「念力家族」笹公人(宝珍)



 日常と隣り合わせのSF感覚がちょっと昭和で素敵な短歌集です。情景が鮮やかに或いはおぼろげに世界を包む感覚に襲われます。短歌という表現形式の自由さと奥深さを知りました。気にいったもののなかで三首を紹介。
「モノクロの写真でいつか見た人がわれに微笑むお盆の夜に」
「満員電車こころで歌うメロディーを隣の男よなぜ口ずさむ」
「少年時友と作りし秘密基地ふと訪ぬれば友が住みおり」

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