「ステーシー 少女ゾンビ再殺談」大槻ケンヂ(角川ホラー文庫)



…電車の中でぼろぼろ泣くという恥ずかしいことを久々にやってしまいましたよ…。解説で難波弘之氏(!)が解説しているように、こういう危機的状況で当然描かれるべきことはなんにも書かれていない、本当に書きたい部分だけを書いた同人誌の小説みたいだと思う。SFにもホラーにもなり切れていない、グロでロリコンでペット趣味のSM小説だと思う。ここに描かれている「ステーシー」なる存在のいびつさと不具さ、少女をここまでただの道具に出来る神経は不快なものであるはずなのに、せつなくて仕方ない。
 わたしの好きなひとはわたしが人を喰う生ける屍となったら、百六十五の肉片に変えてくれるであろうか?あくまでも愛をもって。

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