「いよう、とっつあんおひさしぶり、お達者クラブでなにより!」(cv山田康雄)。
ルパン三世ベストセレクション、第16位は、PARTⅢ 第1話「金塊はルパンを呼ぶ」でした!第19位の「原潜イワノフの抹殺指令」以来のパースリのランクインです。いつものように、ベストセレクションが放送されていない地域に住まうわたくしが、エア感想を書かせて頂きます。ネタバレありなのでお気をつけください。あらすじはこちら→(URL)。
記念すべきPARTⅢの第一話です。話の中ではちらちらと「懐かしい帽子」「おひさしぶり」「相変わらず」とかいう時間の経過を感じさせる言葉がありますが、それが作品中で具体的に言及されることはないですね。まずは説明抜きでシスコを舞台にアルカポネの残したお宝をめぐってのドタバタがはじまります。
まずキャラクター。なんといっても三世さんが可愛い。山田康雄さんの声が実に軽やかでピンクジャケットが似合います。どんどん飛び出すオヤジギャグがホントにパースリの三世さんって感じです。細かいところですが次元さんに背中の爆弾を解除してもらってる間にマガジンの弾をはじいている姿がカッコ良くてお気に入りです。
不二子ちゃんはとにかくこの美しさ!英語にはグラビアを飾るようなホットな女性のことを“チーズケーキ”と呼ぶ俗語があるのですが、それを連想するくらい美味しそうな不二子ちゃんを堪能しました。手足がお人形のように長くて、ロングヘアとロングスカートがよく似合ってる。そしてすごく美人さん。とにかく美人さん。パースリ後期のいかにもな睫毛びしばしの不二子ちゃんも色っぽくていいのですが、この話の不二子ちゃんにはなんともいえないような清潔感があります。可愛いの。だから、これでもかとばかりにぱんつ一枚でお胸をさらけだしてても、ちっともいやらしくないのだ。
そして次元さんですが、いやもうほんとう、わたし真顔で皆さんにお聞きしたいけど、ねえ、だれだと思いましたかこの色男。長めの茶髪で帽子の下の両目がはっきり見えて、オレンジのシャツと青のスーツを着こなすこのイケメンが次元さん(動揺)。顎ワレ五ェ門やピンクジャケット三世さんには、そこまで思わないんだけど、パースリ1話の次元さんにかぎっては、なんど見てもパラレルワールドにまぎれこんだような気分になります。そしてうっとりします。しかも外見がそうなのに、さりげない仕草や物言いとかはしっかり次元さんなんですよね。コバキヨさんの声も実に若々しくて素敵です。たまらない。
で、ここでちょっとジゲフジ派のやくたいもないつぶやきになるんですが(興味ない人はスルーでお願いします)。それだけ美人さんの不二子ちゃんとイケメンの次元さん、客観的に見てもおつきあいしてないほうが不自然なほどのお似合い度では……(ごにょごにょ)。もし不二子ちゃんを助けに来るのが五ェ門じゃなくて次元だったらわたしがどれだけ大変なことになってたか。
……うん、知ってる。パースリ本編はめっちゃルパフジ。正直言って、ラスト近くのアルカトラズに向かう船の上で寄り添いあったルパンさんと不二子ちゃんは実に大人の恋人同士という感じで、このわたしでもお似合いだなあと素直に思いました。しかし頭の中は自由なわけですし(だまれ)。
キャラといえば、要所要所に現れて、肝心なところを押さえる五ェ門もいいですね。ぱんつ一枚の不二子ちゃんを見ても平然としているあたり、不二子ちゃんのあられもない姿はいいかげん見慣れてるのかしらと思います。そして、終盤でのアルカトラズ刑務所での場面、敵の数を推測するんだけど、どんどん数が増えて最後にがくっとなるときの顔がすっごく可愛い!
もちろん銭形警部の安定感も重要です。お約束ではあるんだけど、登場した瞬間の「花のサンフランシスコ警察の諸君!」という台詞がらしくていいなあ。
舞台となっているのがサンフランシスコというのもポイントが高いです。個人的に、シスコはニューヨークと並ぶアメリカでのルパンの活躍の舞台という気がします(そしてもっと個人的に、シスコといえばダーティハリーだ。もしわたしに文才があれば、ルパン一味VSハリー・キャラハンとか書いちゃうんだが。だって、次元さんとキャラハンのマグナム対決とか萌えませんか。次元さんがハリーに「おいおい、おれの相棒にずいぶんと似た声だな」とか言うの)。
それはさておき。キャラクターがいいので、それぞれにもそんな感じで目を奪われてしまうのですが、とにかくお話がよく出来ています。記念すべきPARTⅢの一話目ということもあって、まさにシリーズものの第一話のお手本のようだと思いました。テンポよく転がっていくお話のなかで、レギュラーメンバーそれぞれの特徴と関係性を説得力ある感じで、過不足なく見せて面白い。
有名人由来のお宝、二転三転する展開に、カーチェイス、危機一髪の脱出、得意の変装、ルパンバルーンといった秘密兵器、五ェ門の斬鉄剣に不二子ちゃんのお色気シーン、次元の射撃、そしてもちろんルパンをあきらめない銭形警部、というお約束をしっかりつめこんでおいて、たどりついたラストが、朝日に照らされてまさに黄金色に輝くゴールデンゲートブリッジ。それと海中の金塊の輝きがクロスして(ブツそのものを写さない奥ゆかしい演出がいいですね)、「夜明けか、美しい……」という五ェ門の台詞でしめられる流れがほんとうにカッコいいです。じつに大人のルパン三世という感じですね。
しかしそれでも、クールに偏るのでなく、ゲストキャラの造形が楽しかったり、蛇のデザインがみるからに青木悠三さんだったりという余裕のあるユーモアも感じられるのがまたいいです。陳怪とスターモウはそれぞれ原作からのアレンジキャラですが、スターモウが原作ぽいのに対して陳怪はこれまでにも新ルパンで見たことがあるようなベタベタな中国人キャラで、実に楽しい。声も過去ルパンのゲストキャラで複数回登場している富田耕生さんだし!とか、そんな風にひとつひとつ拾っていったらきりがない、楽しい第1話です。久しぶりに見て、堪能しました。
というわけで、ようやく第16位まで来ましたベストセレクション。中間発表でランクインしていたパースリはあと「五右ェ門無双」と「友よ深く眠れ」ですね。冗談抜きで上位は五ェ門ベストセレクションになるんじゃないかこれ。それはそれで楽しいけど、次元さん回は「国境は別れの顔」がどのあたりにいるかが気になりますね(わたしが投票した「次元に男心の優しさを見た」はやっぱりランクインならずなのかな……)。これからの結果発表も楽しみです。エア感想も随時書いていきますが、なんとか本放送中にエアでなくなるといいなあと地元の日テレ系列の放送局に向かって念を込めています。そんな感想ですが、また読んで頂ければ嬉しいです。よろしくお願いします!