新作「ルパン三世、高知へ行く」を投稿しました。

 pixivに、新作「ルパン三世、高知へ行く」を投稿しました。

ある石油王の残したお宝のために、日本の高知にやってきたルパン三世とその一味。ルパンは、お宝の手掛かりを求めて、ある女のもとを訪れたが……という、ルパンが主役のお仕事話です。

・わたしが書いていますが、ジゲフジ要素は一切ありません。それ以外のCP要素もありません。
・オリジナルキャラクターが登場します。お好きでない方はご注意ください。
・作中に登場するお店や設定などはすべて架空のものであり、実在のものとは関係ありません。
・作者は高知ネイティブですが、地元を離れてから長いので、作中の高知の雰囲気は、昭和末期から平成初期と思ってください。

 以上の点をご了承のうえでご覧いただけると嬉しいです。pixiv投稿151作目ということで、ときにはこういうものを紛れ込ませても許していただけるかも……と思い、新ルっぽいお仕事話をイメージして書いてみました。あくまで、ちょっとしたお遊びということで、温かい目で見守ってくださったらと切に願います。わたしがこどものときは日曜市で犬猫を売ってたんです。信じて。
 個人的には、わたしのルパンさん好きが全面に出た話かと思います。そういうお仕事話がお好きな方に読んで頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。

 匿名で送れる感想フォームはこちらです→(URL)気軽に一言頂けたらとても嬉しいです! 

 よろしければ、こちらへどうぞ→pixiv(URL)

↓以下、作品について(ネタバレあります)。

 というわけで、わたしの出身地が盛大にバレる結果となりました。最初に思いついた時は、とても小説のかたちになるとは思えなかったんですが、書いてみたら意外とかたちになりました。なので、150作も書いたあとなら、一本くらいこういうのを投稿しても許してもらえるかな?と思って勇気をもってご披露します。わたしの読者さまに、高知県民のかたがいらっしゃるかどうか謎ですが、土佐弁の間違いなどありましたら、いつでもひとことご示唆いただけたら有難いです。

 せっかくなので、作中の高知ネタについて、あれこれ書いておきます。

 登場人物の名前は、基本的に高知出身の有名人から頂きました。「後藤栄吉」は、後藤象二郎、「由美子」は、倉橋由美子、「リエちゃん」は、西原理恵子で、モブの警察官の「安岡」「田宮」は、それぞれ安岡章太郎田宮虎彦です。倉橋由美子の「聖少女」がすごく好きでした。

 日曜市は、わりと有名かと思いますが、作中にあったような市場です。さすがに平成に入ってからは、犬や猫は売られてないと思います。たぶん。あ、でも「狸の脂」はいまでも売ってます。これなにかって、ほんとうに狸の脂肪です。こどものころ、風邪をひいたらこれを飲まされるのが嫌で嫌でしかたありませんでした。ルパンさんたちに召し上がっていただいた「田舎寿司」は、日曜市にかぎらずどこでも食べられます。こちらは美味!日曜市と田舎寿司については、デイリーポータルZさんの記事がお勧めです(URL)。 

 ユミコさんが、ルパンに振舞った高知料理は、どれもごくふつうの家庭料理なんですが、唯一「亀の手」は珍しいかな?閲覧注意の紹介記事がこちらです(URL)。こうやって冷静に画像を見ると、よく普通にこれ食べてたな、わたし……という気持ちになりますが、あっさりしてて美味しいんですよ。

 次元と五エ門がお酒を飲まされてしまったのは、市内の名所のひとつである「ひろめ市場」をイメージして書きました。ここも楽しい場所ですが、基本的にどの酒場に行っても、高知ではあんな目に合うと思います。次元さんが言ってた、穴が開いてたり、テーブルに置けない形の杯は、「べく杯」(URL)と言います。銭形警部もたいへんだったと思いますが、よそから来た人をもてなすといったら酒しかないのが高知県人なのです。

 あれ、たぶん銭形さんは「どうですか、一杯!」とか県警のひとに言われて、ついうっかり「いやあ、ひさしぶりの日本の酒、悪くありませんなあ」とか言っちゃったんだろうなと思います。「お酒は少々たしなみます」という言葉は「お酒は升々(一升、二升の意味)たしなみます」と翻訳されるのがデフォルトの高知県なのに。いまだに地元のお祭りでは一升酒の一気飲みをやっています(参加者は男性のみ。女性には五合酒の一気飲みが準備されてます←気を遣ったつもりらしい)。昨今のコンプライアンスの面からいって、そろそろ存在そのものがヤバい県なのではという気さえしてきます。

 高知城は、まあ説明しなくてもいいかと思いますが、ほんとうに小さくて可愛くて、なのに天守閣まで普通に登れて、楽しいお城です。昔の人は身体が小さかったんだな、と実感できます。そして、天守閣からの景色と、びゅうびゅう吹き込む風の勢いが楽しい。あれ、これまでに落ちたひといないのかなと行くたびに毎回思います。

 そして、最後に五エ門が食べていたのは「手結山の餅」です。「ていの餅」とも呼ばれます。高知名物を紹介する番組とか雑誌とかで、これが出てるか出てないかで、その媒体の信用度が分かる、と個人的に思うくらいに、高知県人みな大好きだけど、県外には出ないお餅です。そもそも、売ってるお店が高知市内でない(人気があるので、一部コンビニで売られることもあるようですが)。あと、保存料などが入っていないのか、封を開けてしまうと、その柔らかさが日保ちしない。もちろん、餅なので、焼いて食べてもそのおいしさはまた格段なのですが、あの封を開けた瞬間の、柔らかさと餡のなめらかさはまさに最高です。おいしいよ!

 あと、作中では遠慮なく土佐弁を使ったのですが、県外の方にはニュアンス分かりにくい部分もあるかもしれません。一応、非ネイティブの友人にも読んでもらい、OKはもらったのですが、彼女はサイバラファンだしな……。わかりにくいところあったら、教えてください。基本的には語尾変化なので、そんなに難しくないとは思うんですが。作中でキーワードとなりました「なんちゃあじゃない」は、沖縄の「なんくるないさー」と同じニュアンスの、「なんでもないよ(たいしたことじゃない)」みたいな意味の言葉です。他人を馬鹿にするときも、慰めるときも、自分で謙遜するときも、使う言葉です。便利。

 ええと、こんなある意味、やらかした感のある話をしれっと投稿できましたのも、いつもpixivで作品を閲覧し、ブクマやいいねを下さるみなさまの存在のおかげです。今回の話でフォロワーさまが減ったらどうしようかな(笑)。あきれずに、これからも読んで下さったら、とても嬉しいです。新作だけでなく、過去話にもいいねやブクマを下さったり、再録本を購入して下さったり、拍手やメッセージで感想のお言葉を届けてくださるみなさまのおかげで、こんな風にルパン三世の話を書き続けることができます。そして、こんな話はそうそう書けるものではないので、また次回からは、いつものルパン話、ジゲフジ話に戻ります(笑)。これからもどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です