「狂い咲きサンダーロード」福岡Be-1(NOIZ・グルグル映畫館・GARGOYLE)

 というわけで、博多まで行ってきました。もちろん、GargoyleとImitation PoPs 宇宙戦隊 NOIZのカップリングツアー「狂い咲きサンダーロード」福岡Be-1がお目当てでございます。今日は盟友真夜さんともご一緒できるので、とても楽しみにしていました。
 前日に仕事を終えたその足で新幹線に飛び乗って、博多で真夜さんと合流。無駄に広いホテルの空間でこれはなんだ、「Igni+ion」の振り付けでも練習しておけということか、などと無駄口を叩いていると、いかにも遠征って感じです。真夜さんがしきりに、グルグルとガーゴイルでは海を越えないって決めてたのに…とブツブツ云ってましたが、わたしは海を越えることには対して抵抗はありません。ので、他所事としてやーいやーいとか云ってましたが、ふと気づきました。
 仕事ではなく、ライブ目当てで九州に上陸したのはこれが初めてでした。ファースト。初の九州の、お目当てが「狂い咲きサンダーロード」。いっそ誇るね!(ヤケ)
 コンビニで酒を調達し、とても気持ちよく酔いました。いやもう酔っ払いの皆様に、このわたしが自信を持ってお奨めしますが、本当に、ウコンは飲んでおいたほうがいい。よく朝が違うよ?ウコン様々だよ。
 朝は部屋の移動などがあったりしつつ、仮眠をとってから早めに現地へ行っておこうということになりました。ライブハウスの場所を確認しておきたいし、ラーメンも食べたいし(笑)。でもね、わたしは仮眠が取れなかった。ライブが楽しみすぎて、遠足前のこどもみたいなもんで、こうなったらしょうがないです。頭のなかでずっとNOIZが流れてました。そりゃ眠れない。
 にしても親不考通りってすごい名前ですが、並んでいる飲み屋も個性があって面白そうなお店が多かったです。なんでこう手描きの看板にわたしは惹かれるのか。呑みたかった…。ここでラーメンも食べました。地下にある落ち着いた感じのお店で、店員が揃ってイケメンで(笑)ラーメンもおいしく、よかったです。
 
 博多Be-1は段差と二柵があって、思ってたより広かったです。店員さんが「生ビールとおつまみはいかがですか?」とおせんにキャラメルな口調でフロアを歩かれていて(マジ)、買うのを我慢するのが大変。いや、呑んでもいいけど、やっぱね。終わったあとの一杯まではね。
 あと売り込みといえば、ガーゴイルの物販のあたりからなにやらスーパーの呼び込みみたいなのが聞こえてきて、真夜さんが悶えていたのが面白かったです。いや、あれはもう慣れるしかないだろう(笑)。開場から開演までずっと聴いていたら、いっそあれがないと物足りないくらいになってきたよ(笑)。
 
 そして開演。一番手は、グルグル映畫館(公式サイト)。
 わたしはこれで二回目のグルグルさん。選曲や構成からして、ワンマンみたいな構成らしくて、ファンからしてもたまらんかったらしいです。そこらへんは真夜さんが自分のサイトで語ってくれると思います。まー坊以外のことを語れたら。わたしの分かる範囲では「どうしてくれようこのエレジィ」がすげ良かった。このまま「そのままでいいよ。」に繋がったら、わたしがグルグルに恋をするところでした。あぶないあぶない。さらに「僕はタタかわねばならない」や「皆」といった聴きたかった曲が聞けて、とても楽しく遊べました。
 しかし天野さんは指先だね。面白い指だね。あの指の動きを見てるだけで飽きません。あと、「紺碧さに誘われた子供」が聴けただけでも来た甲斐があった。幻創論だ(笑)。あの語りのときに、客に背を向けた天野さんの動きがカッコ良い。ああいうものを見ることができる喜びってあるのです。
 わたしのお気に入り、ドラムのアニキは今日もアニキでした。もうちょっと長く航空機について語ってほしいくらい(笑)。
 こういうバンドを評するときに使う「世界観」という言葉は便利なうえにそれだけでなにかを語った気になるので危険な言葉です。ここにあるのは独特です。わたしはただ、この傷つきやすさが本当に思春期だと思う。若いってちっとも綺麗だったり純粋じゃない。もっとドロドロしててカッコ悪いもので、常に発熱してるようなもの。その戸惑いや存在をそうやって表現しているグルグルさんは、そのまっただなかにいる年代はもとより、あの微熱を覚えてるひとたちを疼かせるなにかがあるのだと思います。
 続いては、NOIZ…でなくGARGOYLE(公式サイト
 NOIZだとばかり思ってたので、鳴り響くエヴァンゲリオンに驚いたものの、そのあとに続く選曲にはさらに驚かされっぱなし。なんつーか、「よく海を越えて九州くんだりまでやってきたな、これ、オレラの気持ち!」な選曲すぎです。接待?いまわたしたち接待されてる?(爆笑)
 一曲めが「HALLELUYAH」なのは、それでもまあお約束な部類なので、悲鳴はあげませんでしたが(頭は振りに振ったけど)続けて「ときめき」はないだろう「ときめき」は(爆笑)。この曲はもちろん可愛くて大好きです。すげ久しぶりー、と大喜びして拳を上げたあとに「死ぬこととみつけたり」です。定番だろうがお約束だろうが、わたしはこの曲をこの歌詞と振り付けと曲ごと丸ごと愛しているので良いのです。カッコイイ。でもね「月下濫觴」はいけません。ありえないから。こんな選曲はありえない。イントロで身体が固まって、その理由がヘドバンしてから分かった、みたいな(笑)。嬉しいよう。そしてあれだけ「発狂Gamer」の姫は愛らしくて大好きだから見たいにゃーとつぶやいてた声を聞いてたのかと(笑)。しかしここでのKIBA姫のMCにツッコミ。KIBAさま、客席はすでに「スーファミ世代」どころか「プレステ世代」であると思われます。さらに云うならKIBAさまとかうちらは「ファミコン世代」じゃなくて「ゲームウォッチ世代」だから!(笑)また「まばたきの底」のKIBA姫をわたしは文字の意味そのまんまずっと口半開きで見てました。まさにまばたきさえ惜しいあの本物さ。KIBAという生き物はここにしかいない。レッドデータ並の希少価値です。本当に見ておいてください。人間じゃないから。
 あと、個人的に号外を出したいのは、KIBAが咲いた。さてはグルグルさんとか見てて、ちょっとやってみたかったんですね(笑)。真夜さんとは、ずっと「一度で良いから『DESTROY』のイントロブレイクのときに、KIBAさまあ、KENTARO、TOSHIさまあと咲いてさいごにカツジーとデス声でしめたい」とかアホな話をしていたのですが(笑)、まさかKIBAさま御自らが咲かれるとは。さらにあのTOSHI殿下までもが「咲いてもいい」発言を。むしろ俺に咲け、くらいの勢いで(笑)。TOSHIさまあ(←ここで咲いてみた。レポ文中で咲くな)。ここに限らずTOSHIくんがワンマンでもないのによく喋ってましたね。若いお客さん相手にガゴは恐くないを力説する姫。いや、別にみな怖がってはない…よ?(半疑問系)昔、まだあまり知られてない頃に、「客席に投網を投げて客を捕るんですよね」とかいわれてた、という姫の話をついで「説明するのがめんどくさいから、そうです云うといた」ってTOSHIくん(笑)。ステキー。獲られたいー。「そんな感じです。ときどきサビキも使いますて云うといた」という姫も姫ですが(笑)。そんな感じで姫のMCも快調。「人の為」では、イマイチ声が出ない会場に対してプチおかんむりモードになってみたり。わたしはこういうとこにこだわっちゃうKIBAが苦笑しつつも好きなんだけど、真面目にガゴを愛してたりすると(いやわたしも真剣ですが)こういうとこに苛立つかもなあと思ったり。でも可愛いよ?
 まったり楽しんだ「人の為」のあとが「B・B」。上手でスピーカーにもたれてKENTAROを見つめながら歌うKIBAに轟沈。あの目つきはもうなんというか。そしたら次が「HUNTING DAYS」。KIBAの「天から見参…」を聞いたとたん、素で悲鳴が出た。本当に鬼が来たよう(涙)。グルグルさんで楽しく遊んで首を振り過ぎたので、大人しくしとかなきゃとか思ってたのに、「HUNTING DAYS」で大人しくしてるくらいなら、息をしている意味がない!大好き、ガーゴイル大好き。すごく嬉しかった。ラストの「完全な毒を要求する」も、ここまできたら、勢いです。いつも苦労をかけるな、わたしの首。楽しさに気が遠くなりながら「このうえまだノイズがあるんだよね!?」と、楽しさの飽和状態に眩暈がした。濃すぎるよ。
 さて、いよいよ最後のImitation PoPs 宇宙戦隊 NOIZ(公式サイト)。
 今回はあえて、モッシュピットから距離をおいて、舞台を見渡せるような場所に陣取ってみました。エンジェルしか見なかったけど。ていうか、分かって?メンバーはみな好きなの。DVD見て、エンジェルだけじゃなく皆がそれぞれに可愛かったり楽しかったりしてるのがわかったから、一生懸命皆を見ようとしたけど、エンジェルの臍がね…あの腹肉と臍は金取っていいね。あれにチケット代払ってるかもしれんな。筋肉が綺麗なんだもん。見て飽きないんだもん。そして、今日のエンジェルは黒いレザー調の衣装だったんですが、それを見たお客さんの「ハードゲイ」という言葉が耳に入ってきてツボでした。それもあれだな、「オリーブの首飾り」が流れてチークを踊るほうのやつだな。カッコイイー。さらにエンジェルといえば、今日もホワイトデーにちなんでキャンデーを投げてたんですが、投げてる間ずっと「オンリーユー」を歌ってたのが個人的にツボで笑い転げてしまいました。もちろん、BOOWYじゃなくてオールディーズのほうです。アホだ(褒め言葉)。
 また「Igni+ioN」でのMASATOとエンジェルのツーショは、なんていうかね、お好きな人が見たら次のコミケで新刊(略)。生命力溢れる綺麗な二人の野性の色気というか、いやあやはりいるところにはいますな!という感じ。しかし「Igni+ioN」は楽しかった。ガーゴイルですでにわたしの首はピリオドの向こう側に行ってしまったかと思っていたのだが。
 うーん、やっぱNOIZはあまり語ることがない。曲数も少ないので(いや、そりゃガーゴイルとかに比べたら)こういうイベントでやる曲も固まってるし。演奏についても、そりゃ巧みだけど、そこだけ取り出して語ることにはあまり意味を感じない。メンバーそれぞれの様子とかMCとかも楽しくも可愛らしいけれど、ひとつひとつが大事なのは分かっていながら、でも言葉がいらない。だって全部がNOIZだもん。わたしは骨の髄までオタクなので、基本的には語らずにはいられない人間です。でもNOIZは説明できない。なんとなくの理由づけは出来るけど、なぜ、自分がいまNOIZなのかは心底納得できる理由は未だに見つかってなかった。
 でも、ライブ用にアレンジされた「Ouranos」で頭を振りながら、ふと気づいた。そんなものはいらないのだ。なにもいらない。目の前にかれらがいたらそれが答だ。存在するだけで、それがこの気持ちの原動力になる。そう、わたしはNOIZに恋をしています(笑)。恋に理由はいらないからね!相手が優れてるから、綺麗だから、才能があるから、好きというだけが恋なわけじゃない。ただ相手が相手であること、それに惹かれてやまない気持ちこそが、恋だ。わたしのこれは、TAKAとかTAKEswiyとかメンバー単品への気持ちじゃない、NOIZというバンド、その集団への恋。恋か、じゃあしょうがないな、理由もみつからないわな(笑)。すごく嬉しい。馬鹿みたいに幸せ。わたし、まだ恋ができたよ!わたし、終わってなかったよ…。
 ここまで整理しきった気持ちでいたわけじゃないけど、でも頭のなかでそれが固まって、すごく気持ちよくラストの「SPACEPIRATES(ch77.7)#1」を踊りました。もうちょっとモッシュピットに人数がいたら揉まれてきたかもしれん(笑)。だってこんなに楽しい。こんなに好き。わたしはNOIZが好き。なによりも、あの勢いって素晴らしいですね。いままさにぐいぐいと進んでいってる感じ、上昇していってるバンドにだけ存在するあの疾走感。あれを感じられるだけで気持ちいいなあ。
 NOIZが初の演奏担当になったセッションでは、グルグルさんのアニキがひたすら可愛かったです。カツジとコミで、よりにもよってTAKEswiyにからみにいくあたりが素晴らしい。にゃんこ耳をいぢられて微妙な表情のTAKEswiyが可愛いったらもう!
 終了後、とりあえず会場を出て、真夜さんと二人で飽和状態でぼーっと博多の夜を歩きました。言葉にならない。ものすごく楽しくて、遠征してもお釣りが出るくらいのイベントだったと思う。でも二人とも言葉が出ない。三つのバンドのどれをとっても、それだけで一晩語り明かせるくらいのものを見せてもらった。だから言葉にならない。飽和状態で、溢れてしまって。
 あんなものをこの二人で見ることが出来て本当に良かった。グルグルさんは、わたしにとっては「真夜さんの好きなもの」という垂れ幕がかかってないのが不思議なくらいのバンドなので、その良さを体感できたのが嬉しかったし、あの意味を教えてほしかった。ガーゴイルは、ふたりとも何年も見てるし(わたしのほうが全然新参者ですけど)なにより姫派だし、NOIZは、わたしが大好きなバンドだし、真夜さんも気に入ってくれた…とか思ってたら、真夜さんがおかしいです。なんかつぶやいてます。まだこの世にあんな人種がいたなんて、絶滅種だと思っていたのにいたなんて、とか云ってます。MASATOです。どうしようもなく好みらしいです。納得
 それでもなにか食べようと居酒屋に入りました。互いに沈黙が多いのは、頭のなかでいろんなことを考えたり反芻したりで忙しいからです。けれども、本当にこのときの最初の一杯は美味しかったなあ…。
 そこでたまたま、真夜さんのお友達で、昔からわたしのサイトを見てくださっていたというお嬢さんとお話しました。ありがたい限りですが、本当にわたしはとんでもないことをしてたんだなあと思うことしきり(笑)。そこで「くさてるさんはNOIZならS@TTONに行くと思ってました」と云われた。いや、どうもそういう誤解があるといけないのでここでも云っておきますが、わたしは別にデブ専ではない。どこかのひとみたいにブサ専でもない。胸を張ってナサ専です。なんの略かは説明するのが哀しいので云わない(分かるよ…)。
 呑むだけ呑んでホテルに帰ったのが二時過ぎ。明日の移動があるから寝ないとね、と云いつつ、ここらへんから元気になってくるのがオタクの不思議。飽和状態から脱して、いまごろ語りたいモードに入ったみたいです。長い付き合いですが、あんな元気な真夜さんを初めて見ました。MASATO恐るべし。
 それでも寝なきゃと互いに言いきかせて、横になったとたんにわたしは沈没睡眠。すごく楽しい一日が、ようやく終わりました。

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