Pixivに、新作「運命の女」をUPしました。
アジトでルパンの帰りを待っていた次元のもとに現れたのは、あの女、峰不二子だった……という「血煙の石川五ェ門」の後日談です。
・ジゲフジです。ただし、ふたりはなんの特別な関係も持っていないことが前提です。甘い内容ではありません。
・作中に「血煙の石川五ェ門」の内容に触れている個所があります。ネタバレとなりますので、ご注意ください。
以上の点をご了承のうえでご覧いただけると嬉しいです。「血煙の石川五ェ門」のふたりがとても素敵だったので、思わず書いてしまいました。「血煙の石川五ェ門」やジゲフジがお好きなかたに読んで頂ければと思います。どうぞよろしくお願いします。
よろしければ、どうぞ→(URL)
↓以下、作品について(ネタバレありです)。
というわけで、「血煙の石川五ェ門」でジゲフジです。読んで頂ければお分かりのように、いつものうちの無印ジゲフジやPART4ジゲフジとはまた違う、まったくのパラレルです。この「LUPINTHEⅢRD」シリーズ、大好きだったんですが、ジゲフジを書こうと思ったことはこれまでにありませんでした。「L峰」の二話という公式ジゲフジがありながら、というか、公式であんなことされたらもう書く必要ないわ、的な思いで。でもねえ、「血煙」見ちゃったらねえ、という感じです。書かずにいられなかった。
それでも、わたしが書くこの「LUPINTHEⅢRD」シリーズだと、ジゲフジのふたりが結ばれたりすることはなかなか難しそうです。次元さんが不二子ちゃんを忌避しているうえに、不二子ちゃんは次元もルパンも等しく自分のものにしたいだけで、愛とかそういうことからは超越しちゃってる感じなのです。これはわたしが「L峰」の不二子ちゃんを好きすぎるからだろうな……あの不二子ちゃんはすべての抑圧から自由な存在だったから、恋愛という縛りすら欲することはなさそう。そしてわたしは身体だけの関係とか殺伐した感じのものを自分のジゲフジで書くことにあんまり意味を見いだせない。そんな不二子と次元のあいだになにか生まれるとしたら、もう小池監督の「複製人間」リメイクを待つしかないくらいの気持ちでいるんですが、そもそもそれが作られる保証すらないよ、気づけわたし。なので、もしかしたらそのうち勝手に「複製人間」でジゲフジを書くかもしれません。すごく難しいけど。
タイトルは、もちろん、いわゆるFemme fatale、運命の女という言葉です。次元にとってもルパンにとっても、もしかしたら五ェ門にとっても、不二子はファムファタールなのです。一般的には「運命の赤い糸で結ばれた唯一の相手」的に使われることもあるんですが、この話の場合はフィルムノワールで使われるような、男を破滅に導く魔性の女としての意味です。いつかどこかでこの言葉は使いたかったんだけど、このお話の、より不吉な逃げることのできない相手としての不二子にいちばんふさわしいのではないかなと思いました。いつかどこかで使いたかったと言えば、ロードランナーとワイリーコヨーテの比喩もずっと使いたかったので、今回、書くことができて満足です。とっつあんとルパンの比喩にも使えるのだけど、それはあまりにもそのままだな……。
わたしのジゲフジのわりには珍しく甘くもなく(甘くないよね?)、「血煙の石川五ェ門」の後日談というには、本編とたいした関わりもない話ですが、読んで下さったかたにすこしでも楽しんで頂ける部分があったなら幸いです。いつも、Pixivでの閲覧、いいねやブクマをありがとうございます。また、新作のみならず、投稿数もそろそろ70作目にもなろうとしているにも関わらず、過去の作品にもいいねやブクマが入るとすごく嬉しくなります。数字がひとつ増えるたびに創作の燃料を頂いている気分になります。ありがとうございます!そしてもちろん、感想のお言葉やコメント、ブログの拍手にもいつも励まされています。書いているモノ自体は自分の楽しみをただ追及しているものなのですが(ええ、あれでも)、それを読んでなにかを感じるということを伝えて下さると、とても幸せです。また頑張って書こうと思ってます。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました!