「血煙の石川五ェ門」感想(ネタバレなしVer)

 こんにちは、初日に、地元の映画館で「血煙の石川五ェ門」を見てきた、とりこ。です。入場特典のブックマーカーは五ェ門でした。

 ネタバレなしの感想をすこし書きます。それでも、未見のかたでいっさい事前に情報を入れたくないというかたは、申し訳ないですが、目を通さないでください。

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 抽象的な表現ですませてしまうと、まさに「五ェ門の物語」でした。ここまで正面切って五ェ門というキャラクター、それもかれと誰かの関わりとかではなく、純粋に石川五ェ門という存在に迫ったお話というのはかつてなかったんじゃないかなあ。「次元大介の墓標」は次元の物語ですが、ヤエルという存在を通してのガンマンとしての矜持、ルパンとのパートナーシップの物語でもあったので、そこが違うんだろうと思います。

 そこで思ったのが、だからこそのPG12指定が必要なほどの描写だったんだなということです。五ェ門という存在を語るということは「斬る」ということを語る物語でもあるわけですからね。わたしはアニメでのこういう表現はまったくムリというわけではないのですが、それでもちょっと見てて怖かった。

 あと、五ェ門以外のキャラクターについては、どのキャラクターも、実に「LUPIN THE ⅢRD」というシリーズのキャラクターならではの描かれかたで文句なしです。なんど「カッコ良い……」とため息をついたことか。とくに銭形警部は助演男優賞にふさわしい立ち位置ではなかったかと。

 声を大にして言いたいのは、ジェイムス下地さんの音楽のすばらしさ!もうカッコいいカッコいい。当たり前ですが、まったく違和感なく画面にハマってて、サントラを繰り返し聞いては痺れております。五ェ門が主人公なのに、ことさら和風を強調することもないのに自然と寄り添うこの感じ。主題歌「SATORI」がいいんですよ。あまりのカッコ良さにクレジットを確認して、Drそうる透さんの名前に倒れた。そりゃわたし好きだわ。

 とにかく、傑作というか、間違いなく良い作品でした。スタッフ皆様に本当にお礼を言いたい。素晴らしい作品をありがとうと言いたい作品でした。五ェ門が主役だということと、テーマがテーマなので、どうしても遊びはすくなく緊張感が張りつめた内容ですが、そういう「ルパン三世」があってもいいよね。60分台という上映時間の長さがぴったりでした。
 
 ここでちょっと余談になります。この「LUPIN THE ⅢRD」というシリーズ、不二子、次元、五ェ門と来たからには、つぎはだれ?銭形警部主演のスピンオフかなとも思ったのですが、わたしはここでそろそろ「ルパン三世」そのひとを主役に据えた「LUPIN THE ⅢRD」を見たいです。まあ、ほかのルパンシリーズがほぼすべてルパンが主役だし「LUPIN THE ⅢRD」はそういうもんじゃないよ、って話かもしれませんが、わたしは見たい。このクオリティとこの視線で描かれたルパン三世その人を主役にした物語を。それって「複製人間」のリメイクになるかもなあとも思うのですが……。

 あと、この「LUPIN THE ⅢRD」というシリーズの素晴らしさを語れば言葉は尽きないのですが、わたしとしてはTVSPやテレビシリーズのような、もっとファミリー向けで柔らかい間口の広い「ルパン三世」も大好きです。ああいうタイプの作品も間違いなく「ルパン三世」です。なので、この50周年というアニバーサリーイヤーに、そういうものも見たいなあと思いました。まことファンは勝手で欲の強いモノで申し訳ない。

 で。ここで終わっておけば、まあ普通の感想なのですが。でも。その。とても大事なコトがありまして。

 ……あの、このブログに来て、わたしの感想を読んで下さっている奇特なかたならば、わたしがルパン三世の何にハマってPixivにあれだけ小説を投稿しているかはお分かりですよね。だから許してくださいますよね。真面目な五ェ門ファンのみなさまにはほんとうに申し訳ないことながら。我ながらどうしようもないことながら、一言で言えば。

 ……公式からの供給、ありがとうございました…………!(吐血)(五ェ門に切られたがごとく萌えで吐血)

 見た人ならおわかりでしょう。あれです。あれ。あれでとりこ。はあと1年は戦える。劇場を出たあともずーっとニヤニヤしてしまって、自分が気持ち悪くなりました。この人気持ち悪い。きっと頭をやられてる。ジゲフジでやられてる。

 
 とりあえず、あと一回は劇場に行く予定です!そして公開終了後に、ネタバレありのみっちりした感想を書こうと思っています。どうぞよろしくお願いします。