「オレたち14帝國vol.12 ?風間少佐のもうどうにも止まらない?」(名古屋アポロシアター)

 さて、やってきました、名古屋はアポロシアター。もちろん今日のお目当ては「オレたち14帝國vol.12 ?風間少佐のもうどうにも止まらない?」です。生憎の雨模様に、昔懐かしい「本日はお足元の悪いなか…」と挨拶する柊生元帥を思い出すクラスタ。開場時間ぎりぎりに到着して、無事に真夜さん圭木さんと合流することが出来ました。思えば帝國に通い始めて15年(あえてさらっと言ってみました)様々なお友だちと式典を楽しんできましたが、いまでもこうやって一緒に式典を楽しめるお友達がいるのってとてもうれしいことです。まあそのうち一人はずっと「オスカー…」とか呟いてましたけど。帝國関係ありませんけど。
 お客さんの数はいくらか立ち見がでるくらいのほどよい込み具合でした。椅子が無くなるのは辛いけど、すかすかも困ります。オレたち14帝國にとってどれくらいの集客数が適当なのかは分かりませんが、新規のお客さんもぼちぼち増えてるといいなあ。その場合、どこで「オレたち14帝國を知ったか」という入り口も気になりますが。あ、あといまのオレたち14帝國は、幻創論好きだったひとには本当に見て欲しい内容だから、出戻りの臣民さんも歓迎です。ホントミンナ戻ッテオイデヨ…
 さて、前半です。長年続いた議会派との戦いもいよいよ大詰めとなり、ライヒスリッターの完全勝利は目の前に迫っていた。議会派からの投降を受け入れる方針をとった結果、多くの捕虜を得ることになったライヒスリッター。草薙大佐が指揮する部隊もまた例外ではなかった。しかし、そこに捕虜を処刑し民間人も犠牲にしろとの命令が、定光寺中将より届く。納得がいかない草薙大佐はその真偽を問う為に帝都へ向かう。その帝都では、定光寺中将が春木大佐より秘密裏に薬を受け取っていた。服用量に気を配らなくてはいけないほどの強い薬という事実が中将の体調を物語っていた。その身体を抱えて、議会派との戦いが終了したあとのライヒスリッター、そして自分自身の存在意義について語る中将と立花大将。さらに、ようやく帝都に到着した草薙大佐は、自分の受けた命令は議会派の謀略によるものであろうと風間少佐と結論づけることが出来、安心して再び戦場に戻る。一方、春木大佐と風間少佐もまた、中将の後継者とこれからの帝國に思いを馳せる。そして戦場に戻った草薙大佐に向けられたのは、思いもかけない背任の罪と銃口だった。さらに、中将は春木大佐を騙して得た大量の薬を一気に呷ることで、帝國に別れを告げるのであった…。
 多少はしょったり前後している部分もあるはずですが、だいたいこんな感じで、議会派との戦いに終わりが見えてきたことを前提にして、中将の生命に翳りが生まれたことを巡ってリッター間に起こる波紋や、草薙大佐が死ななければいけなくなった謀略の謎、などがポイントの前半でした。
 しかしまあ、わたし的には、オンブラッタの段階で大変。なにが大変って定光寺中将が大変。東京式典を見た人がすでに教えてくれていました。でもこの目で見るまではと本当のところは信じきれていなかったのごめんなさい、何度も裏切られると女ってそうなっちゃうの。こんな女に誰がした。人は見返る我が身は細る。細る。細る。皆さん、大変です!定光寺中将が、痩せました!オールナイトで語られたところによると、三ヶ月で25kgの減量です!
 ていうか、25kgも余分な肉がついていたですか定光寺中将…そりゃ、わたしとかこすずさんとかまよるさんとかわたしとかに「そろそろ着ぐるみ脱ごう」とか「あの肉襦袢は外れないですか」とか「パタリロってリアリズムだったんですね」とか言われるよ!もう二度と言いたくありません。だって痩せた(というか元に戻ったのです…中将は、そもそもシャープでスレンダーな悪役だったんです…みんな思い出して…)定光寺中将はでらイケメン。もうカッコ良くてカッコ良くて、なんて素敵な人が帝國に復帰したのかしら、おかえり定光寺中将、しばらくですね、どこに隠れてたんですかってオンブラッタはじまってからしばらくずっとひとりvol.7状態でしたもの、わたし。そうなの、こんな顔してたのよ、定光寺中将…。しかし、一日千カロリーに限定したうえ10キロ走るハードなダイエットらしいので、これからはリバウンドが心配でもあります。そこはなんとか踏み留まって頂きたいです、わたしの大いなる意思総動員します。痩せた体重は二年キープで本物になるらしいので、よろしくお願いします。
 というわけで痩せた中将が語ると帝國の運命もより劇的なものに感じられますね…。病を押し隠し、死を目の前にした中将の述懐の厳しさ、それを支える春木大佐と立花大将(もしあれで一人称が『俺』でなく『私』だったら中将より先にわたしが死んでた。もちろん萌え死にで)それぞれが違った己の立ち位置から中将の身を案じる春木大佐と風間少佐、みなそれぞれの見せ場もあってそこが良かった。オレたちの式典はリッターの人数自体がそれぞれの見せ場をちゃんと作れる適正な数なうえ、キャラ立てがきちんと出来ているので、シリアス展開が実にカッコ良いのです。今回もまた、リッターみなそれぞれ良いのですが、わたしの一押しは驚くなかれ草薙大佐!「その昔、帝國には草薙大佐っていう素敵なリッターがいてね、ゴルト城で死んじゃったの。いまは代わりにナギっていう人がいる」とかお友達と言っててごめんなさい!(超失礼)いたよ、草薙大佐、超カッコ良かったよ!春木大佐とも風間少佐とも違う、草薙大佐なりの軍人としての筋の通しかた、五藤中尉に銃口を向けられたときのあの表情、すごく良かったです。どっちかというと可愛い顔立ちなのにね、僅かな凄みと厳しさが見え隠れする苦笑に、撃ち抜かれました。
 オールナイトも、まあ当然だよね、と中将の痩せ具合が格好のネタにされててたいへん楽しかったです。しかしあんなに痩せる薬があるなら普通に欲しい臣民が客席にもたくさんいたと思われます(ダメ、ゼッタイ)。風間少佐仕込みの寿司にワサビを仕込んでのロシアンルーレットが、各リッターのキャラを生かした展開となり、まったく盛り上がらないけど超笑いました。以前打ち上げでやったらよりによって元帥に当たってお通夜みたいになったというエピソードが本当に目に浮かぶ感じで最高でした(笑)。うん、元帥に当たったら、盛り下がるだろうなあ…。そんな風にぐだぐだやっているようで、後半への布石も抜かりないオールナイトで楽しかったです。あそこのフリーダムさがシリアスからコメディへの良い橋渡しになってるんですよね。だから実はあそこも作りこんでるよね、なんてのはとんだ野暮ですが、流れに掉さす自由すぎる野次が客席から聞こえてくると、そんな野暮も呟きたくなるのは年寄りの証拠でしょうか。とほ。
 後半は、薬を呷って死んだ中将(目が開いたまま倒れてて超素敵)のあとを何故か追って自決した立花大将、二人の死体を前にして何が起こったかを訝るリッターたちの前にジュピター加納(はい、ここで加納中佐がようやく登場です)の名推理がひらめいたり、自決した草薙大佐も合流して、なんとかこの運命を変えようという展開になります。本来であれば、ここで後半の物語展開も前半と同じく解説すべきなんでしょうが、いや、ごめんなさい。この後半の流れを的確に説明するのは私の手に余ります(笑)。オレたち14帝國お得意の細かいボケネタがどんどん繰り広げられていい意味でぐだぐだになっていく流れはお約束で実に楽しかったのです。が、要するに中将が飲んでいた薬は、元帥からのダイエットの薬で、その副作用で中将は善良な人格になって戦争を終わらせようとしていた…らしいんですが、いやそれは矛盾してるだろうと途中で目が白黒したのも事実。だって、中将が善人であってはいけない、悪人に戻そうっていうけど、草薙大佐を殺す命令を下したのは悪人の中将じゃないの?そこをクリアするために過去に行ったのではないの?わたしの勘違いか見落としもあるかもしれないので、うーむという感じですが、ちょっとそこらへんの理屈のつけかたがいまひとつだった気がします。しかし、昔の理屈こね太郎なわたしならそこで小一時間文句をつけたかもしれないのですが、そんなわたしを蹴っ飛ばしたのが、幽霊になった中将が生者には死人の声は届かないとさんざん粘った挙句の「アックス!」「はい!」のやりとりですね、間違いなく(笑)。なんて自由なんだ、アックスくん。もう真面目に考えるのが一気に馬鹿馬鹿しくなった(笑)。はい、この自由さは間違いなくオレたち14帝國の強さです。皮肉でも何でもなく、このフリーダムさがオレたちの魅力であります。降参。
 そして同時に、ラストにかけての流れ、戦争はいつまでも続けられなくてはならないというあの展開の底寒さもまた、オレたち14帝國の魅力なのです。自分の覚悟を語るときのうっすらと笑んでさえいるような定光寺中将の表情の凄み。すべてをしめくくる幻創論の書を紐解く風間少佐の声。幻創論が、間違いなくここにあります。それがもう、すべてなのです。
 全体を通しての個人的な感想としては、それでもやはり後半のちょっとした矛盾が整理されていればもっと良かったのに!と思う分はあるのですが、平均点は軽くクリア、な内容だったので、満足しています。オレたち14帝國は、どんなにぐだった構成のときでも幻創論が一本筋を通してくれるので、わたしみたいな精神世界一本槍臣民はそれだけで降参なんだよなあ…。でも、同じくらいに、常連向けの内輪ネタも、リッターのおふざけも、これまでの帝國の歴史で培ってきた財産として、いい感じのバランスを保ってると思います。
 そしてこのあとはR-istのライブだったのですが、わたしは欠席。わたくしごとになりますが(Twitterのほうでは呟いてたのですが)、わたし、この春に地元のライブで片耳を痛めまして、突発性難聴として入院治療を受けました。幸い、治療を始めたのが早かったため、聴力自体は回復しましたが、未だに耳鳴りや耳の閉塞感は続いていて、体調によっては辛いこともあります。幸い、片耳だったこともあり、耳栓して参加すれば大丈夫なはずですが(検索すると、そうやってライブを諦めていないバンギャちゃんたちがたくさんいてほっとしました)、いまはまだどうしても心からライブが楽しめないのでは…という気持ちの方が先にたつ状態です。この先、ライブハウスでのライブに参加することがあるかどうかは不透明なままです。これを読んで下さっている方の中にも大きな音を楽しむのが好きなひとはいると思いますが、本当に、ライブの後に耳の異常を感じたらすぐに病院へ行って下さい。様子をみて…と考えがちですが、タイミングを逃すと聴力が戻らなくなる場合もあります。わたしも、これまでに何回かライブのあとに耳鳴りがしたことはあっても自然と回復したので放置してきた過去があるので、大きな顔は出来ませんが、電話の声が左右の耳で全く違う聞こえ方になっていると気づいてすぐに病院に行ったため、助かりました。
 で、こんなことを長々書いたのは、もちろん、同じような体験をしたひとにすぐ病院に行ってほしいという気持ちもあるのですが、なにより、この式典を観終わったあとにわたしが感じたいちばんの気持ちが「帝國がお芝居でよかった!」というものだったから、なのですね。それがいちばんの感想なのかもしれません。ある意味、式典の出来とは関係ないかもしれない、すごく個人的な感慨でごめんなさい。でも、多少のバンド演奏や軍人大爆発はあっても、帝國はお芝居だからあきらめなくていいんだ、というのが嬉しくて、涙が出ました。これからも心配なく、式典は観ることが出来るのです。それがわたしにとってどれだけの歓びか。本当に、それが嬉しかったです。それを実感できる良い式典でした。
 式典後は、早めの時間ということで、真夜さんと圭木さんのお二人と居酒屋で打ち上げ。帝國のことをはじめとしていろいろと語ってとても楽しかったです。で、本当に出るんだろうかあの本は(笑)。これからもどうぞよろしくお願いします。

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