「それからはスープのことばかり考えて暮らした」吉田 篤弘(中公文庫)



 サンドイッチ店で働く青年の、静かな日常を描いた短編集。
 川上弘美系というか、食事を中心に置きつつ、穏やかな生活の揺れを表現する落ち着いた作品です。それなのに、数か所、忘れがたいような深い文章が見つかる。浮ついていないけれど重くもない。良い小説でした。

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