「パタリロ源氏物語!(1)」魔夜峰央(白泉社・花とゆめコミックス)



 いつものパタリロ!とは違って、以前「西遊記」をやったように、パタリロのキャラクターを使ってのパロディです。別のコミックスでは同時に家政婦もやってますね。パタちゃんだから、もうたいていのことでは驚かない。ちなみにバンコランが源氏役。あれやこれやとアレンジがきいてはいますが、それなりに原典に忠実なのが面白いです。なんせバンコランが女性好き(笑)。
 でもこれもまだマライヒが出てないので、この先が分からないですね。原典でそれっぽい頭中将はヒューイットさんだった。ならば紫の上かなあ。でも藤壺がエトランジェなので、その面影を残す役割でまったく違う顔というわけにもいきますまい。もっとも魔夜先生はそんなこと気にしないかもなー…。そして肝心のパタリロは、陰陽師役です。魔界系ではおなじみのベルゼブブの顔もあります。なので単純な原典置き換えパロディモノとは一味違うものになっているのは確か。面白いっす。
 にしてもこの歳になってパタリロの名がつくものを買おうとは(しみじみ)。実は、購入の一番のきっかけはマンガ喫茶でパラ見したときに目に入った、17歳の光源氏の立ち姿だったんです。ええ、17歳のバンコランです。確かに魔夜先生の均一な線で描かれた記号としての美少年であるこの姿は美しい…。でも、それで手元に置こうと思うほど、わたし、バンコラン好きだったっけ?と思ってちょっと考えて。
 …そういえばバンコランも立派に情けない男だという事実に思い当たってから数分は立ち直れませんでした…。わたしも変わらないが魔夜先生も変わらない。美しきはせいしゅんのおもひで。

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