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「GIRLS’ ROCK ~Tiara~」デーモン小暮閣下
by くさてる

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 デーモン小暮閣下、新春恒例の(amazonに書いてた、そうだったんだ)女性ボーカルのカヴァーアルバム集。とうとうこの第三弾で一区切りになるようです。最後を締めくくるのは、70年代から90年代にかけて、オリコンチャート1位を獲得した女性ボーカルの楽曲を中心に選んだものとなりました。いやもうこれが。その。

 傑作。
 
 いやいやいや!くさてるさん閣下に関してはアレだからとか、そういうので判断するのやめて?わたしが閣下の新作を評するわけだから、まったくもって理性的な判断が出来ている自信はないけど、やめて?(お前がやめろ)えー、でもでもでも!これ、間違いなく、聖ll解散後の閣下のソロワークのなかでナンバーワンの出来ですよ。以下、各曲の感想など。

「熱くなれ / 大黒摩季 」
 「HereWeGo!」のシャウトが、まさに幕開け。シングルとは違ったヴァージョンです。またそのアレンジがカッコいい…。疾走感溢れるこの曲が1曲目なのはぴったりだと思います。
「絶体絶命 / 山口百恵 」
 さすがにリアルタイムではないけど、ナツメロとしては好きな一曲です。これもまたアレンジが絶妙。ホーンがすごくカッコいいのです。物語性に溢れた歌詞を歌う閣下に微塵の違和感は無し。
「そばかす / JUDY AND MARY」 
 「あのデーモン小暮閣下があの曲を!」という部分では、たぶん一番の売りの一曲なのだと思います。失礼を承知でいいますが、いやあ、閣下がすごく頑張った!(笑)ちゃんと「そばかす」なのにちゃんと閣下。素晴らしい。見てもいないのに、アニメのるろ剣の絵が浮かぶのはちょっと困ったけど。
「PIECE OF MY WISH / 今井美樹」 
 大変に申し訳ないながら、原曲はぶっちゃけ苦(略)。それも今井美樹嬢のせいというより、思いいれたっぷりにこれをカラオケで歌うタイプの女子とうまくいったためしがないから、なのですが、いやもうこの閣下ヴァージョンはどうしちゃおうかな。全然アレンジ違って、明るくキュートなロックになっているのですが(それが正解)、これ、うっかりライヴでアンコールにかかったりしたら、わたし、泣いちゃうかも。陳腐といっても叱られないであろうこの歌詞が、閣下の歌声とこのアレンジの魔法にかかると、なんかもう、浮かんじゃうのだ。あの白い光りのなかの閣下が。
「フレンズ / レベッカ」 
 これが外れる訳がない。閣下とNOKKOといえば、同時代を生き抜いた戦友。でも、レベッカの持つポップロックなところは、閣下は十分お手の物だと思うのよね。閣下といえばHR/HMであるのは、わたくしも否定しませんが、閣下の本来の音楽指向はもっと幅広いものなんじゃないかしら。勿論、この曲のドラマチックなアレンジが、また閣下により似合って素晴らしいものになっているわけですが。
「地上の星 / 中島みゆき」
 まいった。めっためりやすめりけん粉(これわかるひといるのか)。この曲をカバーするのに、誰がこんなアレンジに出来る?プログレってこういうのをいうんだよね!原曲を破壊するスレスレまでいきつつも、まさに「火の鳥の飛翔のごとく」に再生してみせたこの手腕よ。ライヴで再現可能かどうかは分からないけれど、このドラマチックな展開に胸が震える思いがしました。
「BELIEVE IN LOVE / LINDBERG」 
 え?「BELIEVE IN LOVE」 ってこういう曲だったよね?とリンドバーグファンに素で殴られそうなことを云ってしまいましたが、いやもう。あのキャッチでポップな曲が、ここまで泣ける美しいバラードになって、閣下に歌いあげられるんですもの。こういう曲だったんだと納得せざるをえない。正直云って、原曲は、今井美樹と張るくらい個人的にアレな楽曲だと思うんだけど、ここに至って、ああ、こういう曲だったんだと分かりました。素敵なシスターフッドの曲だったんだね。それを閣下で再確認できた、この素敵な感じ。
「CAT'S EYE / 杏里」 
 そんな企画があるかどうかは存じませぬが、もしアニメをリメイクするときは、主題歌はこれでいいよ(笑)。十分にカッコいいもん。HRテイストもたっぷりと盛り込みつつ、この曲が本来持ち合わせている都会的な雰囲気も落とすことなく再現したアンダースのアレンジに乾杯。
「夢見る少女じゃいられない / 相川七瀬」
 原曲が大好きなだけでなく、閣下のこのカヴァーも素晴らしい。ていうか、こんなんキライなわけあるか(半ギレ)。わたしのなかのガールズロック好きな部分にぴったり合う。この曲に関しては、聴いているとそのまま、原曲の七瀬たんが浮かんだ。あの頃のやせっぽっちで赤い髪を揺らす少女のイメージにぴったり。この曲のPVを作って、当時の七瀬たんの映像を使えば何の問題もないかたいいと思います。そして、ギターソロが印象的だと思ったらやっぱり大橋さんだった。
「私は風~私は嵐 / カルメンマキ&OZ・SHOW-YA」
 SHOW-YAの「私は嵐」(この曲だけはオリコンチャート1位でなく12位)と、日本ロック史に残る名曲といわれるカルメンマキ&OZの「私は風」をメドレーで構成したもの。正直云って、「私は嵐」だけなら、間違いなく良い出来でカッコいい、さすが閣下といわれるカヴァー曲になったことでしょう。そこを「私は風」をミックスしたことにより、単純なカヴァーから外したカッコ良さがかもし出されて、さらなる傑作と化けた結果となりました。素晴らしい。
「DEPARTURES / globe」
 実は、相川七瀬と並んで楽しみだったのが、この曲。ええ、小室メロディには抗えませんよ、好きだもの。小室メロディで閣下に歌ってほしいナンバーワンは、やはり「BEYOND THE TIME ~メビウスの宇宙を越えて~」なわたしですが、この頃の曲も好き。期待に違わぬ閣下の歌声もさることながら、原曲の持つ雰囲気を保ったままで、しかし独特の展開をみせることにより、さらにこの曲の魅力を増してみせたアンダースの手腕に、わたしはもう真剣に、スウェーデンまで、菓子折りをもっていきたい。

 アルバム全体をみた感想としては、一作目のときにはまだ垣間見えたカラオケっぽさがまったくといっていいほどない。アンダースのアレンジが素晴らしいのは間違いないけど、けして、それだけではない。アレンジの持つちから。閣下の歌声のちから。原曲のもつちから。おそらくはそのすべてが相乗効果を呼んで、素晴らしい出来になってます。どの曲を選んでも、閣下とオリジナルの歌手の両方のイメージが浮かぶ。間違いなく、このシリーズのなかで一番の出来です。

 歌詞が生きて場面を創り出し、しかもその感覚が聴いているひとの心に引っかかるフックを作り出す。ガールズロックというのは、そもそも確かにそういうものであったはずです。はっちゃけていたり、みっともなかったり、楽しかったり、せつなかったり、孤独だったりする、ガールズの感じる感覚を曲に変換することにより、人々の共感を得ることが出来る、ある意味、シンプルなジャンル。その意味でも元々が名曲揃いなところに、日本での評価や先入観に左右されないスウェーデン人のアンダース・リドホルムのアレンジが加わり、匿名性というところからかけ離れた存在であるがゆえに、いっそ楽曲のもつちからを際立たせることができるデーモン閣下の歌声がそれを表現する。大橋さんやオラをはじめとするミュージシャンの力も勿論です。すごい。わたしはもう、泣きたいくらい嬉しい。

 これだけの感動を、本当だったら、閣下のオリジナルアルバムで感じるべきだと思う人もいるだろう。しかし、わたしは、閣下がやると決めたことそれすなわち閣下の芯となるべきものであると信ずるので、カヴァーアルバムという選択肢にはもう不満はないです。作品がすべて。心よりそう思います。目の前にあるものがすべて。

 しかし、ここまでの出来だと、当然、ツアーが期待されますが、5月まではミュージカルの予定があります。ということは、夏?ならば、これまでにない熱い夏が待っていることでしょう。わたしはただひたすら、それを待ちます。これらの楽曲が、ライブで、生命を吹き込まれる瞬間を、待ち望みます。

|| 22:08 | comments (x) | trackback (x) | ||
デーモン小暮閣下「熱くなれ」感想
by くさてる

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 というわけで、カバー・アルバム・シリーズ第3弾「GIRLS’ ROCK “Tiara”」を発売を前にして、閣下8年ぶりのシングルの発売です。もちろん、通常盤と限定版の両方を購入です。わたし、閣下にならほどほどの搾取をされてもいいの(ほどほどと断ってしまうあたりが小市民)。

 さて内容。表題作の「熱くなれ」は、大黒摩季のヒット曲ですが、サビくらいしか覚えてなかったわたしでも楽しめるカッコいいアレンジになってます。アンダースの手腕に慣れも手落ちもまったくなし。恋に落ちた女子のみがもつ疾走感と熱さを十二分に表現すると同時に、立派に閣下の作品として成り立ってる。わたしがやっぱり閣下はロックな悪魔だと思い込んでいるせいもありますが、アルバムに期待を持たせるためのシングルとして、文句無しです。正直、これまでのカヴァーアルバムのなかではこの「Tiara」がいちばん楽しみですから!

 そして通常版に収録の「ONE WAY TICKET TO HELL」は、アンダースの作詞・作曲を、閣下が一部訳詞したオリジナル楽曲なのですが、これまたカッコよい。さすがアンダース、閣下になにを歌わせたらいいのかよくご存知で、とにこにこしてしまうような出来です。わたしが(勝手に)捜し求めていた、閣下というカット済みのダイヤモンドをさらに磨いてくれるプロデューサーは、もしかしてアンダースだったのかしら。もうわたし、アンダースプロデュースでオリジナルアルバムでもいい。ある意味、すごく狭い世界に入ることになるのかもしれないけれど、閣下はただでさえマルチにいろいろされるかたなんだから、いいじゃないか、歌の一部が、そういう狭いところに入っても。正直、わたしは、聖ll以外の閣下の歌に関しては、アンダースのプロデュースがいちばんしっくりきます。閣下はいちど出来た人脈を大事にされるかたなので、これからもこのご縁が続くのだといいな。

 さらに両方に収録の「The Phantom of the Kabuki / 美学と品格」ですが、これぞ閣下の真骨頂。だれか止めてあげないと。いえその。しかしその閣下ぶりがまた安心できるというか、微笑ましいというかな感じの作品です。雅かつ熱い歌詞に、ストレートにカッコいいロックなんですけど、なんでこんなに半笑いになっちゃうんだろう(わたしが悪いな)。それにしても、閣下、としかいいようがない。きらきらとちりばめられた閣下のかけらがまたたいて結晶となってそこにある。わたしまたわけの分からないこといってますか。

 しかしお願いだから、これ、アンコールとかで歌わないで下さいね。閣下。だってわたし、失礼極まりないながらも、ちょっと笑って、それからぴょんぴょん飛び跳ねたりして、そしてかならず、落涙せずにはいられないから。泣くから。きっとわんわん泣く。「楽しい話ならいつでもしよう 陽が沈み闇をこえ 今も揺るぎはない」という歌詞から伝わる覚悟とセンチメンタリズムに、このわたしが抵抗できるわけがない。閣下大好き

 また、わたしはこれについても言わずにはいられない。今回のジャケット。公式を見て頂ければお分かりのように、クールかつスタイリッシュに決めたシンプルなものですが、わたし的には、閣下の金髪とんがり頭の再来に小躍り。この写真だけだと、よりスマートに見える通常版のほうがいいかなと思っていたのですが、いざ現物を並べてみると、これがあなた。実物は、三つ折になっていて、表が閣下の立ち姿全身、裏が歌詞となっているのです。そしたらなんとまあ、限定版の閣下の立ち姿が、カッコいいいいい。なにこれなにこれなにこれ。いや、それは、閣下はカッコいいですよ?美しいですよ?オトコマエですよ?しかし、この立ち姿、腰の重心の置き方、かすかに曲げた膝によって強調されるふともものライン、指の角度(日本ロック界に人材は数あれど、こういう指差しさせたら閣下の右に出る者はおるまい。ふははは)、なによりも、床まで垂れて広がるマントが。なんと、蜘蛛の巣。スパイダー。スパイダーネット。あなたに抱かれてわたしは蝶になる。いやなんか間違えた。もう、この小道具から漂う色香に、くらくらですよ。まさか己にこのような嗜好があろうとは。ああ閣下。たまんない。わたしはなにか悪い病気にかかったようです。この特効薬といえば。

 一刻も早く、ツアー日程を発表してください。おねがい。

|| 23:46 | comments (x) | trackback (x) | ||
BABYLON「想紅夜」
by くさてる

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BABYLON久しぶりのフルアルバムです。こういうバンドさんのお約束で、アルバムが出てもそれまでのマキシの寄せ集めだったりリミックスだったりするのが多いので、フルのオリジナルアルバムとしては数年ぶりでないかしら。

 先日、先行発売されたマキシシングル「NoNosick神風」はタイトルを聞いただけで満足してしまい(最低だ)、購入しないままにアルバムの発売を迎えたのですが、いやはや、すごかった。BABYLONの魅力と脱力の二つの力を受けてみろ!という感じです。もちろん、ものすごく褒めてます。いくつもの流れを汲むBABYLONの本流が溢れるような集大成的な作品であると同時に、これからのBABYLONとしての姿勢も見せつけているような、アルバムです。いろいろあったらしく活動が止まっていたあとの復活として、こういうフルアルバムを差し出すその姿勢が、たまらなく、好き。

 わたしはコアなBABYLONのファンとはとても云えないのですが、自分にとってのかれらの魅力はとにかく、その過剰な音作りにあります。過剰、と云っても、べつにハードだったりゴリゴリだったりという意味はなく、デコラティブというわけでもない。けれど、なんていうか、そこまでてんこ盛りにせんでもいいよと云いたくなる仕掛けの多さが、好き。それでいてマニアックではなく、とても聴き易く分かりやすい。ときに驚くほどまっすぐなメロディを奏でたりする、不思議なアンバランスさが、良い。ぶっちゃけ、オシャレじゃないのです。90年代の姫路がお好きなひとには堪えられない、この匂い。しかしわたしはそこがまたとても好きであります。ライブでは確実に遊べるし、踊れるし、頭も振れるでしょう。
 
 個々の曲について、いろいろと思うことなど述べていきます。
Territory on psychedelicer」:アルバム1曲目にふさわしく、イントロからしてBABYLON!って感じの曲です。過去のアルバムのどこかに入ってても違和感ない感じ。
空に消えた砂時計」:図を想像するとなんか奇妙なタイトルですな。しかしこれが良い曲なのです。BABYLONの流れにいつもある過度なセンチメンタリズムを零れて台無しになるぎりぎりでせきとめているような、可憐なメロディラインが実に良いです。
夏儚」:どうしよう、「空に~」でうっとりとした心持ちがそのままぐらついていやその。ぶっちゃけ、じ、GS?想い出の九十九里浜?いや、これもまたBABYLON。確かにこのバンドにはこういうラインもあるのが否定できない哀しさよ。いや、可愛かったり楽しかったりもするのです。夏の浜辺が似合うバンドとはとても思えないのですが。まあ、それはそれ。
Lilly」:これもまたBABYLONらしい一曲かな。なんていうか、こう、聴いていると、タクマ(Vo)が浮かびます。必要以上に。
分け合う眼~a part of eyes」:好き好き(笑)。ストレートに情感に訴えるタイプの楽曲です。
Cherry lover」:ちゅっばらちゅっちゅっ。あのですね、わたくし、BABYLONの感想を書くのに際し、歌詞にツッコミを入れるのは個人的に禁じ手とさせて頂いているのです。だれがそんな横山やすし師匠に「このアル中!」とツッコむような意味もないことを。いや、それでもこれはなんとかして。「行ってらっしゃいとお帰りのハグはキス付きで10秒/変な法律決めるお前破ったら後が怖い…」わたしはこんなことを唄うタクマが怖い。「突然の無茶振り「私が死んだらどうする?」って速効他を見つける(笑)と冗談/マジ泣きするお前」これどこのケータイ小説?「こんな俺みたいな奴に愛を教えてくれてありがとうな」…恋でもしたか。そうか、恋か、じゃあ仕方ないな。いや、BABYLONにはこういう楽曲のラインもあるって知ってるし、楽曲的にはとても可愛らしいと思うのですが、破壊力あった。ちゅっばらちゅっちゅっについては、もう、聴いていただくしか。
想紅夜」:「Cherry~」で抜けた腰が立ち直った実にカッコいい一曲。ていうかこんなお約束に溢れる曲、嫌いなわけが無いだろう的に、抵抗できません(笑)。
少年の詩」:ドラマチックな展開に、疾走感がある美しいメロディ。これがあるからBABYLONなんだよなあとしばしうっとりです。
No no sick神風」:ごめんなさいナメてました。タイトルであれこれ云ってて本当にごめんなさいと頭を垂れる思いです。BABYLONの本流ともいえる力強いメロディラインに激しい展開で叩き込まれるサビに、泣くかと思った。わたしがもっとコアなBABYLONファンで、かれらの活動停止を息詰まる思いで待っていたところ、そこに現れたのがこの曲だったら、号泣してましたよ。確固とした覚悟とまっすぐな意思が感じられるタクマの歌声が素晴らしい。これが好きなんだよ!と拳を振り上げたくなるようなエネルギーに満ち溢れて、美しい。たまらない。このアルバム、この一曲でわたしは「買い」です。
螺旋の風吹く丘の上」:ラストにふさわしい叙情とドラマティックな展開が素敵な一曲です。

 まとめてみると、どれも「BABYLONらしい」としか云ってないような気がしますが(笑)、でも、それが一番の感想です。わたしは基本的に文学系の人間なので、どんなバンドでも、まず歌詞に目が行くのですが、BABYLONはそうでないハマりかたをした(別の意味でハマった面があるのは否定しないが)珍しいバンドです。つまり、それだけ楽曲や演奏、タクマの歌声が突出して好みなのだということで、こういうバンドは他にない。なのでこれからもBABYLONを大事なバンドのひとつとして、聴いていきたいと思います。復活万歳。

|| 23:27 | comments (x) | trackback (x) | ||
「GIRLS’ROCK√Hakurai」(デーモン小暮閣下)感想
by くさてる

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 というわけで、閣下による女性ボーカル曲カバーアルバムの第二弾です。詳細はこちら。一曲目の「ヒーロー (Holding Out For A Hero)」のしょっぱなのシャウトで、とりあえず咲いたこの身としては、思っていたよりも、ずっと閣下らしいアルバムという感じです。前作「GIRL'SROCK」よりも、ポップス寄りの選曲ですが、アレンジは非常にロックなので、閣下のAOR趣味はあまり好きでないわたしも安心して聴けました。どの曲も知っている曲ではあるものの、強い思い入れがあるわけではないので、余計にこだわりなく楽しめたかな。以下、一曲ずつの感想など。
 
1.「ヒーロー (Holding Out For A Hero)」:ていうか「YouNeedDemon」って。みんなツッこむと思うけど、「Demon」って。そこを含めて、とても閣下らしい一曲になりました。北欧氣志團じゃない騎士団の演奏とアレンジが、ドラマティックな北欧HR寄りで、非常にカッコ良いです。
2.「愛が止まらない (Turn It Into Love)」:これ面白かった!確かにあの曲でありながら、閣下のオリジナルナンバーにしっかりなり得ている。これを聴いてWINKを連想するひとはいないでしょう。でもこれ、ライブでやったら、絶対に閣下、あの振り付けすると思うの。むしろしないと嘘だと思うの…。
3.「ダンシング・ヒーロー (Eat you up)」:これは原曲が元々ロック寄りということもあって、そんなに変わった印象はありません。聴きながら、荻野目がちゃんと浮かんだ(笑)。エフェクト処理された閣下のボーカルが愛らしいです。
4.「Mr.サマータイム」:閣下一押しの選曲とのことですが、ああ、閣下好きだよねこういうの(笑)。とっても気持ちよさそうに唄ってらっしゃいます。すごく自然なのです。
5.「今夜はANGEL (Tonight Is What Means To Be Young)」:これも意外なほど良かった。ライブで聴いたらシビれること確実なドラマティックな構成に、閣下のボーカルが素晴らしく映えています。
6.「雨音はショパンの調べ (I Like Chopin)」:この選曲を知ったときには、これが落ちになるかと思ったものですが(いえその)、びっくりするほど良いです。なんていうか、普通に良い曲なのですよ。閣下のボーカルと演奏、構成を含めて、小林麻美を連想させることない、素敵な曲に仕上がっています。
7.「NEVER」:これは正直、可もなく不可もなくという感じで。驚きはないのですが、つまらないわけでもない。ただし、閣下の声の表現力は、素敵です。つーか、いまさらですが、本当にわたしはこの声が好きだ…。
8.「ランバダ (Lambada)」:この選曲を知ったときには、これが落ちにな(略)。ところがどうして。ゆったりとした南国の午後が似合うような素敵にお洒落なナンバーに仕上がっています。これだけ聴かせられたら、閣下は日本のバリー・マニロウです。途中の語りがなければ、きっと亀もファンです(村上春樹ネタ)。
9.「チェリー・ボンブ -悩殺爆弾- (Cherry Bomb)」:可愛い可愛い可愛い!これはもう楽曲の勝利(笑)。いかにもガールズロックな内容の歌詞を、愛らしくワイルドに山猫に唄いあげてるのは確かに閣下なのに、この違和感の無さはすごいな。
10.「SHOW ME」:すいません、思い入れがないといったのは嘘でした。「男女七人秋物語」は、ドラマ嫌いのわたしが水谷豊主演のドラマ以外で唯一ハマったドラマでした(水谷豊演ずる優しいけれど押しが弱い迷いっぱなしの主人公はこどものころからのツボでした。ベストは「あんちゃん」)。なので、原曲と大胆に違うアレンジに、初めて違和感。閣下に罪はありません。
11.「タフな気持ちで (Don't Cry)」:これは普通に良い曲だ…。閣下お得意の聴かせるバラードで、アルバムの最後を締めるのにふさわしい一曲になってます。

 当たり前の話ですが、原曲が良い曲は当然素晴らしい。そして、カバー曲の出来上がりまでが、そこに左右されているような印象もします。なので、ちょっと興味を持ったかたはぜひ聴いてみてください。わたしは閣下に関しては客観的な評価を放棄しているので、そういうおすすめかたしかもう出来ません。閣下宗でなければ、通常版でも十分ですよ。閣下宗ならば、特典DVDに収録されているメイキングで「周りの皆に必要以上に目を細められて愛されている閣下」を堪能できるので、初回限定生産盤じゃないと嘘だと思います。スウェーデンにてきゃいきゃいはしゃいじゃってる閣下への女性スタッフのひとこと「遊びたいだけ遊んだら?(失笑)」には倒れた。閣下は愛されている…。

 ただ、前回の「GIRL'SROCK」から学んだことであるのですが、どれもこれもライヴで聴いたら倍増しで良くなるのが確かなのです…。今回のツアー、絶対に素晴らしいですよ…。前作の曲だって、また引っ張ってこられるうえに、メンバーがまた面白いのです…(なぜ無口になるわたし)。回れるものならば全回りで。 


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犬神サーカス団「いつか」
by くさてる

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 先日のワンマンでの重大発表は、春の新アルバム発売と、別名義の新ユニットでの音源も同時発売だったらしい、犬神サーカス団。かれらの5ヶ月連続りリースシングルの最後を飾る一枚です。

 「いつか」は、ライヴで一度聴いたときから忘れられない美しい一曲。犬神にしては甘く物悲しいと云われそうです。が、それこそ今回の「サマー・オブ・ラブ」という企画は「レコード・CD文化」へのリスペクトだと明兄さんもおっしゃっていたので、70年代終わりくらいの女性歌謡曲にあってもおかしくないようなこの曲があっても全然、OKなのでは。なにより、らしいとからしくない以前に、良い曲なんだもの。普段だったらなんとも思わないような通俗的な歌詞のはずが、このメロディと凶子さんの歌声によって、無数の場面を連想させる極上のせつなさをもたらす響きになっていて、感動する自分に、戸惑いがあるくらい。バンドって奥深い。

 「運命」は、これは逆に犬神っぽいといえばぽい。高慢な女性が落ちぶれていくさまを描いた歌詞には「洗脳」を思い出すような響きがあります。音的には、懐かしいくらいのハードロックで、もう、好き好き。ジョニーさんのギターが素晴らしい。

 「餓鬼」は、通称「電車の歌」で知られていた、犬神にとっても最初期のナンバーの再録です。歌というよりは詩の朗読で、悲惨な事故現場を描写し続ける凶子さんの声の響きがカッコいいんだけど、実に怖い。ライヴで一度聴いただけですが、何度も聴きたいかと云われると…聴きたい、かもなあ(笑)。楽曲の勢いがこれまた生々しく、犬神を代表するナンバーのひとつであることは間違いないと思います。

|| 23:49 | comments (x) | trackback (x) | ||

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