グルグル映畫館 featuring 犬神サーカス団「凶子の『恐怖の深夜ラヂヲ』」発売記念ライブ(名古屋HOLIDAY)

 朝、真夜さん宅で起きてから、お母様にお会いして「おはようございます」と挨拶すると「おそようございます」と笑顔で返されました。本当にまだ出入り禁止にはなってませんか、真夜さん。
 最近、日曜日に真夜さん宅で目覚めると、まず見るものが「ゲゲゲの鬼太郎」に決まっています。いやあ、この新シリーズは素直に出来がいい。かなりイマ風な味付けになっているけれど、それは以前からのキタちゃんがTVアニメになったときのお約束でもあるし。一話完結のストーリーが起承転結コンパクトにまとまっていて、面白い。萌えもある(笑)。ただ、今日は、いつものキタちゃんと一味以上違うものが。それは。
 これだ。
 親父様じゃない。とか、そういう以前の問題で、大人の事情って怖い。スポンサーさまってすごい。これ、実際に動画で見るとまたインパクトがあります。わたしに見せる前にひとりで三回見た真夜さんはかなりどうかと思うけど。
 あと、真夜さん宅というとお約束なのが、お笑いの番組。ちょっと前から、この二人で、ビートたけし氏がゲストの「さんまのまんま」は殿堂入りになっています。放っておいたら確実に何回でも繰り返してみて、同じところで悶えてます。ので、今日はあえて、真夜さんおすすめの漫才コンビをいくつか。…COWCOWが面白かった!
 さんさんと照る日差しのなか、いざ、栄へ。いつもの店でいつものように負け(げんなりするので簡潔に記述)、お久しぶりのしんげ嬢とFたんと合流する。小腹を空かせた二人のために、あんかけスパのお店に。わたしは朝食をすでに済ませていたので、あんかけは食べなかったのですが、これだけのあいだ名古屋に来ていて(10年で100回以上。あっさり書いて寒気がした)、未だに食したことがないのがあんかけスパです。…美味しいのかな。食欲を満たしたあとに、物欲を満たしたくなったFたんのために、パルコに移動。Fたん、「面白そう」という理由で服を増やしていくのは見ている側でも面白いですよ?
  
 やがて着いたHOLYDAYは、わたしは初めてのハコですが、なによりも外で待ってると、とにかく蚊が飛んでて閉口しました。腕をむき出しにしていたしんげ嬢は、左右から腕を叩かれる始末です。わたしも、どうも生理的にあの音と感触が受けつけないので(また噛み後がばっちり残るんだ…)、しくしく泣きながら、開場を待つことに。ここで、名古屋の和柄M嬢と、真夜さんのキュートなシスターと合流。あまりお話もできないままでしたが、もうすでに心がライブに飛んでたのでお許しください。
 まずは。AMG一押しの新人バンド、BAL3が、O.Aで登場です。
 これは、素直に、普通に、カッコいい。スーツが良い。なかなかのイケ揃いですが、とくに、ある曲で紙芝居を始めたボーカルが良いです。「ヒキチギラレタモノ」とかいうタイトルがついてましたが、どう転んでも紙芝居の曲と記憶されると思います。全体的に、迷いがない感じでよかった。絶対にアウェイな場所で、あれだけ自分たちの色を見せつける姿勢がよいと思います。正直、音源欲しくなったし。
 こういうイベントっぽい機会で、初めてのバンドを見て、面白くなるたびに感じます。もっと色んなバンドを見て、自分の好みを確立させたいなって。貪欲になりたいと思います。自分の感覚を刺激する音に出会いたいものです。
 さて、BAL3の演奏が終わってからがいよいよ本番。まずはDJ明の恐怖体験談コーナー。これを恐れていた自分を可愛いと思います。明兄さんが実にカミカミで、いっそ可愛い(笑)。
 今回の舞台の展開は、お芝居を挟みつつ、コラボの曲と、二つのバンドの演奏パートが独立してあるものでした。一曲目の「恐怖の深夜ラジヲ」では、昨日からの危惧であったきょんきょんの声が出ていて、安心したものの、芝居部分では、やっぱり声が出てないので、それが残念というより心配になりました。天野氏の恋人役、ものすごく可愛かったですけど。
 グルグル映畫館のステージは、ライブで聴くとたまらなく好きな「どうしてくれようこのエレジイ」や、「皆」とか、好きな曲ばかりが聴けて嬉しかったです。犬神ではなかなか目線がいかない(すいませんつい他のメンバーばかり見て)ジンさんを、見ようと思ったら、イケなベースがいたのでびっくりした(笑)。BAL3のベースさんが、ちゃんと白塗りの学ラン姿でサポートしてました。えらい。
 
 一方、犬神サーカス団のステージは、きょんきょんの声の不安定さが、やはりつらかったけと、それでもやはりすごい声であることには変わりなかった。つーか、関係ないね。色々考えていたことが、「赤い蛇」?「白痴」の流れでとんだ。たまらんかった。このバンドが大好きと思った。きょんきょんの煽りと、圧倒的な音の前で頭を振りながら、これだと思った。理屈じゃない。でもこれが好き。ヘドバン始めて数秒あとに、あ、いま頭振ってると気づく、さらわれる感じがあった。いま、わたしがこれを感じるのは犬のほかは多分ガゴだけ。でも、ガゴとはまた違う感情で、たまらなく犬神を、愛しく感じた。正直、あの「赤い蛇」は忘れられないと思う。それくらい、気持ちよかった。それくらい、さらわれた。そしたらラストで「路上」ですよ。ライブでは初聞きながら(ほら、わたしまだ初心者犬っこだから)、もちろん大好きな曲。たまらなく泣ける曲。この曲だけはベストコンディションのきょんきょんで聞きたかったけど。でも、素晴らしかった。
 あと、ごめんなさい。わたし、いままでにバンドのライブでこんなにちゃんとギターソロのときにギタリスト見てたの、初めてかも…。ジョニーさんカッコよかった…。本当に本当に、一般的なイケには興味ないとか嘘ついててごめんなさい…。ジョニーさんにみとれてました。美人さんっていいですネ…(脱力)
 でも「路上」のときは明兄さんも見てた。よかった。とりわけ、最後のパートを叩き終えて、振り乱した髪が顔に張り付いたままの表情がたまらなかった。素晴らしく響いたドラムとともに、明兄さんのなんていうか、この曲に込める心意気みたいなものが伝わってきた感じがした。春のFC限定ライブで配布された兄さんの日記で、腕を骨折した兄さんがそれでもこの曲を叩いたライブがあったことを思いだした。そのライブに行くはずだったのに、亡くなってしまったひとりの犬っ子のために、痛みをこらえて明兄さんが叩いたのがこの曲だったことを。
 犬神サーカス団が好きだよ。うん、いまのわたしにとってはたまらなく大事なバンドです。
 そしてやはり「雨の恐れ山」を正確に歌えなかったひとたちもいたわけですが(笑)。
 お話自体は、あっさりとハッピーエンドで終わったわけですが、そのハッピーエンドをひっくり返すような天野氏のアドリブがすごかった。意地悪だった。天野氏が本当に楽しんでいて、きょんきょんが本気で嫌がっているとこがたまらなくツボ。ヒューヒュー(笑)。
 そんなハッピーエンドを受けての「凶子のカンカン踊り」。振り付けがとてもラブリーな一曲だったのですが、とりわけ、明兄さんのあの迷いのない振り付けはなんですか、もう!(笑)目茶苦茶に萌えました。かわいい!
 ここらへんで新幹線の時間がどうかなーという気持ちになったのだけど、コラボ曲の要である「落椿心中」はどうしても見たかった。アンコールになるかなあ、というのは見えていたのですが。本編がこんなに円満なハッピーエンドということは、天野くんときょんきょんの恋が最悪な結末を迎えたバージョンということで、落椿はその物語外でやるしかないものね。もっとも、このライブの内容自体が、あのミニアルバムとは微妙に様相を異するものではあるのですが。しかし、ぎりぎりまで粘ってみた「落椿心中」は、予想通りに楽しかったです。満足。
 タクシーで名古屋駅まで向かって、新幹線に乗り込んで、ぼんやりと思ったことは、わたしやっぱりライブがないと駄目だということ。でも幸い、それは舞台の上のひとたちも思ってることみたいだな、と思った。だって例えばあと五年たっても、自分の好きなライブが無くなってるとはあまり思えないのよね。バンドは水物といいつつも、ガゴだの犬とかグルグルはまだいそうじゃないか(笑)。だからわたし、頑張ろうと思った。やっていこうと思った。自分の好きなものを諦めるのはやっぱりいやだ。あと、ライブに行かなくなったとしても、それを誰かのせいになんかしない。なにもかも自分なんだと思った。
あと、今回のコラボは本当に二つのバンドの良いとこどりで素晴らしかったです。とりあえず名古屋はライブもそんなにグダグダしてなかったし、構成もよかったと思いますよ。
 本当に楽しませてもらいました。ありがとう、グルグル映畫館と犬神サーカス団。

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