Pixivに新作「嘘でなく」をUPしました。
仕事の最中に怪我をした次元。朦朧とした意識でつぶやいたのは、過去に自分が殺した男の名前だった……。そういうお話です。
・次元×不二子が前提となります。ジゲフジです。すでに恋人同士といってもいい仲です。そういうものだと思ってお読み頂くことをおすすめします。
・TVシリーズPART2第84話「復讐はルパンにまかせろ」のエピソードが使用されています。ネタバレになりますのでご注意ください。
すこし暗い話ですが、それでもたどりつくところはやはりジゲフジ話です。お好きなかたに読んで頂ければ嬉しいです。
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↓以下、作品について(ネタバレあります)
というわけで、ジゲフジでありつつ、次元の過去の女ならぬ過去の男の話、そしてたぶん、ルパンと次元の話でもある、そういうお話を書きました。
そもそもわたしは「復讐はルパンにまかせろ」自体がとても好きなんです。スペードのジョーに対する次元の一貫した義理堅さと、ルパンの次元への気遣いと友情の描写に深みがあると思います。次元は、ああいうときには、他人に甘い、もともと持っているひとの良さみたいなところが出てしまう。でもルパンは違う。ジョーのうさん臭さに最初から警戒心を抱いている。そしてルパンは正しかった。だからこそ、ルパンはジョーのことを許せないんですよね。文字通り命を賭けて、ジョーに伝えに行くのです。「次元を裏切ったのは、良くなかったぜ」ということを。そしてそんな話が物質転送というトンデモネタで成り立っているというのも、なんかいいじゃないですか。新ルの中でも大好きな話のひとつです。
もっとも次元さんが失ってきたのは、ジョーだけでありません。そういう過去を抱えている事実が、次元大介というキャラクターの魅力のひとつでもありますので、そこに焦点を当てたお話をいちど書いてみたかったのです。でもまた同じような話を書きたいなと思います。常に迷いがある、その影もまた次元の魅力だと思うので。
この話はずっと「Lie to Me」という題名でした。Lie to Me、嘘をついてくれ、という意味です。それか中島みゆきの「永遠の嘘をついてくれ」で迷ってたんですが(マジで)、いちど書き終わって読み返したら、ふと「嘘でなく」という言葉が浮かんで、ああ、そっちだなと思いました。わたしが書く不二子は、こういうときに嘘をつかない。そして次元も本当はそんなことを望まないんじゃないかと思って、この題名にしました。そういうお話です。
ちょっと暗めのお話ですが、それでもやっぱりたどりつくのはいつもジゲフジ。わたしの書く不二子はほんとうに次元のことを好きすぎていて、次元もまた不二子のことを好きなので、やっぱりどうしてもこうなるみたいです。これ以外書けないの。そしてそれが楽しい。というわけでこの路線でこのまま参りますので、お好きな方に楽しんで頂ければとても嬉しいです。
そしてそんな気持ちは、Pixivでの閲覧、ブクマ、いいね!やサイトの拍手、頂くメッセージなどの読み手の方の反応に支えられています。再録本も、申し込んで下さるかたがいてくれてよかったと胸をなでおろしています。いやホント一冊も出なかったらどうしようと思ってました(笑)。ほんとうにいつもありがとうございます。なによりの燃料です。5期も始まりましたが、その感想だけでなく、創作のほうもいまのこの調子で続けていけたらいいなと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました!