「薔薇月夜」東雪(本阿弥書店)

(amazonでの取り扱いありませんでした…)
 短歌集です。わたしはこの方面に明るくないので、本屋で見かけて気になったなら、なんとなくページをめくり、二三首でも気に入ったものがあるかどうかを購入するかどうかの目安にしています。バンドでも歌詞の良し悪しがかなり気になるタチなので、その言葉の断片で勝負する短歌や詩も、なるべく見ていきたい。でも、その形式が短ければ短いほど、読み手の感覚しだいになる気もするので、公正な判断はやりにくい。いくつか気に入ったものを挙げておきます。
「わたくしの腑分けがはじまる薔薇月夜 あなたの好きなもの差し上げよう」
「朧月抱かれつつも目をそらし 見つめてをりぬかなしみの先」
「ああさうかさうだったのかと腑に落ちる 茫然と聞いてゐる蝉しぐれ」
「をみならに大和撫子いふならば男も見せよ大和魂

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