「現代百物語 嘘実 」岩井志麻子(角川ホラー文庫)



 
 著者の元に漂ってきた99の物語。いわゆる実話怪談集です。
 エッセイ的に軽く読める内容だけど、この世で一番恐ろしいものは人間の心、という使い古された言葉が、実感を持って心の芯に広がっていくような後味があります。まさに「そこはかとない不安」がたちこめた、静かに怖い一冊です。

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