「キャラ者」江口寿史(双葉社)



 江口寿史の、えーと、どれくらいぶりの新刊になるんですか?なコミックス「キャラ者」(双葉社)が面白い。買ったのはずいぶん前だったのだけど、そのときは一度読んだだけでほったらかしにしてたんですね。でも、何回か繰り返して読むうちにこの分かりにくさがすごく面白くなってきました。で、いまやお気に入りです(笑)。装丁のカッコ良さはいうまでもないですが、腕の下に棒がついてるぬいぐるみと可愛い短大生の奇妙な同居とかれらと謎の秘密結社との戦いを不条理たっぷりに描いた(そのまま信じないように)このマンガ、楽しいですよ。
江口寿史は「ストップ!ひばりくん」で開眼し、一番好きなのはやっぱり「すすめ!パイレーツ」なわたしですが、そういうファンにとっては「プッチモニ」ネタは感涙ものでありました。たぶん、これ下描きなしでも余裕で描けるんだろうなあ(笑)。そしてちゃっかり看護婦に椎名林檎が登場しているのを見て、小学校の頃にこのひとがマンガのおまけで書いてるBGM、そのアーティストがみーんな知らないひとばっかりで、でもそれを知りたくてしかたなかったあの気持ちを思い出しました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする