2019年1月25日に放送されたルパン三世TVSP「グッバイ・パートナー」の感想です。放送終了直後に取り急ぎの感想は書いたのですが、やっぱりちゃんとした感想を書きたくなったので、みっちりバージョンをお届けします。もちろん、ネタバレ満載ですし、個人の意見や感想や悲鳴も満載ですので、そのあたりをご了承のうえで読んで頂けたらと思います。どうぞよろしくお願いします。
まずはシンガポールにてお仕事中の三世さんが登場です。テレスペお約束のテーマ曲に乗せてのOPですが、今回のアレンジ、めっちゃカッコよくない?華麗に逃走するルパンを追いかける銭形と、手助けする五エ門と次元の姿も描かれて、実にカッコいい。そして続く舞台はラスベガス。なんと銭形警部にルパンとの内通の嫌疑がかけられたのです。そこに現れたのは不二子ちゃん。胸はいつものボリュームですが、ちょっとまつげ足りなくね?と思っちゃったな。可愛いんだけど、幼いというか若く見えすぎる気がする。
生前のショパンの姿が描かれたあと、舞台は現在のロンドンへ。そこでピアノを弾く少女(アリサ)が拉致されたあと、さらにセーシェルへと舞台が変わります。こうやってめまぐるしく世界各国を巡るあたりがテレスペっぽいと思いました。そして、ここでは女の子と遊んでる三世さんが「お兄さん」と呼ばれてるのがちょっと新鮮でした。最近はずっとおじさん呼ばわりだった気がします。
そして、そこに現れたのは次元。予告カットで使われてたのはこの場面ですね。でも、ここでルパンに銃を突きつけるのはあくまでお遊びだったようです。そしてここで次元が持っているのはいつものマグナムじゃない。みなさん予告でこれを見てあれこれ考えたでしょうけど(わたしも考えた)、まあこれはすなわち、次元は本気じゃないってことかな?と思ったよね。
それにしても、ここの次元さんは、自分のマグナムをメンテに出してるとかあり得ないこと言うし、わざとらしくライターを渡すし、伏線バリバリですね。そして今回の次元さんのダークグリーンのスーツはイイと思いませんか。あと、ちょっと気になったんだけど、ここで、ルパンが言っている「シンガポールで盗んだミステリークロック、そのうえ……」って台詞がなんとも聞き取れない。なんて言ってるのかなあ?
ここで次元から新聞を渡され、銭形の一件を知るルパン。しかし、この新聞記事に、例のアリサちゃんの記事も掲載されているあたり、これやっぱり次元さんからのあえてのサインなんですかね。そのまま、ニュースキャスターの挑発に乗ってタイムクリスタルなるお宝を盗むことに決めるルパン。ここの赤ジャケのルパンさんが可愛い。そして、それは不二子ちゃんがたぶらかしている政治家で大金持ちのロイという男の企みだったのでした。しかしルパンはなんとなくそれに勘づいている様子。次元の様子もプラスして、なにかあるなあとうすうす感じてるんでしょうか。ここで語られる国際政治のやりとりとかスパイ合戦もテレスペぽいなあ。要するにそのタイムクリスタルで、なんでも出来る世界最高の量子コンピュータが作れるわけです。
そしてその量子コンピューター、それを制御するAIがある基地に向かうロイと不二子。あいかわらず、不二子ちゃんがいまひとつ地味に見えるのは、ストレートヘアだから?。そこにロイが会いに来たのは、拉致されたあのピアニストの少女、アリサでした。彼女は、ショパンを敬愛していた科学者のためにロイが用意した、ショパン愛用のピアノや椅子、楽譜までが準備された部屋に案内されます。そして彼女の首にはロイの時計とペアリングされたマイクロ爆弾付きのチョーカーがつけられてしまいます。その理由も分からないまま、ショパンコンクールに出られなくなるなんて、と嘆くアリサを励ますような言葉をかける不二子。そんな不二子ちゃんの狙いはロイの時計、ミステリーウォッチらしいです。幻のミステリークロックが腕時計になってるって、冒頭でルパンが盗んだあれと関係あるのかな?
さて、変装して中国に入国したルパン。一方、次元はラスベガスで銭形が逮捕された経緯を調べてるみたいです。「色々とおれにも事情ってものがあって……」って予告で使われてた場面が、まさかこれとは。しかしここの次元はカッコ良いよう。ルパンは誰にも斬れないダイヤモンドを餌にして、五エ門と合流して、海底にタイムクリスタルを盗みに行きます。このルパンと五エ門のお仕事場面がなんか新鮮でした。思えばこの二人が、ふたりきりでこういう正統派お仕事に取り組む姿ってレアな気がします。
しかしここはやはり、監視レーザーをかいくぐるルパンさまでしょう!顎のラインといい、腰の動きと長い手足といい、踊るような身のこなしが素晴らしい。続いて圧力センサー踏んじゃうあたりを含めて(笑)しかし五エ門はどうやってあれをくぐったんだろうな。ルパンさんが画面の外で切ってあげたのかな。
無事にタイムクリスタルを盗んだふたりはアリゾナの砂漠で次元と合流します。「銭形のとっつぁんをハメて、おれにこんな盗みをさせた黒幕は誰だった?」というルパンの言葉に「それがな、じつはおれなんだ」と言い、五エ門を眠らせる次元。「どうしたんだ、次元?」と問うルパンだけど、なんだかこの展開を分かってた感もありますね。そして、次元もまた、ルパンがそう振舞うのも分かってたような気がする。一瞬の勝負の後、ルパンの胸を正確に撃ち抜いた次元は、ロス市警に通報の上(これ、やっぱり助けようとしてるんですよね)タイムクリスタルを持って立ち去ります。
そしてやはりその黒幕はロイでした。個人的には、ここでアタッシュケースに足をかけて煙草を吸う、次元の無駄にさえ思えるカッコ良さにクラクラしました。今回のテレスペは作画も安定してて、次元だけではなく、こういうキャラの仕草もいちいちカッコいいんだよな。そしてもっと個人的なことですが、次元とロイが電話で会話してるのを横目で見てる不二子ちゃんの表情が目に止まりました。気になるのかなー。
その一方、アリゾナではルパンと五エ門が倒れたままです。わたし、ぜったいに次元は胸ポケットのライターに弾を当てたんだろうなとは思ってたんですが、ここで、ルパンさんが血だまりに倒れてるのに気づいて、ヒエェとなりました。ペイント弾?とも思った。
一方、次元は囚われのアリサちゃんのもとへ。ピアノを弾くその姿に、一瞬、よく似た顔だちの女性が重なります。そしておそらくは若かりし頃の次元自身の姿も。次元は、その女性と夫の葬儀に立ち会う幼いアリサを、離れた場所で見守っていたことがあるようでした。あの、こういう哀しい場面でこういう感想を抱くのは我ながらどうかと思うのですが、この場面、帽子を脱いで雨に打たれながら、小さな花束を持って立ちつくす次元があまりにもカッコ良すぎて。良すぎて。エモい。
アリサのいる部屋は、あの量子コンピューターの本体がある場所につながっているのでした。そしてキーになるのはショパンのピアノ。しかし次元が持ってきたタイムクリスタルはニセモノであることが明らかになり、その報告は、アメリカ大統領と会談中のロイのところに届きます。アリサに銃が向けられるとさっと彼女をかばう次元。しかもそこに不二子ちゃんが!「次元なら、ルパンのアジトの場所もすべて知ってるわ」と、さりげなく助け船を!不二子ちゃんが!(強調)ここ、いいジゲフジをいただきました。
でも、ここでアリサが次元の人質であることが明確になります。まあそうですよね、お約束ですよねと思いつつ、わたしはとてもホッとしたのでした。万が一にでも、リアルで次元がルパンを裏切っていたり、あるいは誰かに騙されてたりとかいう展開じゃなくて良かった……。
そして、ここで恐怖のあまり座りこんだアリサちゃんを見て、次元さんが不器用に手品を見せようとする場面は、今回のテレスペで一二を争う名場面ですよね。次元さんってやたらとハードボイルドとかクールとかそういう側面を強調されがちだけど、こういう可愛さも持ち合わせてるひとなのよ。「昔、相棒にこんな手品を習ったことがある」っていうのがまたいいよね。次元さん、どんな顔して習ったんですか。想像しただけで萌えますね。
そしてそのまま、場面は過去のアリサの母と次元の思い出に。指輪を前に泣いてるってことは、まあ、誰かカタギのいい男にプロポーズされてしまったということなんでしょうね。おそらくは断れない状況で。それを前にして、やさしく諭すように話す次元さんがマジ次元さん。カッコよくてやさしくて、そして意気地なし。完璧か。しかしここで、激高のあまり、指輪をケースごと次元さんに叩きつけようとしたアリサ母も、たおやかさの中に情熱を秘めているタイプだと思います。次元さんホントにこういう気が強い女性好きですよね……。
でもね、ここの「夢だって言ってたろ、可愛い赤ん坊を産んで、その子にピアノを教えるのが。……どうしたっておれには、叶えてやれないからさ」ってここのコバキヨさんが最高すぎて。叶えてやれない、とすまなく思うのが次元なんだよな。なのに、やさしく約束する。困ったことがあれば駆けつける、と。そういえばあなた、アンジェリカにもそんなこと言ってましたな。次元さんの心のアドレス帳にはそんな女子の名前がいくつも並んでいるのではかろうか。ルパンとはまったく違う意味で、罪な男だ……。
やがて、ルパンは警察の檻の中で目を覚まします。やっぱりライターが守ってくれて軽傷で済んだのですね。うまく警官に化けた五エ門(今回のTVSP、この場面に限りませんが、五エ門も器用になったもんだなあと思う場面がいくつもありました)から渡された黒い上着に袖を通すルパン。ここであの黒い上着になるんですね。裏切り者の次元!と息巻く五エ門に対し、ルパンはまだその判断には慎重です。それに苛立つ五エ門にライターを半分にされたルパンは、それを見てなにかひらめいた様子。そのまま銭形を救いに行きます。そして共闘という流れに。
次元はルパンを追ってアジトに向かいますが、それもルパンには織り込み済みだったようです。次元を挑発するメッセージには「タバコでも吸って待ってろよ」という言葉が。これね、わたし、さきほどの場面で半分になったライターを見てルパンがなんに気づいたかはさっぱり分からなかったんだけど、そこに今回の事態に至った次元からのメッセージが込められてたのかな?と思いました。そしてこの言葉は、ルパンからの、それを受け取ったよ、という返事なのかなと解釈したんですが、それでいいのかな……。
一方、ルパンは銭形、五エ門とインターポールの本部へ。ここのコミカルな雰囲気が楽しいけれど、長官チョロすぎないですか(笑)。しかし当然のことながら、このカラクリはすぐにバレることに。ルパンはそこでCIAのネットワークには入りこみ、ロイの存在に気づき、かれと接触します。ここで警官隊に囲まれつつも、五エ門と銭形の助けを借りて、華麗に警官隊をさばいてみせるルパンがカッコ良かったですな。やっぱりルパンはこの身のこなしだよなー。
そしてルパンと五エ門は銭形の協力のもと、量子コンピューターの元に向かい、ロイと不二子、そしてアリサがいる部屋にたどり着きます。不二子を見て「おれというものがありながら」と言いつつも、今回のルパンはあんまり、ふーじこちゃんって感じしない気がするんですけど、わたしだけですか。不二子ちゃんも同様な印象です。このふたりがなんか淡泊なんですよ。ここで次元が銃を変えたことに気づいたあたりから、ロイの存在にたどり着いた流れを説明するルパン。「落とし前はきっちりつけさせてもらうぜ!」のあとがカッコいい。
そこに次元も駆けつけ、一気に緊迫した雰囲気が立ちこめるなか、以心伝心か目で通じあったのか、ふたりのまさかの連携プレーで、みごとロイの心音を盗み、ルパンはアリサちゃんを救ったのでした。小さいことですが、ここでアリサちゃんに駆けよるついでに、ロイに裏拳かます次元さんには笑った。そして「おれを利用するのに、何の罪もない女の子を誘拐したのが間違いだったな」と次元さんはその場にいたロイを始末するわけですが、やっぱりルパンはそれより前にそのことを察してたみたいですね。
しかしそのロイは影武者でした。ロイは、タイムクリスタルを渡さなければいまルパンたちがいる基地を自爆させると脅し、量子コンピューターを起動させるのです。そして、ロイの指示の元に動くシステム、エミルカが生まれます。その結果、世界中のネットワークがハッキングされ、世界の富はロイに流れこんで大混乱に。
そして、ロイの指示で暴走するエミルカをなんとかしようと、ルパンはアリサに、部屋にあった楽譜「革命のエチュード」を弾くように依頼し、そこからエミルカのコントロールを奪います。撃墜されるロイのプライベートジェット。脱出するロイを捕らえたのはルパンの協力を得た銭形警部でした。しかし、エミルカが巻き起こした混乱の証拠を揉み消すために、こんどはアメリカ軍がルパンたちのいる基地に迫ります。さらに、エミルカはルパンたちから操作権限を剥奪し、新たな暴走を始めます。
……じつはわたし、このあたりからなんかもう笑っちゃって笑っちゃって。ロイの無双で微妙に小物な悪人ぶりとか、世界を巻き込む悪行とか、ひたすらおおげさで大騒ぎになるあたりが、テレスペっぽいーとひたすら笑ってました。うん、このスケールの無駄な大きさが実にテレスペだよねえ。こんなミサイルだの軍が出動する場面、何回見たことか。
やがて、エミルカに自分たちがいる部屋の酸素供給まで奪われたルパンは、次元とともに、地下の電源施設に向かいます。で、わたし、気になったんだけど、ここでルパンはカトーにキッチンのありかを尋ね、酒があるかどうか確認するんですよね。これ、どこかで出てくるかと思ったらそれっきりで、あれれと思いました。ルパンの余裕の現れなの?わたしは、てっきり、酒を取り出して、次元と仲直りの杯でも交わすんだと思ってたんだけど。そう、このあたりからもう次元の裏切りの話がどっか行っちゃって、わたしはなんとも落ち着かない気分になりました。いや、次元の裏切りって、この話ではけっこう重要なファクターなはずですよね……。
一方、エミルカの暴走により世界中でドローンによる混乱が広まります。コンピューターにアクセスしようとしたアリサのピアノもエミルカの妨害に合いますが、不二子がそれにスイングジャズの音色を乗せることで対抗します。米軍の物量攻撃もエミルカにはかないません。ルパンと次元は地下の発電施設に向かい、息がぴったりのやりとりでみごと空調コントロールを取り戻しますが、ふたりはあっという間に外部に放り出されて、次の手に向かうことに。ルパンたちがたどり着いたのは飛行機の墓場。そこにある巨大な大砲で基地にダメージを与えようというのです。そして、不二子とアリサは、エミルカのコントロールを取り戻すために、ひたすら演奏を続けます。そして、基地の工場では人間型のボディも作られているのでした。
演奏を続けるアリサと不二子、そして五エ門に話しかけるエミルカは、とうとうふたりの演奏に共鳴して歌を。それをバックに大砲をぶっ放すルパンたち。その結果、基地の送電設備が破壊され、エミルカはどこかに姿を消し、そして、五エ門はタイムクリスタルを切り捨てて、量子コンピューターは元の状態に戻るのでした。
そして、飛行機に乗ってショパンコンクールの会場に向かうアリサに付き添うのは不二子。タラップに乗ったアリサは、ふと次元に、あの失敗した手品の花の礼を言うのでした。次元はやっぱり、おじさんなのね。そして次元もまた、いつか彼女の母に告げた言葉をまた、娘に告げるのでした。「おれにできることなんて、銃をぶっ放すことくらいだがな」ってほんとうに次元らしいよね。でも、このときの次元はとてもやさしく笑っている。母のことは救えなかった次元だけど、その娘は救えたのです。
アリサの乗った飛行機を見送り、それぞれの道に分かれていく三人。「ふたりともすまなかったな、ほんとうに」という次元に、それぞれたいしたことじゃないよ的に流すルパンと五エ門。ですが、次元はそれに対し「もうやめてくれ、おれはおまえたちから縁を切られても仕方がないと思ってるんだ」と激白するのです。それでも、ルパンはあくまでまともに取り合わず、五エ門にだってよ、と言うのですが、五エ門は「過ぎたことよ」とどこからか馬を引いてきて、雰囲気をコミカルにして去ってしまう。そしてルパンもまた「じゃあな、次元!」と言って、去っていくのです。
ここねー!いや、ルパンらしいといえばらしいんですけど、えー、ふたりで去るんじゃないの?次元ちゃんひとりぼっちなの?と思っちゃった。いや、まだロイが残ってるから、気を遣ったのかなと思わないでもないですが、なんというか、今回の「次元の裏切り」ってテーマがどっか行っちゃったというか、ちゃんとふたりのあいだでカタがついてないのはどうかと思っちゃいましたよ。
ていうか、最初っからルパンはいちども次元を疑ってないし、怒ってないし、裏切られたと思ってすらないのかもしれないな。あー、次元ちゃんがなんか汚い手を使われたんだなーと思って納得して、だったらしょうがねエだろ、と片付けちゃったのかもしれない。ルパンの次元ちゃんへの度量はマリアナ海溝よりも深い。でも、次元はそれですまないよね。ドンパチやってるときは、とりあえずそれどころじゃなかっただろうけど、終わったあとでも、ルパンも五エ門も、ああいう感じだと、かえって次元さんはやるせないのでは……。
なんか最後に、ルパンと次元のふたりで笑わせてあげたかった気がします。グッバイパートナーなんて物騒な副題なんだから、グッバイパートナー、そしてハロー相棒みたいな感じで、拳をぶつけあうふたりのすがたが欲しかったなあ。
一方、飛行機で次元にもらったカランコエを見つめるアリサと会話する不二子。ここもまた。わたしがたいへん。次元がアリサにあげたカランコエは、アリサの母が好きだった花。そしてその花言葉は「たくさんの小さな思い出」ってそれだけでもせつなく美しいのに、不二子はアリサに、カランコエのもう一つの花言葉を教えるのです。それは「あなたを守る」を教える不二子。そして、そこで「……ねえ、あなたと次元の関係って……」と聞きかけるものの、きょとんとしたアリサをみて「いや、やっぱり聞かないでおくわ」って笑う不二子。
もう、ここ、どう解釈したらいいんですかね。そもそも今回の事件、不二子はどこまで把握してどこまで関わっていたのかなあ。正解は無いと思うのでわたしが勝手に解釈しようと思ったけど、なんかそれもうおまえpixivに投稿しろよというみごとなまでのジゲフジ解釈しかできないから、ここでは書きません(書いてみたらすごく長くなった)。言えるのはただ、すごいジゲフジを頂いたということです。もちろん、このあとの不二子ちゃんの語りも実にそれらしく、可愛らしいと思うのだけど、正直、初見のときは吹き飛んだな。
また、次元はやり残したこと、つまり、まだ生きていたロイを片付ける仕事をやり遂げるのでした。「おまえはけして踏み入れてはならないところに土足で踏み込んだ」と言う言葉と共に。それはアリサを巻き込んだことを意味しているのでしょうが、同時に、自分にルパンを裏切らせたことも示しているんでしょうね。
舞台は、無事にショパンコンクールのファイナルで演奏するアリサにうつります。演奏を終えた彼女の目には、その場を去る次元の姿が映るのでした。ルパンの言葉通り、ファイナルには間に合ったのね。そしてここ、さりげなくエミリアとカトーが並んで座ってます。人間型のボディを作ってたから、エミリアはそこに転送されたんだな。そして、アリサがコンクールで入賞した記事を読んで満足そうに微笑むルパンは、追いかけてきた銭形警部をかわし、華麗に車で逃げ去るのでした。
というわけで、感想でした。長くてすみませんが、一言で言えば「テレスぺらしいテレスぺで、楽しかった!」という感じです。キャラ描写がすごく好み。みんなカッコよくて、とてもらしい。個人的には、テレスぺというと、ただストーリーを進めるための障害物としての役割を任されがちな不二子ちゃんが、ちっともそうじゃなかったのが良かったです。五エ門も、出番が多くて、カッコよくて可愛かった。PART5以降、ルパンとのコンビ関係が見直されてる感じがして、それも楽しいですね。
ただ、肝心の「次元の裏切り」についてはもうちょっとフォローしてよ、という気持ちがあるんですが、そんなのいちいち言葉にしないのがルパンたちのクール、という考え方もありなのかなあ。まあ、それ以上に、ジゲフジで萌えに萌えてしまったわたしにそんなことを言う資格はないかもしれないな……。だってさあ、次元さんとご縁があるお嬢さんと不二子ちゃんがまさかの協力プレイよ。解釈次第では、ルパンと縁ある不二子、次元と縁あるアリサが協力して、次元とルパンが頑張っているのを後押しする描写とも思えるんですが(え?もしかしてそっちが普通なの?)、それにしてはルパンと不二子の関係が淡泊すぎて、わたしとしては、ラストの不二子とアリサの会話も鑑みて、そういうものだとしか思えない。おいしいジゲフジを頂きました。ありがとうございました。
そして、こんどは新作映画ですね。ほかにもまだまだ展開があるかもしれないし、これからもルパンで楽しめることいっぱいあるかと思うと嬉しいです。楽しみだ!