「LUPIN THE lllRD 峰不二子の嘘」感想(ネタばれ無しVer)

 というわけで、見てきました「LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘」!早速ですが、とりあえずの感想を書いていこうと思います。具体的なネタバレは無しですが、それでも未見のかた、事前に情報を入れたくない方は閲覧をご遠慮ください。しかも見終わったばっかりで、限定版Blu-rayも後述の理由で購入断念したので、記憶頼りであいまいなとこいっぱいです。以上の点をご了承のうえで、よろしくお願いします。

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 なによりもまず、見終わってのいちばんの感想は「不二子、強い」でした。いやもう、ほんとうに無敵だわ。いつものような女の武器も使いはするけど、それはどちらかというとおまけな感じで、メインに使用するのは、ずばり、フィジカルな戦闘能力。あれ、ルパンとやりあってもいい線行くんじゃないのと思いましたよ。そしてもちろん、カッコよかった。そこらへんの不二子ちゃんの戦い方が、ほんとうにこれまでにない感じで、意外で新鮮だった。で、ずっと、こんなに強くてカッコいい不二子ちゃんも素敵、強い……と思ってたら、まさかの!という流れがあって、やっぱり峰不二子は底知れないという感じがしました。

 不二子の内面がはっきりと描写されないのもすごく良かった。ルパンは察して見せるけど、それが正解かどうかは分からない。峰不二子は嘘つきで謎のかたまりなのがいいんだもの。もっとわかりやすいかたちに落とし込むことも可能だったはずなんだけど、そうはしなかった潔さみたいなのを感じました。あくまで観客の想像にゆだねる感じ。さらに、脱ぎっぷりというかポロリっぷりもさすがPG12だったけど、正直言って、そんな肌色の部分よりも、あの瞳や仕草の方がよっぽどエロでした。そしてなにより、沢城さんの声がね……。あれがあるから、不二子の自然な色香が出たんだと思います。

 そしてルパンさんもカッコ良かった……。次元とのパートナーシップがより進んでてすっかり仲良しで、そのあたりの描写も楽しかったです。阿吽の呼吸なんだけど、一応確認する、みたいな感じがまさに相棒。さらに、不二子との関係性も、すごく大人なんだよね。そしてそのクールなかかわり方が、お話そのものにいい影響を及ぼしてる。とにかくワルいルパンさま!顔面も最高にイケてて、ルパンファンのわたしとしては、もう小池監督、早くルパン主人公で一本作って!という感じになりました。いやー、このルパン素敵だわ……。隙が無いわ……。でも、ちょこちょこ可愛いの。最高。
 
 次元さんは、今回は脇役なんだけど、あくまでルパンといっしょな感じなので、二人セットで楽しかったです。繰り返しになりますが、ルパンとの相棒感がすごい。「墓標」も「血煙」も通り過ぎた後のふたりって感じでいい。なにかとルパンへの信頼感がにじみでていて、ああルパン、あなたは良い相棒をもったね……と思いました。コバキヨさんの声が、なんかすごく艶っぽかった。そしてルパンと同じく次元さんもちょこちょこ可愛いことをしているので笑っちゃった。行動が、なんとなく若いんですよね。

 そして、敵役のビンカム。これまでの「LUPIN THE ⅢRD」シリーズの敵役ではいちばん好きかも!すごい色気があると思うのはわたしだけ?わたし、ぶっちゃけ不二子ちゃんより色気を感じたよ!不気味なくらいの造形なはずなのに、わたしのなかでは美形キャラにすっと収まったんだけど、それは宮野真守さんのせいかな? あの不気味さと頑是なさがすごくいい。そしてその視線が不二子に向かう流れにもちゃんと説得力があって、そこが良かった。いっそ五エ門と戦わせたくなった(笑)。でも、このビンカムを本気にさせたというか(自我を目覚めさせた←ネタバレ?)のは、間違いなく不二子で、それは不二子にしか出来なかったんだよねー……。

 肝心のお話自体も、まさにTVサイズのルパン三世という感じでまとまり良く、なおかつ「LUPIN THE ⅢRD」シリーズの流れもしっかり押さえてて(そこらへんでわたしは劇場で悲鳴を上げそうになったんだけど!)、「LUPIN THE ⅢRD」の峰不二子が主役、という意味では文句ないストーリーだったと思います。54分、あっというまでした。

 で、ほら。このブログに来てくださっているみなさまなら、とりこ。さん、ジゲフジ的にはどうだったんですか?という思いになられるでしょうけど、わたしとしては、開始5分くらいですごいご褒美頂いた気分になりました。見たひとなら分かるかな?あそこあそこ。わたしはあれ次元さんだと信じてる。あの場面で、なんかそれまでの展開がぜんぶ吹き飛んだ感じがして、時間を忘れました。わあ小池監督ありがとう!ってなった。

 もちろん、そういうつもりじゃないかもしれないし、見直したら違うかもしれないけど、わたしはそう解釈したからそれでよしとしてくださいって感じです。それ以外にも、相変わらず、次元さんが不二子ちゃんのことを安定の忌避っぷりで、でもそれでも……という展開なので、こういうのでいいんだよ、こういうので、と劇場でひとり井之頭五郎になってました。次元はルパンとはまた違う視点で不二子を見てる、って思ったんですよね。「LUPIN THE ⅢRD」はそれでいいんだ……。

 というわけで、終了後にいそいそと劇場物販に向かったんですが、なんと、わたしの行った劇場では、限定版Blu-rayの特典が無かったんですよ!だからもう、おとなしくもう予約済みのBOXを待って、観客動員数に貢献する方を選ぶか、という気分になりました。あと一回は劇場で見たいな。そしたらまた発見がある気がする。

 それにしても、さすがの「LUPIN THE ⅢRD」シリーズでした。わたしは、スタッフの皆様がおっしゃる「ファミリールパン」も、こっちの「ダークな大人向け」ルパンもどちらも大好きです。どちらもルパン三世だもの!同じキャラクターを使って、そんな違いを出すことが許される世界観を持つ、「ルパン三世」という作品自体が、すごいし素晴らしいと思っています。だから、いちばん最後のメッセージにはじんときました。そんな稀有なものを生み出してくださった、モンキー・パンチ先生に、ほんとうにありがとうございます、と心から思いました。良かったです。また観に行きます!

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