ルパン三世PART6第9話「漆黒のダイヤモンド」感想

 ルパン三世PART6第9話「漆黒のダイヤモンド」の感想です。公式によるあらすじはこちら(URL) 。以下の感想は、完全にネタバレですので、大丈夫な方のみご覧ください。では、どうぞ!

 大きな屋敷の前にたどりついた若い女性(さくら)と車椅子の老婦人の姿で、物語は幕を開けます。謎めいた招待状をかざすと、石壁から入り口が現れ、ふたりは中に。それを追うのは、ひげを蓄えた老紳士。かれがふところから取り出した招待状には「親愛なるルパン三世さま、今宵あなたを漆黒のダイヤモンドへとご案内いたします チェリーより」と記されています。つまり、この老紳士はルパンの変装というわけです。

 ルパンがやってきたのは、仮面をつけた紳士淑女が集う、ロンドンの地下オークション。そこにはさきほどのさくらと老婦人の姿もありました。アバンはここまで。

 今夜のオークションの対象となっているのは、海賊王、ジーク・バルバトスのお宝。いまから百年前、大西洋で大暴れしていた海賊王ジーク。ブラジルで採掘された宝石をヨーロッパ各地に運ぶ船を襲い、巨万の富を得たが、仲間の裏切りで捕らえられ、晩年はブラジルの監獄で最後を迎えたかれのお宝は、世界中のトレジャーハンターによって探されていましたが、いちばんのお宝はまだ眠ったまま……。

しかし、そのお宝の片割れを、当財団随一のトレジャーハンター、チェリーがみごと探し当てたのです! その輝きは、さながらリオのカーニバルのように!」という司会者の言葉でオークションがはじまり、目を疑うような宝石たちが、つぎつぎと落札されていきます。

 そして最後に用意されたお宝は「明星のルビー」。イギリス女王がオーストリア皇太子の結婚祝いとして漆黒のダイヤモンドと共に準備したといわれる逸品を落札したのは、アラブの金持ちと思しき人物。そしてそれをその場で贈られて「大きさもさることながら、素晴らしい輝きだわ」とうっとりしているのは、髪型も違い、ドミノマスクをつけてはいますが、間違いなく不二子です。めざとくそれに気づくルパン。

 オークションはそこでそのまま終了。しかし、そこでルパンが立ち上がり「お宝はまだあるんじゃないかね? こういうの」と懐から取り出してみせたのは、古びたこけし。司会者はあわてて、宝箱から一本のこけしを取り出しますが、他の客は失笑し、どんどん退出していきます。残ったのはルパンと、さきほどの老婦人たち。そしてその様子を陰からうかがう不二子です。

 こけしのオークションが始まりますが、一万円の値をつけたルパンに対し、老婦人が十万円の値を出したことで、あっさり終結、こけしは老婦人のものになりました。それを手にして「姉さん、やっと見つけた」とつぶやく老婦人。オークション会場を出たところで、ルパンは老婦人に落札されたこけしを見せて欲しいと声を掛けます。「あなたがお持ちのも見せてくれるなら」と老婦人は答え、ふたりはその場でこけしを交換します。その瞬間、やってきたのは銭形率いる警官隊。「この銭形、匂いで分かったのだ!」と言う銭形警部に「さすが先輩!」と嬉しそうなやたくん。

 銭形が来たということで老紳士のマスクをはぎ取り、逃げ出すルパン。屋敷の中に飛び込んできた車(どうやって)に乗って、みごと追跡から逃れます。一方、残された老婦人は廊下に倒れた石像が邪魔して、車椅子で移動できない状態に。それを助けたのは不二子でした。

 こけしを持っていかれた、と嘆くさくらが不二子に話した話によると、こけしは、ブラジル移民だった老婦人の姉が、ひとり日本に残った病弱な妹のために贈った20歳の誕生日プレゼントだったのでした。それがたまたま「漆黒のダイヤモンド」を運ぶ船に乗っていたため、海賊に襲われてそれきりになっていたのです。

 不二子がふたりのそばを去った直後、老婦人の元に車に乗ったルパンがやってきます。「偶然拾ったおもちゃみたいなもんだ、持って帰んな」と自分が受け取ったこけしを気前よく老婦人に渡すルパン。その様子を油断なく見守る不二子。

 一方、アジトに落ち着いた次元はルパンに「なんでこけしを返しちまったんだよ。おまけに自分がもってたこけしまで渡しちまうなんて」と不満をもらします。あのこけしはふたりが、深海にもぐり見つけたお宝だったのです。「かわいこちゃんとご婦人にはやさしくしねえとな」と、気にしないルパン。

 ルパンによれば、ジークの愛人は日本人だったともいわれ、彼女は、ジークが処刑されたあと「宝は地図を残して75年の眠りについた」と謎の言葉を残して、海に没したのです。「その地図を探すために、おれたちも同じ場所にドボンしたんじゃねえか」との次元の言葉通り、ふたりがそのとき見つけたこけしのなかに、地図の半分が隠されていたのでした。

 といっても半分ではどうしようもなく、ルパンもそれを忘れかけていた頃に、ジークのお宝オークションが開かれたというわけでした。ジークが処刑されてからちょうど75年、しかもトレジャーハンター、チェリーからの招待状につられて現場に赴いたルパンが、そこでもう一体のこけしと出会ったわけです。おそらくは、あの老婦人がジークの愛人の妹、そしてさくらの正体が……というところまでルパンが推理したところで、張り合わされた二枚の地図が、不二子によって奪われます。

漆黒のダイヤモンドはわたしが頂くわ」と地図を持つ不二子に「おい不二子、待て!」と怒鳴る次元。もちろん不二子が待つわけはありません。それを見て「まあ、おれはいま別件で忙しいしさ、ダイヤは不二子ちゃんへプレゼントってことでもいいかなあ」、などととぼけたことを言うルパンに向かい、「なんだよそりゃ」とあきれる次元。Aパートはここまで。

 さて、Aパートの感想なんですが、正直言って、初見だとなにがなんだか分からなかった(笑)。いや、ルパンがあらかじめ持ってきていたこけし(仮にAとします)と、老婦人がオークションで落札したこけし(Bとします)がありますよね。ふたりはオークションのあと、それを交換した。そしてルパンは銭形がやってきた混乱に乗じてBを持ち、その場を去った。そしてそのあいだに、Bから宝の地図を取り出し、あからかじめ持っていたAの中にあった地図と張り合わせたということでしょう。ルパンさんセロテープでいいんですかそれ。

 そしてルパンは、地図を抜き去って用がなくなったBを老婦人に返しに来た。そこで老婦人はルパンに「そのこけしを売ってくれ」と言いますよね。でもルパンが差し出してるのはすでに老婦人のものであるBのこけしであり、老婦人がそれを売ってくれっておかしくないですか。その場合、正しいのは老婦人がさきほどルパンと交換したAのこけしを持ったまま、「これも欲しいから売ってくれ」でないとつじつまが合わないんだけど。「この」と言ってるのかなと字幕を確認したのだけど、やはり「その」と言っている。わたしがなにか勘違いしてるのかな。むずかしいな!

 そしてこのAパートですが、わたしのご贔屓やたくんが「さすが先輩!」と嬉しそうだったのが、作画の微妙さもあいまってさらにやたくんの微妙な魅力を増している気がしました。かわいい。しかし、PART6はルパンさまや不二子ちゃんといったメインキャラ以外の作画が微妙な話が多い気がするのでちょっと悲しい。そういう絵でやってるってことなのかもしれないけど。まあルパンさまの顔面は今日もイケメンだったのでそれはそれで嬉しいのですが……。

 あと、ルパンパウダーってなんですか(笑)。それを嗅いで銭形警部がやってきたってあたりとか、物理法則を無視して屋敷に呼び込んできた次元の車とか、仮面をつけた客による闇オークションとか、全体に漂うユルさがすごく新ルぽかったです。海に沈んだお宝を求めて、海中にもぐったら、サメとか巨大イカに襲われるとか新ルでも見たような気がする。いまにも雪男の涙とか人魚の鱗とか探しそう。わたしは新ル大好きっ子なので、そのあたりは単純に面白がってしまいました。

 そしてジゲフジ要素もちょこっとあったよ! 地図を奪っちゃう不二子に対し、いきりたつ次元。あれはいいものです。不二子ちゃんがまったく気にしてないあたりもふくめて。

 さて、Bパート。舞台はブラジル、リオデジャネイロのコパカバーナビーチに移ります。砂浜に寝ころぶ不二子ちゃんの手元には、一個の腕時計が。「そろそろ行かなくちゃ」と立ち上がった不二子が向かったのは、あのさくらと老婦人のもとでした。腕時計を少年たちに奪われたというさくらに、不二子は自分が持っていたさきほどの腕時計を渡します。親切に感謝して、不二子をハグする老婦人。

 やがて、島に向かったさくらと老婦人。ブラジルに来た理由を問うさくらに対して、老婦人は、ふたつのこけしを前に、こけしはあくまでお宝のありかを示すもので、プレゼント自体はこの島にあると告げます。そこで、老婦人の姉が禁断の恋に落ち、自分の村を出たことも語られます。その会話を、さきほどの腕時計を通じて盗聴している不二子ちゃん。さきほどの窃盗も不二子の仕込みだったわけです。お宝のありかは分からない、という会話を聞いて「おあいにくさま。わたしがさきに頂くわ」と笑う不二子。

 一方、街灯が照らす海岸近くの夜道をひとり歩いている次元さん。不穏な雰囲気を察して銃を抜きますが、そこに現れたのは、ダイオウイカに乗った五エ門。イカをまっぷたつに叩き切った姿に「く……」とうめくのがおかしい。まあ、いちばんおかしいのはイカに乗ってやってくる五エ門だけどな!

 そしてルパンから手に入れた地図を持ち、行動に移る不二子ちゃん。一方、老婦人は車椅子から離れてサファリルックに身を包み、これも行動に出る準備は万端な様子です。

 五エ門と合流してボートを走らせている次元さん。五エ門は修行でブラジルに来たらしいです。イカに乗って? そこで次元がブラジルにいる理由が語られます。要するに、お宝を手に入れるためには地図だけでは駄目で、最大のヒントはオークションに出ていた方のこけしだと思いついたルパンに命じられたわけ。

その大事なヒントを、なぜおぬしが不二子に伝えてやらねばならんのだ」と五エ門がたずねると「ルパンはいまロンドンを離れている場合じゃねえからな。なに、不二子に伝える必要はねえ。おれたちがお宝をいただきゃいいんだ」と次元は答え、五エ門が食べているナッツの袋に自分も手を伸ばします。「それにしても、こんなものがヒントだったとはね」と言いながら。

 すいません。ここでわたくしが内蔵しているジゲフジセンサーがピコーンと反応を示したので、ちょっと語らせて頂きます。え、なに? つまり次元さんは不二子のためにブラジルくんだりまでやって来たってことなの? いくらルパンに命じられたからって、普通なら「なんでおれがあんなアマのためにそんなとこまで行かなきゃならねえんだ」で終わる話じゃないの。このひとったら「不二子に伝える必要はねえ」とか言って、あたかも最初から五エ門とつるんでたみたいな空気出してるけど、五エ門とブラジルで会ったのはあくまで偶然だよね。つまり、ルパンが動けないというのを言い訳に、次元さんはひとり、不二子のヘルプに来たんですよね。

 つきあってる? やっぱりPART6のこのふたり、つきあってる?

 五エ門に「おぬしこそ、どうして」と問われたとき、すごく言いにくそうに「あー……」って言ったあの感じは、もしかして照れから来てたのかな! ルパンもルパンで、普段なら次元を使ったりしないでしょ。あとから出てくるドローンを使って自分ひとりが不二子に手を貸してあげるのが筋じゃないの。もしかして、もはやこのふたりがつきあってるのは公然の秘密だったりするの? 思えば第3話で次元が不二子を助けたときも、五エ門が次元に「おぬしの出番だ」とか言ってうながしてました。あれはそういうことではというご示唆を頂いたことがあったんだけど、今回のこれもそういうことですか!ヤバい。

 そして、このルパンが夜中にいきなり起きるシーンで貴重な次元さんの就寝姿が映りました。パジャマはベージュ。次元じゃなくてルパンの方がナイトキャップかぶってるのが地味におかしい。次元さんはロフトで寝てるのかな? そしてここのナッツをスナックのように食べる次元さん、食べかたが下手な感じがらしくって大好きです。

 地図を頼りに一人山の中を行く不二子。一方、さくらを連れてすたすたと歩く老婦人はなにやら発信機のようなものを手掛かりに進んでいるようです。そのかくしゃくとした様子にあきれるさくらですが、「いいじゃないか、孫娘に甘えるのがわたしの夢だったんだ」と答える老婦人。そんな二人の前に、漆黒のダイヤモンドを求めて怪しげな男たちが現れます。キミたちはその情報をどこから手に入れたのか。危ういところまで追い詰められた老婦人とさくらを救ったのは、不二子でした。しかし老婦人もまた、見事な手腕で男を叩きのめしています。

 老婦人は「剣技の師範代を持つ姉に叩き込まれた」そうです。病弱だった妹さんにそんなことをしこむとはなかなかスパルタなお姉さんですね。ここで、腕時計が盗聴器になっていたことに気づくさくら。しかし老婦人もまたハグのあいだに不二子に発信機を仕掛けて、そのあとを追っていたことが明らかとなります。

あなたも見に来たんでしょう? 75年に一度だけ咲く幻の花を」とささやき、不二子とともに地図にあった場所に向かう老婦人。ブラジル移民となって、アマゾンを開拓する村にいた彼女の姉、桜は、その村を焼き討ちにした海賊王ジークと出会い、恋に落ちたのです。

 やがて、一本の木がそびえたつ崖までやってきた不二子たち。そこに現れたのは、ルパンの映像が投射されたドローンでした。そこで、伝説のトレジャーハンター、チェリーの正体がさくらではなく老婦人だと気づくルパンにうながされ、老婦人はこけしの謎について語り始めます。

 仲間の裏切りで追い詰められたジークは、漆黒のダイヤモンドを隠し、自分の手で花模様を描いた二体のこけしのなかにその場所を記した地図を入れ、ひとつを自分が、もうひとつを桜に託しました。しかしジークは処刑され、それを嘆いた桜は自分のこけしを妹である老婦人に送り、ジークの後を追ったのです。

 そして、老婦人は、ルパンが片方のこけしを手に入れたことを知り、ルパンを闇オークションに呼びだしたのです。地図を揃えさせて、宝の場所に案内させるのがその狙いでした。さらに肝心なのは、地図だけではお宝は手に入らないことでした。こけしに描かれている花模様に秘密があったのです。

 戸惑う不二子に、老婦人は一本の木を指さします。それは、75年に一度、満月の夜に一斉に花を咲かせるという幻のカシューナッツの木でした。「真っ赤な花を咲かせて実を結ぶ」その木の下で、ジークと桜は再会し、永遠の愛を誓うつもりだったのです。老婦人は、ふたりのかわりにここにやって来たのでした。

75年前に20歳ってことは……」と驚くルパンを「野暮なことは言わないの」とたしなめる老婦人。さくらはひ孫で、姉にそっくりだったのです。そのさくらの姿に、姉を重ねる老婦人は、それで満足し、さくらに帰ろうと声を掛けます。宝はこの木の下にあるはずですが、老婦人は笑い、「気がかかりだったのは日本に残してきた体の弱い妹、どうしたら健康で長生きさせてやれるか……姉はそのために宝の地図が入ったこけしをわたしに託した。そう解釈しているの……もう十分でしょう?」と腕まくりしてみせて、その場を去ります。

 すいません、ここでちょっとひとこと。わたしには、海賊ジークがなぜアマゾンの地を開拓している日本人移民の村を襲ったのかがさっぱりわからんのですが、そういうものなのでしょうか。海賊ちゃうがな。あと、海賊ジークのいでたちと振る舞いがあまりにも古典的な、ザ・海賊。船は帆船だし(映像はイメージですってやつかな……)肩にオウム乗せてそう(さあいーこう♪……)。いかに75年前といえど、時代はもうとっくに昭和ですよ。さすがに時代的にちぐはぐじゃない?

 あと、75年に一度咲くカシューナッツの花の伝説は、どこかで聞いたことがあるんだけど、元ネタが思い出せない……。実際には普通に咲きます(あたりまえ)。ここでの老婦人の願いは、あのこけしを並べてカシューナッツの木の元に置いてくることだったという解釈でよろしいのでしょうか。

 そういえばここで一瞬映った、ルパンのアジトが楽しかったな。扇風機があって、カップラーメンが積んであって、酒瓶もやまほど。でもわりと奇麗に片づけられている感じ。ルパンと次元が寝ていたのもこのアジトだと思われます。

 残された不二子は、ひとり木の根元を掘り、お宝が入っていると思しき木箱を掘り当てますが、そこにやってきたのが、また銭形警部と警官隊。ここでも「さすが先輩!」と繰り返すbot状態のヤタくんが面白かったです。

 追い詰められた不二子はルパンの言葉にしたがい、木箱をドローンに託し、下で待ち受けていた次元と五エ門のもとに飛び降ります。ドローンを捕らえようとした銭形は、木箱もろとも海へ。そして、途中で木箱が壊れ、中からは黒い粉末がこぼれていきました。「どういうことだ、ありゃ」とあきれる次元。

 一方、老婦人は、孫娘であるさくらにお宝の正体として、移民たちの村で作られていたコショウがブラックダイヤモンドと呼ばれていたことを打ち明けます。そのコショウが村を潤し、故郷の村にも恩恵をもたらした宝でした。海に落ちた銭形はウミガメにつかまりながら、ルパンがドローンにコショウを仕込んだと怒り、次元は「なにしにきたんだ、おれたちは」とぼやき、五エ門が「だが、今宵の月は美しい」とつぶやき、不二子も「……まあいいわ、幻の花を見られたから」と笑って、幕。

 次回予告。「不二子のもとに現れた奇妙な依頼人。そいつはとうとうと語り出した。とある化石の物語……」というルパンのナレーションに合わせて、鳥の剥製で埋め尽くされた部屋と、化石が映り、次回のタイトル「ダーウィンの鳥」。「これは虚構か真実か」というルパンの言葉とともに記された、脚本は押井守! 

 というわけで、第9話でした。ドタバタかと思いきや、新ルっぽいユルさがそこかしこに見られつつ、全体的にはなんだかいい雰囲気でまとめられたお話でしたね。個人的には、やっぱり海賊のロマンと日本人移民の落差が気になったところなんですが、日本人移民がコショウを栽培し、それが黒いダイヤと呼ばれていたのは歴史的事実ですから、もしかしてわたしが知らないだけで、当時はそんな海賊が海を荒らすついでにアマゾン川もさかのぼってたんでしょうか。

 闇のオークションで、お宝の片割れをチェリーが発見したと司会者がぶちあげたのは、ルパンを誘うためだったのでしょうか。あれ、そのままだったので気になってたんですよ。コショウが宝石とともに女王陛下による結婚祝いとして準備されたのはありなのかな。

 そして、地図だけではお宝は手に入らない理由は、やはり真のお宝は、ジークと桜の再会の約束と、老婦人の健康と長生きということだから、かなあ。しかし、それなら、そんなお宝の正体をどうしてルパンが知りえたのかわたしにはさっぱり分かりません。こけしの模様を考えているうちにひらめいたの?

 そのことを次元が知ってたかどうかもよくわかんない。思い返せば、五エ門が食べてたナッツがカシューナッツで「それにしても、こんなものがヒントだったとはね」と言ってるあたりが伏線だったのかなとも思いますが、知ってれば、お宝はおれたちが頂くとかいうわけもないし……。あ(ピコーン)。

 もしかして、五エ門の手前、目当てはお宝ということにして、不二子をピックアップすることが真の狙いだったのかな!

 というわけで外すわけにはいかないジゲフジ的なポイントがいろいろあった今作ですが、まあ、ラストシーンですよね……。あれ、すごいですよ。五エ門がいなかったら、「だが、今夜の月は悪かねえな」とか次元が言って、不二子ちゃんが髪を下ろしてボートのうえでふたりきり、ですからね! 

 よし、五エ門、空気を読んでイカと共に去ってくれないかと思ってしまったわたしをお許しください。そもそも、「おれたちがお宝を頂きゃいいんだ」とか言ってたわりに、ちゃんと不二子を助ける準備がおこたりないあたりとか、もー! この照れ屋さん!て感じでした。付き合いが長い感がするな。そしてあの直後、五エ門は「では拙者はここで」とか言って海にもぐろうとして次元をあわてさせたのでは……石川五エ門、あれで気配りがおかしな方向に進む男……(すみません)。

 でもすいません、とりあえずわたしは次回予告で悲鳴を上げました。まだ残ってた単発話! しかも押井守! すいませんそれなら辻真先先生もあと二本くらいお願いします! ていうか、これ、もろ「天使のたまご」じゃん、あきらめてなかったんですか! ともうびっくり。

 この男が延々とダーウィンフィンチとか種の起源とかそういう難しいことをえんえん喋って、化石を盗んでほしいと不二子に頼むかルパンに頼む。でもそれもほんとうかどうかわからないかんじで、へたしたらルパンも出ないまま話が終わる。男のコレクションの鳥の顔がルパンに似てたりする。そんなわたしの予想をぜひ裏切って頂きたいものです……。いや、面白いとは思うんですよ、ぜったいに。

 そんな感じであれこれ文句をつけつつも、あいかわらずこうやってPART6を楽しんで感想を書いています。このままいくと、構成という意味では、PART5よりもある意味で挑戦的なシリーズになりそうで目が離せない。ちょっとやんちゃが過ぎる構成だと思う。そしてそのなかでちらちらと見つかるジゲフジ場面にも萌えております。PART6、その点ではすでにかなりの高得点。

 そんな偏ったうえに、とんちんかんなこと書いてるかもしれない感想ですが、いつも目を通してくださる方々に感謝しています。拍手の数に更新のエネルギーを頂いています。これからもこの調子で書いていきますので、また読んで下さると嬉しいです。どうぞよろしくお願いします!

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