以前は花とゆめコミックスで出ていた、雁須磨子の陸上自衛隊を舞台にしたラブコメディです。
「陸自の恋は匍匐全身」という帯のコピーがらしい一冊。舞台こそ自衛隊と特殊なようでありますが、そこは雁須磨子なので、そこにいるひとたちのほうがもっと特殊…というか、変わってる。いかにもな奇人変人ではなく、日常にいくらでも存在しそうなのにどこか変、どこかズレてるくらいな微妙さが面白いのです。主役の朱野ちゃんみたいな子こそをホンモノの「天然」というのだと思う。乙犬くんの告白に対するあの返答には吹き出して笑いました。ひでえ（笑）。そういう笑える部分だけでなく、良質の少女マンガらしい心情描写もさりげなく存在しているのがまたポイントかな。
