「不安の種(1)(2)」中山昌亮(秋田書店)



 本屋で何気なく手に取り、パラ読みして心のなかできゃああと叫んでそのまま購入。
 オムニバスホラーというか、いわゆる掌編が淡々と続いていく形式の恐怖モノです。スプラッタとかそういう怖さでなく、生理的な怖さおよび奇妙なエピソードの羅列なので「これだけ?」と思うひとにはそれだけかも。元々青年誌のひとだけあって、固くて地味な絵柄も、読む人を選ぶかもしれませんが、この絵だからこその味かもな。ネットに溢れてる「怖い話」系が好きなひとならおすすめです。一人でいるときに、ふっと心をよぎるような「なにかいる」「なにかがある」そんなエッセンスを巧みに抽出しています。「それ」が現れた瞬間のインパクトが強いぶん、ページをめくっていくのに勇気が必要でした。怖かったよう(泣)。

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