「オレたち14帝國Vol.6~風間少佐のファイナルアンサー」(名古屋アポロシアター)

 さて、今日は名古屋アポロシアターにて、オレたち14帝國Vol.6「風間少佐のファイナルアンサー」です。帝國を見るのは5月のZepp以来…って、毎月かれらの姿を目にするなんて、いったい何年ぶりのことでしょう。今回の式典は、去年の夏の東京公演ですでに見ており、傑作なのは証明済み。なので、ひたすらわくわくと楽しみにやってきました。公式掲示板での風間少佐の力強い言葉が、また、そそったね。

 名古屋は雨。真夜さんと栄で待ち合わせしたあとは、いつもわたしがいろんな面で動けなくなるお気に入りのショップへ。いつもは、ここのお洋服を買っても着ていく場所がないもんねとか云うのですが、恐ろしいことに、今年後半は毎月お出かけが決まっているのです。7月からバーゲンだよ?とかつぶやきつつも、そのバーゲン当日には行けないこの身では仕方ありません。もう夏物は出尽くしてるだろうから、バーゲンで誰かに攫われる前にわたしが攫うの!というポジティブなんだかやけなんだかよく分らないことをつぶやきながら、スカートを一着お買い上げ。あのね、途中で気がつきました。今年後半に着られる服は、いまはまだ売って いません。良かった、気がついて。

 そのあとは、だらりとお茶。試写会帰りの真夜さんは、すっかり「ぬらりひょんの孫」に夢中です。でも、どんなジャンルでも、真夜さんがあんまり好きだと公言しているものは、静かに姿を消すことが多いので、なるべく黙っていようと思うらしいです。あ、いまここで書いちゃった、ごめんごめん。あとは、いつもの能篠純一先生の話とか(二人とも大ファンなのに、お互い以外に同じテンションで先生を語れるひとが見つからない。きっと永遠にそうだ)、とりとめもなく濃くループする話をえんえんと…。そして、その後の式典会場では、月見さんと合流できました。口さえ開かなければ。あ、いえ、なにも。
 
 開場時間はずいぶん押しました。20分近く押したのではないか。お客さんの入りは、いつもの「オレたち」とそんなに変わらないか、ちょっと多いくらいだったので、それが残念でした。今回の式典は本当に優れモノなので、多くの方に見ていただきたかった。でもきっとこのなかにも、Zeppで帝國と再会して、オレたちに興味を持ってくれたひともいるんじゃないかなー。そういうひとがいれば嬉しいです。開演前の諸注意は、加納中佐でした。

 オンブラッタ。Zeppやダイヤという広い場所での下士官勢ぞろいでのオンブラッタを完成形と捉えるひとは多いだろうし、その魅力は否定しない(ていうかできるかそんなもん)。でも、わたしはアポロシアターでの、このオンブラッタも大好きだから!「オレたち14帝國」の式典が、R-istとしてのバンド演奏も含有しての存在であることを前提とするならば、このベースソロとギターソロはそれを体現したものになるわけだし、わたしはこれをとてもカッコいいと思います。草薙大佐もギター巧くなったことだし(いやその)。

 前半。ストーリーは変更なし、ということで、前回の感想(URL)などを参考にしていただければと思いますが、いやもう、抵抗できないよこれ。嫌いなわけないじゃんこんなの。大いなる意思の具現化としてのライヒスリッターというお題目に正面から挑戦したその心意気やよし。リッターでいうなら、春木大佐がカッコよかった…。シリアスの叫び、素晴らしかった…。東京でも良かったけど、名古屋でも良かった…。あと、立花大将、何十回死んでもいいよ…(失礼)。一人称が、わたしの愛する「私」でなかったのがプチ残念ながら、軍人らしい大将は本当に素敵です。他のリッターも、みなそれぞれの見せ場をしっかり演じていた。みんな良かった。で、この消えかたひとつひとつにも、リッターの個性が現われていて、素晴らしい。つーか、こう、辻褄が合ってるんですよ。謎が残ってわけわかんないまま後半へ、ではなく、見ている側がみな納得せざるをえない説明がなされて、けれども受け入れるわけにはいかない現実があって、それをどうしていくんだろうという後半へのつなぎかたが、すごく奇麗だと思いました。

 オールナイト14。ひどいよ風間少佐(笑)。という冒頭から前半は色々と笑わせてもらいましたが「普通のおじさんに戻ります!」って、もしかしてもうそろそろ通じないネタでしょうか…。しかし、このオールナイトは、CMに尽きる。正直云って、今回の式典の感想がこんなに遅れた原因は、はるきんぐにある。譲らん(なにを)。いや、加納中佐が参加していることから、カノーンさまの登場は読めたんですよ。エースはいないけれども、そういえばハルキングがいる、と。しかし、そこでまあいつも通りにテンション高く登場したカノーン様に対して、ハルキングのひとことが。「ggrks」が!この一言がなんでそんなにすごかったかといわれれば、説明できる自信はないのですが、いやあ、さらったね。春木大佐、化けました。これほどのキャリアがありながら、春木大佐にまだ化ける余地があったとは。それからあとに繰り出された「今死ね!すぐ死ね!」のインパクトとか、「パンチラ女王」(カノーン様の胸から食パンがちらり)への反応とか、なんていうの?ハルキング、いまパソコンのモニター前で顔真っ赤にしてキーボード叩いてましたよね?みたいな。これなんのカミングアウト?的な化け方。文字では表現できないことが、悔しくてならない。いつオタ芸が始まるかと思った。なんかもう強烈過ぎて、笑いすぎて、大変だった。すごいよ春木大佐。やったよ春木大佐。カッコいいよ!

 後半。リッターがそれぞれ自分の好きな世界に本を通じて行ってしまったという展開は、東京公演そのままながら、今回はそれを仕組んだのがカノーン様だったという仕掛けが加わりました。正直云って、カノーン様はあくまでCMのキャラクターであって、それを式典内にまで登場させるのにはかなりの違和感があったのだけど、まあ、そんな戸惑いも、そのあとのネタにげらげら笑っていくうちにまぎれてしまった(笑)。いや、ハルキングの印象が強すぎて、その後のガンダムネタなどでも春木大佐にくぎ付けでしたよ。あのさー、草薙大佐がいかにガンダム語ったり、ギターにハルヒ描いても「まあ草薙大佐はマンガやアニメがお好きなのね」とにこにこ見守ってしまうのですが、春木大佐が「連邦軍の新型モビルスーツが…」と云っただけで、「ガノタ乙」とかつぶやいてしまうのは、これなぜでしょうね。「俺と同じ目をしている」って奴でしょうか。春木大佐に失礼ですか。そうじゃありませんよね。わたしなど、春木大佐の足元にも及びませんもの。そういう意味での失礼なら採用。ああ、春木大佐、その後のネタもどれもこれもが素敵だった…(溜息)。「ばかもーんそいつがルパンだ」って云いたかっただけですよね…。

 キャッツアイも、瞳ちゃんのおかげで森三中のほうを思い出す結果になったとか今回のわたしは失礼山の失礼さんだけど、いや、本当にご本人も内心ご心痛に感じていらっしゃるだろうから、あえて名前は書かないけれど、定光寺輝信中将、痩せましょう(真顔)。五藤中尉の泪姉さんは、納得のラインだけど(あの恥ずかしそうなエアロビがいいですな)、あの愛ちゃんの作る機械はやばそうだな。そして多くの臣民の皆さま、五藤中尉の五右衛門に反応が素早すぎます(笑)。もちろんわたしも反応しました(笑)。あれ?軍服のうえにさらしまいてたよね?斬鉄剣もって「コンニャク切れない」って残念がってたよね?(妄想)

 しかしこの後半はなにかとあわただしくめまぐるしく、繰り出される小ネタがアニメ漫画でありながらもオタ臭くなく(ナチュラルにオタクなひとはいるけど)、楽しいの一言でした。そして、東京公演と違って、カノーン様の存在をうまく使ってまとめあげた改変も、違和感なし。どうせ出すなら、そういう使い方もありだなーと思いました。けれども、あのラスト。「今度こそ議会派を蹴散らす」云々という定光寺中将の台詞に、軽くぞくっとするものを感じました。終わらない戦争。終わらない夢。その残酷さが一瞬浮かびあがって、かれらの道はまだ続く。すごいなあと思いました。

 全体的に、クオリティの高さは、まさに、いまの「オレたち14帝國」の代表作となる式典だと思います。わたしは毎回「オレたち」をべた褒めしてますが、いやあ、だって面白いよ。二時間きっかりの長さもちょうどよくまとまってるし、リッターのやりたいことと、こっちの見たいものが合致しつつも、常に驚きがある。なにより、みんな帝國が大好きで式典が面白くて仕方がないという雰囲気に溢れている。すごくいいなあと思います。もっとも、今日の式典に関しては、ちょっと音の入るタイミングや音量がおかしい印象があったり、台詞に噛みがあったのは確か。あと、効果的なバンド演奏が入るタイミングは「オレたち14帝國」については毎回の課題になるのかなとも思います。でも、これらも僅かなことですね。T・REXの「20th Century Boy」が流れるカーテンコールを見ながら、本当に楽しかったなあとにこにこしてました。拍手した。

 式典後は、真夜さんと圭木さんとあわただしく打ち上げ。三人ともある意味春木大佐に夢中(笑)。式典のリプレイしつつも、話題はオタクらしくさまざまな方面に飛んで、なんか、こういう飲みは本当に楽しいと思いました。またいつでも飲みたいです。有難うございました。最終の新幹線に乗って、あわただしく呑んだお酒の酔いを感じながら、ぼーっと式典のことを考えました。それこそ、何十回とやってきたことだけど、ここ最近は、それがほんのりと幸福感に包まれて、嬉しい時間になってます。昔は泣いてたことが多かったもんなあ(苦笑)。もっとも、だから昔はどうだったというわけではない。わたしも変化した。そして帝國も変化した。しかしながら、わたしも帝國も未だにここに存在していて、同じ時間を共有している。

 それが幸せだと思います。有難う14帝國。あなたたちが大好きです。

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