「夢幻紳士 怪奇篇」高橋葉介(ハヤカワコミック文庫)



 文庫化。もちろん原本も持ってます。下手したらメディウム(連載雑誌)も持ってないか、わたし…。でもほら、コミックスもいいかげん劣化してたし!描き下ろし装丁やマンガもあるし!そうやって自分を誤魔化してます。いやもう、最近の高橋葉介の絵はわたしの好みすぎる…。
 内容はもちろん云うまでもない夢幻紳士。どんどん変化する絵柄に戸惑うかもしれないが、初読のひとにはおすすめです。わたしのとことん偏愛する短編は、自分の喉を切り裂く男を待ち望む女が魔実也に出会う「夜会」です。絵の美しさ、話の展開、台詞の妙、すべてがパーフェクト。最大の問題は内容かもしれないが、いやもうそれは好みで!
 描き下ろしの短編は、最近の高橋葉介の特徴である薄墨のような効果と二分割された画面で構成された逸品。実にいい感じで「怪奇篇」の魔実也氏です。

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