インタビュー

『番組を聴かれている皆さん、こんばんは!今日は売り出し中の漫才コンビ、ノコッタヨコッタさんにいらしていただきましたー』
「はいどーもこんにちは」
「こんにちはー」
「漫才コンビ、ノコッタヨコッタでーす」
『早速ですが、お二人のコンビ名の由来はなんなんですか?』
「ドイツ語の響きが昔から好きでして」
「ドイツ語ちゃうがな!めっちゃ日本語や!」
『ちょっと相撲っぽいですよね』
「そうそう。昔ね、ぼくと友達が喧嘩したことありまして」
「くっだらん話ですわ。若い頃ってしょーもないことで揉めるでしょ」
「あれ、なにが原因かなあ、忘れてしもたわ」
「戸棚にあったケーキを勝手に食べたのはどっちかで揉めたんやな」
「俺とツレはカツオとワカメか」
「ほんまは遊びに来てた中島がやな」
「話それてるそれてる」
『喧嘩が由来なんですか?』
「はい、なんやしらん、めっさ揉めたんですよ。もう殴らなしゃあない、あたりまで。こう緊迫した空気があたりに満ちて」
「それでこれはもうあかん、と男と男の揉め事やから、両者が後悔せんやりかたで行こうと」
「こいつが間に入ってきたときからおかしくなった」
「何がいな。それで俺が提案したわけですよ。相撲にしよて」
『相撲ですか』
「うん、そんな感じ。いまあなたのした顔と俺とツレの顔が同じ」
「せやけど、勝ち負け決めなしゃあないやろ、と。とりあえず、落ちてる枝で土俵書いて」
「俺も首かしげながら、もめてる相手の中島と向かい合って」
「もうこれはあかん、俺が仕切るし、他のやつは口出すな!って」
「一生懸命厚紙で軍配作り出したんやな」
「だーれも手伝ってくれへん。お前らの友情ってあんなもんや」
「すいません、想像してください。20過ぎた男が、土に描かれた丸のなかでぼーっと立って、厚紙製の軍配が出来上がるの待ってるとこ」
『ちょっと馬鹿馬鹿しくなったんじゃないんですか』
「ちょっとどこじゃなくて、もう、俺、呑みにいこうか?って中島に言うたら、中島がなんやったら俺おごるし、とか云い出して」
「そしたら俺がキレて、待てこらお前ら!なんでこの房飾りが完成するまで待てへんのじゃあ!って云うたったんすよ」
「なんでかおれら二人して、すいませんとか謝って」
『で、軍配が完成して、相撲とったわけですか』
「とらなしゃあない。こいつが一番やる気で軍配構えてる」
「一日待ってくれたら、実家帰って行司の菊綴と烏帽子取ってくるゆうたんですけどね」
「それにはさすがに俺がキレた」
「中島がもうええ、なあ黒岩、相撲とろ?ゆうて先に中に入ってなあ。あいつ、けっこうええ奴や」
「ほんまや、なんで最初もめたか思い出せへん」
「戸棚に入ってたケーキをやな」
「サザエさんはもうええ」
『…楽しいエピソードの途中ですが、ここで時間切れとなってしまいましたー。最後にお二人から視聴者のかたにメッセージを』
「みなさん、まだまだこれからのノコッタヨコッタをどうぞよろしくお願いします!」
「中島、これ聞いてたら黒岩のケータイに連絡な」
「めっちゃ私信やん!」

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