「恐怖症博士」(高橋葉介・秋田書店チャンピオンコミックス)



 高橋葉介、久しぶりの怪奇短編集…というかオムニバスであります。「黒衣ーKUROKOー」がイマイチだったあなた、葉介先生が帰ってきましたわよ!という感じで、わたしは非常に好みです。このひとも絵柄がころころ変わったひとだけど、今の絵柄はわたしにとってビタ好み。「水恐怖症」の少年の顔なんて「仮面少年」再びだよ。萌え。関係ないけど、高橋葉介の絵はとてもわたし好みです。どれくらいすきかといえば「ストーンオーシャン」がなんだかちっとも分からなくても荒木比呂彦の絵が好きなあまりに、新刊が出たら必ずコミックスの表紙をしげしげと眺めてしまうあの感覚と同じくらい好き。
 お話のほうも過不足ないリリカルかつダークな奇妙な味です。これはこのひとにしか出せない味なんだよな。シリアスとスチャラカが同居した奇妙な空間。390円と安価なので、葉介初心者にはおすすめかしら。これが面白かったら次は「学校怪談」。その次は「夢幻紳士・怪奇編」をぜひ。そこまでいけばもうとまらないはずだ。さああなたもこっちの世界へくるんだ。

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