政治風刺コント「学歴詐称」

「はいどーもこんにちは」
「こんにちはー」
「漫才コンビ、ノコッタヨコッタでーす」
「突然ですが、政治風刺コントしまーす。タイトルは」
「学歴詐称!」
「いやあ、先生、どうするんですか」
「どうするもこうするもないよ。アメリカくんだりまで行ったのに、卒業証書くれないとは」
「そもそも単位取ってなかった先生が悪いんですよ」
「秘書の分際で俺を責めるな」
「責めたくもなりますよ、なんで真面目に授業出てなかったんですか」
「色々忙しかったんだ、バイトとか」
「あんた金持ちの坊ちゃん違うんですか」
「ディズニーランドの着ぐるみ入ったまま、テニスしてた」
「それ、記者の前では云わないでくださいね」
「ミッキーは耳が邪魔でプーは腹が邪魔だったな」
「スプラッシュマウンテン飛び込んで頭冷やしてきたらどうですか」
「もう、どうしようかなあ」
「どうするもこうするも。もう一回単位とるって云ったじゃないですか。まず無理ですけどね」
「そうか?」
「無理ですよ。いまさら大学行き直すんですか」
「追試受けたらいいんじゃないのか?」
「アメリカの大学のシステムなめてませんか。そもそも、あなた、試験に受かるんですか」
「それだ」
「感心しないでください」
「なんでバレたかなあ」
「バレたもんはしかたないですけどね、テニス大会優勝も嘘とか」
「あちこち掘り出すよなあ。町内盆踊り大会とかにしときゃ良かった」
「…秘書のわたしもフォロー大変ですよ。どれがホントでどれが詐称か」
「些少なことだ」
「それも記者の前では云わないでくださいね」
「云うことひとつひとつ取り上げられてたまったもんじゃないな。なんであんなに調べるんだ」
「一個嘘だったら他もどうかなと思うのが人情でしょう。まあ、高校卒業くらいは大丈夫ですよね」
「…」
「マジですかい」
「いや。たぶん出てる」
「たぶんて!ちょっとシャレになりませんよ!?」」
「ちょっと待って!いま思い出すから、卒業式思い出すから!」
「うわーもう頼みますよー」
「ああ、待って。思い出してきた。そうそう、卒業式。思い出したよ、卒業式」
「まったく汗かきました」
「楽しかった運動会ー。遠くまで出かけた秋の遠足ー」
「小学校の卒業式かい!」
「ああ待って待って。いま思い出してるから!」
「ホンマ頼みますよ!」
「あ。思い出した。第ニボタンの思い出」
「いまほっとしました。淡い恋の思い出ですね」
「そうそう、学生服のボタンをな」
「僕らのころもやりましたよ」
「先輩にねだって、貰ったボタンを大事にしてた」
「あんたの卒業式ちゃうんかい!」
「失礼しましたー」

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