TVシリーズPART6 ジゲフジセレクション

閲覧前のご注意です。

・なにを持ってジゲフジ場面と判断するかについては、すべてわたし(とりこ。)の独断と偏見と妄想によります。
・よって、ふたりの会話、接触場面が基本的なものとなりますが、単にたがいのことに言及したり、同じ場面に存在して隣に立っているレベルのものまで拾っていることもあります。
・該当場面が見当たらない話は題名のみ記載しています。また、「この場面はとてもジゲフジなのに記載されていない」とお思いの箇所がありましたら、ぜひぜひ拍手あるいはメールフォームでお知らせください。ええ、わたしも、もっとあると思うんですよ。
・各場面の紹介のあとに付している数字は、OPからの経過時間(参考配信:NETFLIX)です。あくまで目安ていどですが、ご視聴の際の参考にしてください。
・当然のことですが、すべて本篇のネタバレとなります。ご注意ください。
・一話ずつの細かい感想はこちらにまとめてあります(URL)

☆☆☆☆☆

第0話「EPISODE0-時代ー

ルパン「やる~
次元「あの女、ひとりで逃げやがって」(01:30前後)

 いつものようにうまくルパンたちを出し抜いた不二子を見ての一言。お約束ですが次元さんの「あの女」呼ばわりはPART6でも健在だということを世に知らしめたジゲフジ的PART6第一声と言えましょう。

(バルコニーのチェアに座りシャンパンを飲んでいる不二子のところに、風に当たってくると五エ門に言い残した次元がやってくる)
次元「なんだ、先客がいたか。こんなところでたそがれてるとはな
不二子「男の悪ノリにはつきあいきれないわ
次元「口が減らない女だな、おまえみたいな女にうつつをぬかすルパンの気が知れねえぜ
不二子「あら、その言葉、そっくりお返しするわ
次元「あ?
不二子「ルパンみたいな男とこれだけ長い間ずーっと一緒に居られる変人なんて、あなたぐらいのものよ
次元「ただの腐れ縁だ
不二子「ほんとうにそうかしら? そのマグナムだって……ホント、ロマンチストね
次元「まあ、振り返って見りゃずいぶんと長く付き合ってきたが、後悔したことは一度もねえよ
不二子「それってルパンのこと? マグナムのこと?」
次元「さあな
(微笑む不二子)(13:30前後)

 とかいってたらそれどころじゃないのが。来たよ来たよ。第0話の問題場面が始まったよ。わたし、この記事を書くために見直してたら「先客がいたか」と次元さんがやってきたのを横目で確認した不二子ちゃんの頬がうっすら赤らんでいたことを発見しました。たいへん。

 そしてこのやりとり、すごいですよね。そもそもこのふたりがこんなに会話すること自体が珍しいのに、このいい雰囲気どうしたらいいの。思えばPART4の12話でもこのふたりはバルコニーでいい雰囲気だった。なんなのジゲフジ界にはバルコニーの法則でもあるの。まあロミオとジュリエット以来バルコニーは恋人同士の語らいの場所と相場は決まってますがってわたし0話の段階でこんなに飛ばしてて大丈夫かな(大丈夫じゃなかった)。

 それはともかく、ルパンを通じてのこのふたりのやりとり、いいですよね。あのPART5からの連続話と思うと、いろいろ意味深いふたりです。

(バルコニーにもたれて煙草を吸っている次元のとなりに、シャンパングラスを持った不二子がやってくる)
不二子「ね、あなたさえよかったら、これからはわたしと組んでみない?
次元「なんだ、酔ってんのか
不二子「話をそらさないで。あなたとわたしなら、もっとスマートに美味しい思いができるわ。なんなら試し撃ちでも……
次元「(笑いだして)おれがおまえと? こりゃ傑作だ
不二子「なにがおかしいの
次元「天地がひっくり返ってもありえねえ、最高のジョークだ
不二子「あら、いくじなしね
次元「おれには向かねえだけだ……、おまえがいい女だってことは分かるが
不二子「あなたにそう言ってもらえるなんて、天地がひっくり返ったみたい……
次元「けっ
不二子「あなたと飲むお酒も悪くないわね」(16:08前後)

 さあみなさん、PART4の「日本より~」を越えるジゲフジ場面が0話で来ました! どういうこと? きっとそういうこと! 初見の時にさんざん転げまわりつつ語ったのでここでは繰り返しませんが(全話感想をご参照下さい)、これ、何回見てもちょっと意味がよく分からない。試し撃ちってなにを撃つの、次元さんのマグナム(ダブルミーニング)なのって初見の感想でも書いたけどやっぱり言いたい。

 しかしいまこうやって見たら、これはどう考えても、ねえ、あたしたち男と女の仲になってみない?という不二子ちゃんのお誘いを、いったんは笑って流した次元さんが、でもそれで終わらずに不二子ちゃんに恥をかかせないようさりげなくフォローを入れたものだから、その気遣いに不二子ちゃんがきゅんとなったって場面ですよね? それ以外の解釈ありえないですよね? ね? ね?

 そりゃもうこうなったらあと一押しですよ。そもそも次元さんは前から不二子ちゃんに気があったんですから(決定事項)。ルパンと不二子が名実ともに元カレ元カノとなったPART5のあとでこのやりとりなら、不二子ちゃんがぐいと押せばもうカップル誕生ですよ、間違いない。この瞬間に不二子ちゃんその気になったでしょ。たぶん、このあとわりとすぐに不二子ちゃんが次元さんを押し倒しました。見えるようです。

 ていうかすべてが終わったいまとなっては、PART6全体の方向性をあらかじめ開示していたかのような場面でした。なるほど、この0話があったうえであとのPART6につながるのかと思うと納得しかない。公式はあらかじめわたし(ジゲフジの民)に心構えをしておくようにと警告してくれていたのですね……。その警告、ぜんぜん気づかなかったからたいへんなことになったよ……。

(現れた銭形を見て)
次元「せっかくの気分が台無しだぜ
不二子「あら、面白がって見えるのはわたしだけかしら?」(17:40前後)

気分とは。せっかくとは。もう白状してるようなもんじゃん、次元さん!

第1話「シャーロック・ホームズ登場」(該当場面無し)

第2話「探偵と悪党

(アジトに乗り込んできた後、バイクで逃げだすホームズを見て)
次元「あの野郎、自分から乗り込んできて逃げるのか
(不二子がバイクで駆け付ける)
不二子「次元、乗って!
(次元は不二子のバイクの後ろに乗って、ふたりでホームズを追う)(16:13前後)

 この話は五エ門とルパン含めてのアジト場面でもふたりの雰囲気が良いのですが、直接的接触はここで初めて。PART6「二人の初めての共同作業」いただきました! バイクを飛ばす不二子の後ろに乗ってホームズを追撃する次元さんというすごい組み合わせの画面を2話の段階で頂いて、ほんとうにもうどうしたらいいのと放送当時に思いました。息ぴったりなの……。惜しむらくはせっかくのタンデムにもかかわらず、次元さんの手は不二子の身体に触れることなく終わったあたりです。そのあたりは次元さんも「墓標」のルパンを見習ってもいいのではと思いました。やらないとは思います、はい。

(ホームズに危ういところを抱き止められ、ぽうっとなった不二子。一方次元は土くれの中から頭を出して)
次元「ふんっ! カッコつけやがって」(17:00前後)

 すごい。レア中のレア、次元さんのヤキモチが来た(真面目な顔で言ってます)。不二子ちゃんはあれでイケメンに弱いというか男は顔なところがありますから、ちょっとふわんとなってもおかしくはない。でもそこでリアルにムカついている次元さんというすごいものが出ました。たいへんです。PART6、あの0話があったうえで、すでにこれです。PART6はわたしを殺す気かとリアルタイムで見ていたときに思いましたが、まさかまだこれは序の口だとその時は知る由もなく……。

第3話「大陸横断鉄道(嘘)の冒険

(五エ門に促され、マグナムを取り出す次元)
次元「相棒、出番だぜ
クイーン警視「あれがルパン三世の一党か……どうするね、お嬢さん。坊主になるか、仲間を信じるか
不二子「……仲間かどうか知らないけど、任せるわよ」(19:12前後)

 これがどういう場面かといいますと、線路に括りつけられて動けなくなっている不二子のもとに迫る機関車! しかし次元がマグナムを取り出し、みごと跳弾によって機関車の進路を変えて不二子の危機を救うという場面なのです。みなさん、おわかりですか、ルパンじゃないんです。次元なんです。次元が不二子の危機を救ってるのです! しかも文句も言わずににやっと笑ってさりげなくスゴ技をやってのけ、不二子も感謝の涙を流すこともなく、あたりまえのように表情一つ変えずに受け入れてる。なにこのナチュラルさ。次元があたしを助けるのあたりまえでしょってこと?

 そしてここで五エ門が「おぬしの番だな」と言って次元を促すのですが、五エ門は二人の仲を知っててさりげなくうながしたってことではと放送当時に読者のかたからコメント頂きました。採用です。五エ門、いつからそんな気が利く子に。そしてゲストキャラであるダネイとリーは不二子からの感謝のキスを頬に受けてましたが、次元さんはなにをもらったのか気になるところです。

第4話「殺し屋たちのダイナー

次元「……ってことは、あの女……」(14:10前後)

 ウェイトレスを縛り上げて変装していた女の正体に思い当たった次元さん。すぐに不二子のことが浮かぶのね!

ルパン「ベーコンエッグサンド以外……ならな
次元「ハムエッグサンドもな
不二子「わたしの料理がそんなに気に入らなかったわけ?」(21:08前後)

 ここ、ジゲフジというには微妙なんですが(ルパンもいるため)、このあと、銃を抜いたあとに微笑みあう三人の図が、元カレと今カレを挟んだ不二子ちゃんという図に見えてしまったので……(すみません)。

第5話「帝都は泥棒の夢を見る(前篇)

不二子(黒蜥蜴)「いかがかしら? そちらの少佐さんは……
次元(本郷少佐)は無言で会釈するのみ。不二子(黒蜥蜴)はそれを見て、悔しそうな顔で次元をにらむ。(07:18前後)

 あとで明らかになったように、このふたりは次元と不二子ではないわけですが、それでもなんかすごいの来た! え? え? これは明らかに誘惑というか秋波というか声かけというかそういう事案ですよね? それをクールに(失礼でないていどに無視はしてないというのがまた憎い)受け流す次元さん。百歩譲って、美女のお誘いをそうやって片付ける次元さんはありえるかも。でも、それにたいして露骨に悔しそうな顔になる不二子ちゃんって! ヤバい。

 しかも次元さんは軍服です。男の軍服は七難隠すと昔から言われます(主にわたしが言ってます)。そんな次元さんと、普段とは違った片目を隠すヘアスタイルと色っぽい黒子という不二子ちゃんでこんな場面が準備されてるなんて、これはもうジゲフジスキーへの接待なのでは……? わたしはなんの便宜をはかればいいのですか……?(誰に)

第6話「帝都は泥棒の夢を見る(後篇)
第7話「語られざる事件
第8話「ラスト・ブレット」(以上の話は該当場面無し)

第9話「漆黒のダイヤモンド

不二子「漆黒のダイヤモンドはわたしが頂くわ
次元「おい不二子、待て!
不二子「じゃあね~」(8:40前後)

 ルパンの獲物を横からかっさらう不二子ちゃんに怒る次元さんという定番のやりとりですが、不二子のまったく気にしてない「じゃあね~」が可愛い。そして、ルパンもダイヤは不二子にあげてもいいとかいうんですが、それが後々のあの展開につながるとはわたしも気づきませんでしたね……、

五エ門「その大事なヒントを、なぜおぬしが不二子に伝えてやらねばならんのだ
次元「ルパンはいまロンドンを離れている場合じゃないからなあ。なに、不二子に伝える必要はねえ。おれたちがお宝をいただきゃいいんだ
五エ門「なるほど
次元「それにしても……、こんなものがヒントだったとはね」(12:00前後)

 そうなんです、次元はルパンに仕事のヒントを託されて、不二子に伝えに行く最中なのです。わたしも五エ門と同じく、なんでそんなことを次元さんがと思いましたが、ふたりがつきあってるからだと解釈したら納得しました。ルパンにはもう二人の仲は暗黙の了解なのでしょう。でも、五エ門に面と向かって問われたら、さすがにそう答えるわけにもいかなかったという流れだと思われます。ナッツの袋に手を突っ込んで食べる次元さんの仕草、照れ隠しかな?

ルパン「不二子、飛び降りろ!
不二子「でも……
ルパン「大丈夫だって
(崖の下を見る不二子。そこには次元のボートが準備して待ち受けている)(19:38前後)

 ねえ、「おれたちがお宝をいただきゃいいんだ」とか抜かしてたヒゲの人が不二子を助けるべくしれっと駆け付けてるんですけど、どうしたらいいですかね。見てるこっちが照れちゃうな!

次元「何しに来たんだ、おれたちは
五エ門「だが、今宵の月は美しい
不二子「漆黒のダイヤモンドが、まさかコショウだったなんて……。まあいいわ。幻の花を見られたから」(20:55前後)

 そしてボートの上で三人きり、というこのラストです。わたしが察するに、気の利くサムライはこの後すぐダイオウイカに乗ってボートを離れたものと思われます。だって、不二子ちゃんはまとめてた髪をほどくリラックスモードですし……。たしかに話の流れだけで言えば、なにしに来たか分からない次元さんですが、不二子ちゃんは満足そう。もしかして、恋人同士が永遠の愛を誓う75年に一度咲くカシューナッツの花の下で、次元に会ったから満足なんですか……? このふたり、もうそんなにラブラブなの……?

第10話「ダーウィンの鳥」(該当場面無し)

第11話「真実とワタリガラス

不二子「ほんとやんなっちゃう。苦労して近づいたのに、肝心の情報取る前に殺されちゃうなんて」
次元「これもまた奴らの仕業か?
ルパン「間違いないな。フォークナーをやった殺し屋が動いたのさ
次元「相手はただのデベロッパーだぜ、レイブンとかかわりがあるとは思えねえ
不二子「次元の言う通りよ。スケベで強欲な薄っぺらい男だったわ」(04:52前後)

 五エ門が不在のせいか、ルパンに対して次元と不二子がコンビで応じるって感じになってます。不二子ちゃんたら「次元の言う通り」なんてコメントしてるし、べたべたしてなくても伝わってくる仲の良さよ……。

次元「こんなときあの女はどこへいっちまいやがったんだ?
ルパン「不二子ちゃんはちょいと別行動
次元「逃げたんじゃねえのか?」(09:11前後)

 アジトを急襲されてたいへんなときでも、次元さんは通常運転で不二子ちゃんのことを気にしています。「逃げたんじゃねえのか?」と皮肉っぽい声なのは、行先を知ってるルパンに軽く釘差しかなあ。おれのほうが不二子のことを知ってるとでも言いたいのかな。萌えるな。

第12話「英国の亡霊」(該当場面無し)

第13話「過去からの招待状

不二子「このわたしがシャキッとするものを探してきてあげたわ
ルパン「なになになに?
次元「どうせまた面倒ごとだよ
不二子「失礼ね」(04:44前後)

 ケンカするほど仲が良い、を通り越して、すでにケンカにもならない次元さんの皮肉を受け流す不二子ちゃんですが、2クール目が始まって5分もたたないうちにそんなお約束を頂いて、有り難い限りです。

次元「そんなもん一度に出すやつなんて、あやしすぎるぜ。まがいもんじゃねえのか?
不二子「当然出品者は非公開だけど、少なくともスペシャリストが査定したわけでしょ?」(05:25前後)

 さりげないやりとりですが、わたしはここにふたりの落ち着いた関係を見出すわけです。ちゃんとお仕事の話してる!

次元「ルパン、どうした?
不二子「なに? 気持ち悪いの? 変なものでも食べた?
次元「くっ……そんなわけあるか!
不二子「なんで次元が怒んのよ」(05:44前後)

 これ、不二子ちゃんは次元が料理してるって知らないから言ってるんですよね。一瞬、心配になってる次元さんが可愛い。でも、宝石の写真に目を奪われているルパンを置いてけぼりにしていちゃいちゃ喧嘩してるふたりはもっと可愛いと思いました。

不二子「そのひと、どんなひとだったの?」(07:30前後)

 タバコをくゆらす次元とルパンの元にやってくる不二子。この場面、どっちかというとル不な場面に見えるかもしれません。でも、それを無視さえすればジゲフジです(わたしも頭がおかしいことを書いている自覚はあります)。ていうか、不二子ちゃんがやってきて「そのひと」と声をかけるとき、ルパンよりも次元の方が早く振り返るんですよ、そこ重要ですよ。不二子がルパンのことを気にしてるのがちょっと心配なのかなー。でも焼きもちとかじゃなくて、こういうときのルパンからは問うたところでちゃんとした答えは得られないと分かってるから、結果として返事を教えてもらえない不二子のことを心配したのかなと思いました。もちろんすべてわたしの妄想です。

不二子「もう明日なのにまだ全員そろってないし、ホントに大丈夫なの?
ルパン「バッチグーよ、なーんにも心配ナッシング
次元「実際、今回はやけに慎重にことをすすめてやがる」(14:10前後)

 ルパンがひとりなにかを抱え込んでるせいなのですが、やっぱり次元と不二子の気が合ってるようにみえませんかみなさん。さりげなく不二子に追随する次元さんなんてものを見られる日が来るなんて……。

第14話「蜃気楼の女たち
第15話「祝福の鐘に響けよ、銃声
第16話「サムライ・コレクション」(以上の話では該当場面無し)

第17話「0.1秒に懸けろ

不二子「もう! これで何度目? 次元が遅いのよ!
次元「ああ? そっちが早いんだろ。人のせいにするんじゃねえ」(06:18前後)

 ケンカするほど付き合ってる。すいませんいきなりことわざを捏造してしまいましたが、まあそういうことで。珍しく不二子ちゃんが次元次元ってうるさいくらいだよ……。このあと数分はもうずっとこれの繰り返しってなんて神展開なんだよ……。二百回繰り返したって、その場面をBlue-reyで出してください。買うから。

不二子「だから次元が遅いんだってば!
次元「そっちが早すぎるんだ
五エ門「それがしに合わせればよいのだ
ルパン「もっかい!
不二子「もう、ぜったいわざとやってるでしょ!
次元「言いがかりはやめろ!」(06:55前後)

 だからケンカするほど(略)。常に次元を指さす不二子ちゃんが可愛すぎるし、それにいちいち応じて怒ってる次元さんも律義すぎる。付き合ってる。

不二子「ていうか、全員が制御盤に着いてから、ルパンがタイミングを指示すればいいんじゃない?
次元「まあ、確かにな」(07:30前後)

 ここ、めっちゃ笑った。数分前まで怒鳴ってたひとがなに「確かにな」とか素直に納得してるんだろう。さては次元さん、尻に敷かれるタイプですね、まったく意外ではありませんが!

不二子「もう限界! こんなのいくらやってもそろうわけないじゃない
次元「そう思ってるやつがいるからそろわないんじゃないか?
不二子「どうして遅いのか分かった。これのせいで前が見えづらいからよ!
(次元の帽子を奪う不二子)
次元「てめえ、なにしやがる!」(10:45前後)

 ケンカ(略)。ここ、すごいですよね……。二人が並んで座り込んでるだけでも尊いうえに、ふたりの貴重なツーショットが拝めるだけでなく、まさかこんなイチャイチャ展開が来るなんて……。「ここの不二子はうまくいかないストレスを彼氏にぶつけて甘えてるのでは」という指摘を当時の読者の方から頂きました。採用です。

 というかなんど見てもすごい。だって不二子ちゃんが次元の帽子を奪うんですよ。「こんなのいくらやっても」って言ってる不二子ちゃんの顔も可愛いけど、なにその可愛いイライラの表現。そしてそれに同じレベルで怒ってる次元さんも可愛い……。ふたりとも可愛いが過ぎる……。

五エ門「争いなど無益。いまはたがいに力を合わせて……
次元「すっこんでろ!
不二子「すっこんでて!」(10:55前後)

 なのに! その数秒後には声を合わせて五エ門を怒鳴る息の合いっぷり。これが付き合ってなくてなんだというのですか? 付き合ってなくてこれのほうが不自然じゃないですか?(そろそろ錯乱してきた)

次元「悪いがルパン。今度の仕事は肌に合わねえ、抜けさせてもらうぜ
不二子「わたしもよ」(11:01前後)

 で、ふたり同じタイミングで帰っちゃうんですよ。どう考えてもずっと口喧嘩しながら、同じ車に乗って同じお部屋に帰るんじゃん。そして険悪なムードのまま同じベッドでぷんすかしつつも仲良くおねんねするパターンじゃん。付き合ってるじゃん……。

(ルパンの元へやってきた五エ門。ふたりの会話を外で聞いている次元。そこに現れる不二子)
不二子「かんちがいしないでよ。わたしの目的は銀貨なんだから
次元「……へいへい
(不二子の姿に気づき、ルパンは手を振る。そして不二子の横にやってくる次元)(13:20前後)

 なんかもうすごくないですか。これ、わたしいっさい嘘書いてないんですよ。妄想とかじゃないんですよ。付き合ってるとかもうわざわざ言う必要もないですよね。なんかそういう浮ついたのはもう終わって、安定した仲になってることをうかがわせるような雰囲気ですね。これもうルパンも公認なんじゃないの。空気感がそれだよ。

第18話「フェイクが嘘を呼ぶ 前篇
第19話「フェイクが噓を呼ぶ 後篇」(以上の話では該当場面無し)

第20話「二人の悪女

次元「しかし、あの不二子に女友達がいたとはな。いったいどんなヤツなんだ? 不二子と仲良くできる女ってのは」(08:51前後)

 あなた不二子のなにをどこまで知ってるんですかと言いたくなる台詞です。で、友達がいると知ったら興味が出てきちゃうんですね。気になるのかな?

第21話「うたかたの島へようこそ

マダム(不二子)「海の底は暗くて凍えそう。誰かわたしに愛の温もりを教えてちょうだい
(差し出される男(次元)の手)
不二子「ん?
ムルー「まさか、あれはマダムの……
(微笑みを浮かべ、不二子に手を差し出している次元)
ムルー「ウフ……。〝やっと会えたな〟〝ダンディ、まさかあなたが追いかけてきてくれるなんて〟〝あのとき誓ったんだ、キミを決して諦めてなるものかってね〟」(03:50前後)

 PART6最大のトンチキ回にしてある意味最大の公式ジゲフジ回が来ました。まあ、おおむねムルーちゃんの妄想なので、厳密にはこれジゲフジって言っていいの? とはわたしも思います。でも、拾わずにいられない場面が目白押し。ムルーちゃん自重、と何回つぶやいたか分からないよ……。

 ここも、ぜんぶムルーちゃんのアテレコによる妄想なんですが、画面の圧がすごい。不二子に話しかけていると思しき次元さんの立ち姿がつまさきまで完璧なうえ、ふたりのツーショットはまわりにキラキラなんか飛んでて不二子ちゃんの頬は赤らんでて、なんかほんとにすごいものを見せて頂いています。これ、まだ開始3分ですよ……。

次元「情報流したから7割よこせってのはずいぶんだよな。体張ったのはこっちだぜ?
不二子「プラス帰りの足代よ。まさか島に閉じ込められるなんて想定外だもの
次元「ちっ、ルパンはおまえのために……」(04:30前後)

 リアルのふたりの会話はこちらです。安心した。分かってほしいな、こういうやりとりでも十分にジゲフジなんですよ、ムルーちゃん(同担に気安く話しかける口調)。

ムルー「分かった、かれはきっと流しのミュージシャンよ
(ムルーの妄想のなか、ピアノを弾く次元とそれに寄り添う不二子の姿)
次元「音楽は凍てついた心を溶かし、ふたりの距離を近づける。マダム、麗しのきみに一曲捧げよう
不二子「まあ、なんてダンディ……
(次元の肩に身を寄せ、目を閉じる不二子)(07:04前後)

 どうしよう。ルパン三世50年の歴史のなかで次元と不二子の肉体的接触の場面第1位がいま産まれました。おぎゃあ(鬼灯の冷徹の金魚草の顔で)。これまでの1位は新ルの「悪い気はしねえが」だったんですが、あれは偶然というか一瞬のものだったので……ってこっちは妄想だよ!(あ、L峰2話がありましたが、あれはまあスピンオフなので)

 なので素直に大喜びとかじゃなく、ひたすらわたしはなにを見せられているのかと真顔になってしまったのが正直なところ。いや、それはもうリアルでこんなことありえないのはあたりまえなんですが。百歩譲って仕事で次元さんがピアノ弾きに変装して潜入とかまでならあり得るけど、そこにしなだれかかる不二子ちゃんってどういう理屈をつけたら成り立ちますか。しかもこんな台詞を不二子に言うとなったら次元さん仕事降りちゃうよ! 不二子ちゃんは仕事の上がりを7割どころか10割もってくよ! それもう仕事じゃなくてボランティアだよ!

 というわけで、ジゲフジ場面としては個人的判断としてノーカンなんですが、それでもすごい絵面を拝ませて頂いたと思っています。次元さんにしなだれかかる不二子(その瞬間に次元さんが笑むの……)とムルーの顔が重なるぎりぎりまで一時停止を押しまくって良い絵を(個人的に)記録しようと頑張りました。ここにキャプチャを貼るわけにはいかないのが残念です。

次元「ルパンのヤツ、ホントに懲りねえな
五エ門「まったく。不二子のどこが良いのか、それがしには皆目わからん」(12:10前後)

 ここ、ルパンが不二子に平手打ちをくらったあとの台詞なんですが、五エ門の言葉に無言の次元がなんか意味深だった。地元のおじいちゃんが口を挟まなければなにかコメントしたのかな?

次元(ダンディ)「マダム、美しい花でも服でも君の望むものはなんだって買ってやる。どんな音楽だって奏でよう。そのかわり、おれに君の朝をくれ。いれたてのコーヒーとともにきみと一日を始めたい、そう、きみとふたりで」(16:40前後)

 これ、ジゲフジ場面に入れるべきかちょっと迷ったんですが、まあ不二子ちゃんへの告白場面ということで。しかしほんとにすごいもの見せられたな……。

不二子「う~ん。全員不合格ね
ムルー「え?
次元「……なにが愛の強さだ」(18:30前後)

 愛の告白の相手が不二子だったということを知らなかったはずの次元さんのあっさりした反応がいいですね。個人的にはもっと泡食って欲しかったんですが(ていうか驚かないか、普通)、馬鹿な事しちまったなあ……感があって、かえってちょっと萌えた。あとあとまで不二子ちゃんにネタにされてほしい。

ムルー「それにしても、ダンディと苦学生を振るなんて、ほんとうにいいんですか?
不二子「ああ、あのふたり?……きっとまだ愛の修行が足りてないんじゃないかしら」(19:50前後)

 いろいろあったこの話ですが、個人的にはこの場面がポイント高い。この際、五エ門は置いておくとして、次元のことを「愛の修行が足りない」とみなしてるあたりが非常に意味深い。わたしは告白場面よりも、ずっとこのくだりのほうにジゲフジ味を感じます。まあそもそも不二子ちゃんもなんでこんなことやってるのか謎ではありますが。

不二子「そう? わたしは気に入ったわ
次元「フッ、ペテン師の血が惹かれあうのか?
(次元の後頭部を容赦なくハイヒールで蹴り上げる不二子)
次元「うわっ! おい、あ、あぶねえじゃねえか!」(20:36前後)

 この話のリアルなふたりでいちばんのジゲフジ場面を頂きました(真剣)。いや、いろいろ書いてきたんですけど、この話のジゲフジ場面は基本みなムルーちゃんの妄想なので……。でもこの場面のふたりはリアル。わたしは次元さんがよけいなこと言って不二子ちゃんが怒るやりとりを愛しています。このあと「なによ、あたしに愛の告白したくせに」とか笑われてほしい……。

第22話「私のママの記録」(該当場面無し)

第23話「愛しの魔女の記憶

次元「おまえさんが追いかける方とはな
五エ門「なんだかんだいいながらもルパンがおらねば駄目だということか
不二子「あなたたちと一緒にしないで
次元「じゃあ何でここにいんだ
不二子「お宝を盗まれたら取り返すのが普通でしょう……ま、数あるコレクションのひとつだけど
五エ門「無理をするな
不二子「してないわよ!
(鼻で笑う次元)
不二子「ルパンの馬鹿、わたしに恥なんかかかせて……思いきりひっぱたいてやらなきゃ気が済まないわ
次元「よく分からねえが、ひっぱたくのには賛成だ」(14:20前後)

 尊い。ルパン一味の関係性がよく分かる良い場面ですが、ジゲフジ的にもなんかすごい……。元カレを心配する彼女を余裕を持って見守る今カレってすごい……。次元さんてば、ずっと微笑んで不二子ちゃん見てるんですよ。珍しく不二子ちゃんがあせってるのが可愛いのかな。なんだかんだあっても不二子がルパンを心配してるのは次元にとっても当然で、嬉しいことなのでは。そこにヤキモチとかはないんですよ、次元さんは大人なので……。

第24話「悪党が愛すもの

不二子「ルパン!
次元「おい!」(04:53前後)

 この冒頭、直接的な台詞では指摘しづらいんですが、とにかくルパンの元に駆け付けた次元と不二子のセット感が強くて……(五エ門もいます)。常に隣なの。不二子が一歩前に出れば後ろで次元が控えてるの。

次元「出演料はまけといてやるよ
不二子「あら、わたしはしっかり頂くわ」(08:10前後)

 ルパンを正気に戻したユメの中に自分たちの姿があったことを知ってのひとこと。不二子ちゃんはこの前にルパンと和解(?)してるので、いつもの強気モードなのがいいですね。

次元「馬鹿を言うんじゃねえ、血が出すぎだぜ
ルパン「こんなもん、肉食えば治るさ
不二子「わたしはもう気が済んだわ。勝手にしなさい」(11:19前後)

 ルパンを心配してる次元に対し、不二子ちゃんはすでに余裕ある。となりに自分の彼氏がいるからですかねって言いたくなるくらい、この話のふたりはいつも一緒なの……。この場面もそう……。

屋根の上でマティアと決闘するルパン。バルコニーで煙草をふかしている次元のそばに不二子がやってくる)(12:10前後)

 ちなみに五エ門は部屋の中です。つまりこのふたり、バルコニーでふたりきり。0話ふたたび。もちろんだからといってイチャついてるわけでもなんでもないんですが、ごく自然にそばにいる感じがすごい。

屋根から落ちるマティアとルパン。それをバルコニーから見下ろしている次元と不二子)(12:59前後)

 2秒後には五エ門が合流するんですけど、ふたりのあたりまえのカップル感が感じられます。ていうかこの話のふたりはほんとうにずっと寄り添っている……。もうこうやっていちいち拾う必然もないほど常に隣同士なんです、マジで。

(金庫前のセンサーに引っかかって銃弾を浴びるルパン)
ルパン「あわっ!わたたた!
(それを銃で援護する次元と不二子)(16:40前後)

 夫婦か(すいません口が滑りました)。いやでも思わずそんなことをつぶやきたくなるこのカップルっぽさ。大丈夫、ルパンのそばには五エ門が飛んでいくから……。

次元「見られたくないもんなら、どうして処分しなかった?
不二子「愛は理屈じゃないってことでしょ
次元「はっ! 愛ねえ」(19:30前後)

 愛は理屈じゃないんですね(繰り返し)。不二子ちゃんの言葉にちょっとイラつき動揺してる次元さんが可愛い。そうですね、理屈じゃないんですものね……。

☆☆☆☆

 というわけで、PART6のジゲフジセレクションでした。一言で言うなら、ヤバかった

 0話からして、これまでで一番のジゲフジを頂いたと思ってたら、その後も次から次へとジゲフジ場面が続くものだから、あ、このシリーズでは二人が付き合ってるのはもう既成事実なんだ、と納得するまではほんとうにどうしていいか分からなかったです。付き合っててよかったです!

 連続話が2クールに分かれていたことと、まったくテイストの違う単発話がたくさんあったことで、シリーズ全体のカラーは一色とはいえず、よく言えばバラエティに富んだ、悪く言えばいささかとっちらかったシリーズかもしれませんが、次元と不二子が付き合ってることに関しては一貫していたシリーズであったかと思います(真面目に言ってます)。喧嘩あり告白あり協力ありといろいろでしたが、最終的にはカップルだった。すごい。PART6のスタッフさんはどうしちゃったんだろうと心配になるレベルでジゲフジでした。マジでマジで!

 なので、個人的なPART6のジゲフジ的にお薦めエピソードを選ぶのは難しいんですが、やはり第0話「時代」と第17話「0.1秒に懸けろ」と第21話「うたかたの島へようこそ」でしょうか。しかし、それ以外にも見どころが多すぎるのはこれまでの解説で書いた通りです。おかげでわたしいつも以上におかしくなりましたが、そんな解説でも今後のご視聴の参考になれば幸いです。よろしくお願いいたします。

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