地球デビュー20周年記念ツアー「THE LIMITED BLACK MASS TOUR D.C.7 恐怖の復活祭」(名古屋市民会館)

 毎回ですが、名古屋はいろいろ珍道中があります。最近お洋服買いにハマってるわたし(るなさんやしんげさんほどじゃないでス!)が栄で散財していると、店員さんが友達に「あのひとを止めてあげてください」と云われたり、おかあさんがゴルチエのカートを買ってくれなかったり。でも、今回はミサなので、ミサレポで。

 ミサが始まってからは、ずっと夢のなかにいるみたいだった。だって六年前となにもかわってない、構成員も信者も。その信じられなさに、三曲めで涙がでた。信じられない。かれらが存在しなかった時期がこの世にあったなんて。なんて圧倒的な存在。あなたがみたい、と閣下を見つめながら思った。もっとあなたがみたい。ここにいるのに。もっと聴きたい。いま聴いてるのに。

 あと、独特のトークの間延び感に、オールナイト14かと思ったりもしました(笑)。あーわたし、そりゃ帝國好きだったわ、みたいな。閣下の声も、コンディション抜群で、バラード曲では(それは実はわたしはあまり好きでない曲なのですが)、歌声だけで身体の芯にひびが入るようでした。演奏的にもバラつきなし!ていうか、閣下以外の構成員ってソロコーナーがある方々以外ってよく覚えてないんだけどね!

 本来は、ネタバレ一切禁止なので、MCのことも書けないけど、お願いですからわたしの心のために、アンコール前のMCについてだけは記録させてください。お願い。「地獄で待つって云ったけど、ちっとも地獄にこないから地上を見たら、おまえらが、世間体やそんなものに押し潰されそうになって、ああでもわたしはわたしの道を行く、でも…と押し潰されそうになってああがんばってやってくのでも…とかふらふらしてたからな。そんなことも見抜いてて、しっかりせんかと尻をけりあげに来たんだ」と閣下に云われたとき。

 わたしがどんな気持ちになったかわかります?解散して六年、就職して六年めで、仕事で潰れて燃え尽きて、死にたかったくらいの気持ちのわたしが、これを聞いたとき、どうすればよかったですか。号泣する以外になにができましたか。ただ泣いて泣いて、最後の曲も半分以上舞台を見ることはできず、座り込んで泣いていました。なんてやさしい。なんて閣下。頑張れなんて誰でもいえるけれど、閣下は「見てるぞ」と云ってくれたんだ。一人じゃないことは知ってた。自分が一人じゃないことは百も承知。ともだちも親兄弟もいる。楽しみもいる。だけど、閣下がいる。よりにもよって閣下がいてくれる。

 アーティストとファンの関係というものは、とりわけ私個人にとっては、本来まじりあうものでないと思っていました。互いに一方的な関係です。同じ指向性をもつ永遠に交じりあわない二本の平行線です。もちろんそれがなんらかの偶然や成り行きで交わりあい幸運な結果を産むこともあるでしょう。でもその多くは交わりません。知らないのです。なにも。互いのことをどんなにインタビューを読んでも聞き込んでもファンレターを送っても言葉を交わす可能性があっても、ひととひとがそれぞれ己の個に閉じ込められているからには、届くことはない。なのに、そう信じているわたしのところに、閣下か届けてくれた。わたしがいままさに必要としていることを。その奇跡に、泣きました。きっとほかのひとにもそういうひとがいます。そういうものです。でも閣下、電波といわれてもなんといわれても、あれはわたし個人に狙い撃ちでした(泣笑)。

 あなたが大好きです。優しくてカッコよくて、綺麗な閣下。

 で、もし信者さんか信者って程じゃないけど…的な感じでミサに行こうかどうか迷ってるひとがもしいたら、本当に行ったほうがいい!すごい出来です。チケットは普通ではSOLDOUTですが、信者さんのファンサイトなどで扱いがあるところもあるかもしれません。ひとりでも多くのひとに、いまの聖llを観て欲しいです。わたしは、あと4回。終演後、ロビーでお会いした歩ねえさんに「あれもやらないこれもやらないのってセトリじゃなかったです?といったら「でも、あれもやったしこれもやってくれたの?ってセトリでもあるよね」といわれました。はい、そんな感じ。これからが楽しみです。

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