「希望ー行動する人々」スタッズ・ターケル(文春文庫)



 「HOPE Dies Last」という原題が示すように、アメリカの様々な絶望的な状況下においても、己の信念に基づいた活動を続ける人々にインタビューした本です。
 労働者の地位向上のため座り込む学生、ホームレスに医療を出前する医師、平和運動家などの生の声が掲載されているのですが、これは「オーラル・ヒストリー」というターケルが創りあげたスタイルとか。反発する内容もあるでしょう、甘いと思うものもあれば、こんなこと自分には出来ないと思うひともいるでしょう。アメリカの希望というだけで忌み嫌うひともいるでしょう。でも、わたしは、この灯火のちからを信じます。そう思いたくなる実例がたくさん挙げられているうえ、非常に読みやすいです。ただ、残念なのはこれが原著の半分の抄訳だということ。完全版が読みたいです。

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