「極短小説」スティーブ・モス/ジョン・M・ダニエル編 朝倉久志・選訳/和田誠・絵(新潮文庫)



 一篇55語の小説(日本語訳は200字以内)が157篇収録されています。
 星新一のショートショートで大人の本の面白さに目覚めたこどもだったわたしとしては見逃せずに、中身も確かめずに購入しました。その結果は…なんかコントみたい…(汗)。なんせ文庫本1ページに収まる話ばかりなので、そりゃ深い話は難しいでしょう。短さが勝負なので、落ちで一ひねり的なものがほとんどなのも、そういう印象を与えるかもしれません。コントとしても、157篇のうち、おお、と思ったのは数編、駄目だこりゃ、も数編、あとはほとんど可もなく不可もなくという感じです。要するに、ちょっと短すぎるのかな。気楽に読むぶんにはいいかも。あと、全篇に添えられた和田誠のイラストは実にいい感じです。
 こういう外国の超短編なら、わたしはB・ユアグローの「一人の男が飛行機から飛び降りる」(新潮文庫)のほうが、とても理にかなってなくて、シュールで、好きです。

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