「数多の夜を越えて」をUPしました

 Pixivに、新作「数多の夜を越えて」をUPしました。

 とあるセレブが指にはめている貴重なガラス製の薔薇の指輪。それを狙う不二子の仕事に協力することになったルパンたちは…という、ルパン一味のお仕事話です。ルパン三世の視点で語られる、不二子とルパンのお話でもあります。

 以下の点をご了承のうえでご覧いただけると嬉しいです。

・メインではありませんが、オリジナルキャラクターが登場します。お嫌いなかたはご注意ください。
・このわたしが書いていますが、ジゲフジ要素はありません。むしろ、ルパン→不二子のお話です。
 
 よろしければ、こちらへどうぞ→Pixiv(URL)

 ↓以下、作品について(ネタバレあります)

 というわけで、初めての三世さん視点の作品です。いちおう、ルパフジになるのかなと思いつつも、ただひたすらルパン→不二子で、不二子ちゃんはいつも通りの態度なので、タグをつけるのは遠慮しました。でもきっとこれがわたしのルパフジなんだろうなーと思います。
 
 そもそもわたしは、自分の三世さんを、あまりひととしての感情を持ち合わせていない、一種のモンスターとしてとらえています(そしてそれが滅茶苦茶にカッコいいと思ってます)。つねに退屈していて、面白いことを探していて、ときめきがないと死んじゃう男。そして、恋多き三世さんといいながらも、ほんとうに三世さんが愛したのは、旧ルパン第3話「さらば愛しき魔女」のリンダや新ルパン第50話「私が愛したルパン」のコーネリアなんだと思います。恋が終わる前に死んでしまった女。あるいは、新ルパン第49話「可愛い女には毒がある」のザクリーヌのように、恋を終わらせた瞬間に死んだ女。ルパンの愛には持続性が無いのです。この手の中に抱かれたものはすべて消えゆくさだめ、なのです。

 それでも、わたしが、ああこれは本当に恋だな、ルパンはこの女を愛してるなと思った瞬間があって、それは旧ルパン第9話「殺し屋はブルースを歌う」の冒頭の、不二子とのドライブの場面です。言葉で説明できないんだけど、あのときの山田康雄さんの声がね、ほんとうに恋をしている男の声なんですよね…。それがあって、今回、ルパンに車を運転させながらいろいろと思ってもらいました。自分でも、自分の三世さんが不二子ちゃんのことをどう思っているか、書いてみて初めてわかった感じがして、面白かったです。

 で、そんな三世さんはこの段階では、次元と不二子の関係には気がついていないんですけど、それを知ったらどうなるか。どうなるでしょうね。楽しみだなあ頑張れこれから先を書くわたし(他人事)。

 タイトルは、女王蜂の曲「ヴィーナス」の歌詞から引用しました。

ほんとうは、同じ女王蜂の「ギラギラ」という曲がばっちりこの話のイメージソングで(動画はないので歌詞をどうぞ→URL)、この話の題名もずばり「ギラギラ」にするつもりだったのですが、どう考えても内容がタイトル負けするので、同じくらいにイメージソングだった「ヴィーナス」の歌詞から引用させていただきました。女王蜂大好きです。

 そんなに凝った話ではないのにもかかわらず、思いのほか長くなってしまいました。それなのにジゲフジ要素も無い、そんな、ど真ん中なルパン三世のお仕事話なので、読んでもらえるかすこし不安です。しかし、三世さんと不二子が好きなかたに少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。感想や評価など頂けたら励みになります。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました!