「犬童医院繁盛記(1)」TONO(ソノラマコミック文庫・朝日ソノラマ)


 TONOちゃんの旧巻が文庫化で再発売です。誰よりも患者を愛し、何よりも病気や怪我や内臓や伝染病をこよなく愛する14歳の天才医師、犬童先生と増殖するナースたちのブラックコメディ。
 とーっても奇妙な味わいのするシリーズです。ものすごく不謹慎で悪ふざけな内容なんですが、上品で愛らしい絵と、「なにか」によって、あくどいものになるのを避けることができている。「なにか」ってなんなのか分からないんですが、正直、これは駄目なひともいるだろうなと思う内容なのですよ。ブラック。しかし、そんなとっても無神経な部分と繊細な感性がからみあってできあがったのは、とても上質なコメディだとわたしは思うのですが、駄目かな。

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