ルパン三世PART5第18話「不二子の置きみやげ」感想

 ルパン三世PART5第18話「不二子の置きみやげ」の感想です。公式サイトによるあらすじはこちら(URL) 。(わたしはhuluにて視聴しています)以下の感想は、完全にネタバレですので、大丈夫な方のみご覧ください。どうぞ!

 今回のアバンは、リクヴィールのアジト。一階のカフェで開店準備をしていると思しき店主夫妻の姿から始まります。店主の女性、既婚者だったのね。そしてその三階には、まだ棚に荷物も並べられていないアジトでごろ寝している次元とルパン、正座している五エ門がいました。食べ散らかしたピザや吸い殻山積みの灰皿、ビール缶と細かいディティールが楽しい。

 やがて、ソファからルパンが寝ぼけて落ちた音に驚いた次元が目を覚まします。さっとマグナムに手がいくあたりの描写がいいな。次元はそのまま起き上がり部屋を出ますが、ルパンはまだ夢の中。クッションを抱きしめて「ふーじこちゃん」などとやっていますので、今回の話では、ふたりの関係が連続話のような緊張関係にはまだないことが分かります。そして、目を覚ましたルパンのところに次元が戻ってきて、ひとこと。「おいルパン。トイレ、壊れてるぞ」。アバンはここまで。

 「こーわしたこーわした」と歌いながらトイレから戻ってくるルパンと次元。しかし、次元が入ったときにはもう壊れていたらしいのです。目を覚ました五エ門に、トイレの排水管になにかが詰まっているようだと説明するルパン。「割りばしでほじってみたけど、ぜんぜんダメ。お手上げだ」とのルパンの言葉に「……割りばし」と顔色を変える五エ門。「ああ、五エ門のやつ借りたわ」と悪びれないルパンですが、五エ門は「最後の一膳だった」と納得いかない様子です。

 修理は頼んだものの、いつ来るかは分からない。というわけで、壊れていないトイレ(次元の部屋にあるんですね)の順番争いがルパンと次元の間で勃発します。ここ、ふたりが文字通りくんずほぐれつで見てて楽しい。一足先にかけだそうとする次元ですが、ルパンは外に出るときは老人の変装をしなければならないというルールを持ち出します。ここのルパンの表情と仕草が、なんというか本当にルパン!って感じでいいです。それを背中で聞いている次元さん込みで(笑)。「引っ越し代はおまえもちな」とまで言われてしまい、とうとう次元はいったんルパンの部屋に戻ることに。それを見送るルパンのポーズがまた素敵。

 ふたりは老人に変装し、五エ門を置いてトイレに向かいます。が、留守番の五エ門は戻ってきたルパンの呼びかけも無視(ここ、“五の字”って呼んでるのかな?だとしたら楽しい)して涼しい顔です。これ、ほんとうに、ああ“涼しい顔”ってこういう顔だよなって顔で笑っちゃった。「用心のためだ」と五エ門はいうものの、ルパンは「割りばしの恨みだろ」と渋い顔で言い「ガキだな」と挑発します。五エ門もそれに顔色を変えますが「後で買ってやれよ、ルパン」という次元がいちばん大人な気がしますね。

 とりあえず食事をどうするという話になりますが、修理屋がいつ来るか分からないため、なにか作るかという流れに。そこでも「和食」と言い切る五エ門と「手で食うのか?」と皮肉るルパンのやり取りが楽しい。それを見て「こんなところでおっぱじめんなよ……スシの出前はないのか」と気を配る次元さんがやっぱり大人な気が(二回目)。

 そこで、ルパンは一階のカフェにそば粉を使った和食っぽいメニューがあったと言いだします。それを聞いた五エ門は立ち上がりますが、ルパンには「おぬしは来なくていい」と相変わらずツンモード。次元に変装は、と問われると「この格好で来た。問題なかろう」と答えます。それを聞いたルパンは「うちから出てくとこ、誰かに見られたら出禁だかんな」となにか楽しそう。

 そしてルパンは、引っ越し荷物の入った段ボール(テディベアにトランプ、ラグビーボールと風車にペロペロキャンディって、男の子のおもちゃ箱みたいで可愛いなあ)から、「せめてこれしとけ」と五エ門に向かって、長いリボンを取り出します。結果、「わしらの孫娘設定じゃ」とポニーテールに髪を結ばれちゃった五エ門。くそ、あざといな!(笑)しかしそのあざとさに全力で乗っかりたい!(笑)。もちろん五エ門は「たわけ」と怒って行っちゃうんですけどね。いや、おとなしく髪を結われただけでもすごいと思いますよ、わたし。

 その後、デリバリーのピザをほおばる次元たちのもとに、カフェに行ったはずの五エ門が「なかった」と帰ってきます。結局、和食を使ったメニューというのはそば粉のガレットだったんですが、それを説明するのに、ピザが入ってた箱からチラシ(?)を取り出し、それを切ってガレットのかたちにしちゃうとこが、また芸が細かい。というか、「いちいちおおげさなんだよなー」というルパン込みで可愛いですな。そしてここで「おおガレットか!」と帽子の下の目を丸くしてみせて驚く次元さんも可愛い。しかし「うまかった。だが和食ではなかった」とこだわる五エ門と「でもうまかったんだろ?」とニヤつくルパンの対比がいいですね。そのふたりの険悪な雰囲気のなか、シケモクのなかからまだ吸える煙草を探す次元という細かい描写が楽しいです。

 次元はそのままそそくさと自分の部屋に戻ろうとしますが、ルパンは「先、トイレ行かせて」と引き留めることに。「なんでいつも同じタイミングなんだ、ずらせ!」「おなじもん食ってんだからしょうがねえだろ!」という言いあいが不毛で楽しい。そしてしれっとその場を抜けようとする五エ門。どうやら同じ生理的欲求ということで(五エ門は「雪隠」なんですけど)、三人は、とうとうトイレの順を争ってジャンケン勝負をすることに。なんでしょうね、この永遠のボーイズクラブというか、やんちゃ坊主というか、仲良しさんたちは。

 しかし、その緊迫した勝負の場を、「おはよう」とあくびをしながら通り過ぎていく姿が。不二子です。ルパンは、トイレに消えたその姿を追いますが、戻ってきて「……バケツ、どこ置いた?」と苦笑いする羽目に。これって要するにタンクが詰まってそこからの水が流れないから、トイレのたびにバケツに水を汲んで流すしかないってことなんですかね。

 不二子ちゃんは「使用禁止ってちゃんと書いておきなさいよ」とご機嫌斜め。しかし髪を荒っぽくポニーテールにまとめて黒いシャツを羽織ったその姿は、なんともしどけなくていい。このシャツ、ルパンのかな?そんな不二子はどうやら昨日ここにやってきたらしいのですが、ルパンは酔っぱらっていて覚えていない様子。新しいアジトを見て、「なかなかいいじゃない?」との不二子の言葉に、しっかりと肩を抱き寄せ「だろ?やっぱり一緒に住んじゃうか?」と耳元でささやきます。ここ、ルパンが頬を染めてて、なんだかすごくかわいい。プロポーズみたい。

 しかし、それは「そいつと暮らすんなら、おれは出てくぞ」という次元さんの言葉で邪魔されるのでした。うわあ(意味深)。それに「ここ、けっこう床板厚いってよ」と笑うルパン。要するにルパンと次元の部屋は上と下ってことですね。しかしここからの「そういう問題じゃねえよ」と次元がルパンを手で招いておいてから、一気にヘッドロックをかける展開が、もう楽しくて!

 ルパンの首を絞めながら「なんであいつがいる?」と詰問する次元。ルパンが「さあ……引っ越し祝い?」と答えれば、五エ門までが顔を寄せ「音もなく忍び込んでか?」と聞いてくる始末。「おれが入れたらしいんだ」とのルパンの言葉に、「そうなのか?」と確かめたものの、「いや、全然覚えてないの」というルパンの返事に、「なにい」とそのまま力を込める次元。楽しい!カリ城だ!(笑)もちろんルパンは「ギブギブギブ」とうなることになり、五エ門は「……あやしい」と結論を出すのです。

 あー、わたしこういうのなんか見たことあるわー。男の子たちの秘密基地に女子がひとりまぎれこんだときにこういう展開になりがちだわー。で、お約束で「女子なんかいれるなよ」とか言ってる男の子が人一倍その女子を気にしてるってパターンだわー。きっとそうだわー(咲)。

 しかし不二子ちゃんは「なにがあやしいって?」と平然としたもの。その声を聞いたとたん、ルパンのヘッドロックを外す次元ってなんかいいですね。揉めてるとこは見せる気ないのね。そして五エ門がほのかに頬を染め「服を着ろ」というのもいい。不二子ちゃんが「着てるじゃない」とシャツの裾を持ち上げてみせれば「うわあサービス!」と喜ぶルパンと、それに怒る次元、というのもお約束だけど楽しい。五エ門は「おぬし、なにをたくらんでいる」とあくまで真正面から問いただしますが、不二子ちゃんは謎めいた笑顔をみせるだけ。

 そして、そこに水道屋からの電話が入ります。慌ててスマホに飛びつくルパンを見る不二子(あの、ここすっごく細かいんですけど、ドアの前に立つ不二子の後ろに次元が立ったんですよ。わたしとしてはあまりに貴重なツーショットと大喜びをしたのですが、2秒後に五エ門が来ました。空気読んでくれないか、サムライ←無茶を言っております)。排水管に何か詰まって……というルパンの言葉に、なにかを思い出したらしい不二子は、ルパンのスマホを取り上げ、水道屋との通話を切ってしまいます。「赤の他人をアジトに入れるなんて、らしくないわよ、ルパン」とうそぶきますが、五エ門は「おぬしも赤の他人だ」と言い切ります。しかしここで、「あら」と言う不二子の顔が不敵な感じでらしいですね。そのていどの言葉にひるむ不二子ではないのだ。

 トイレが使えないと不便、というルパンの言葉に「次元の部屋のを使えばいいじゃない」と言う不二子。そうですね!あなたは次元さんの!お部屋に!行けばいいですよね!(強調)。まあ、次元さんは「貸すかよ」と一言で答えるのですが。前半で五エ門とルパンのやりとりに気を遣ってた大人のひととは思えない言葉ですが、次元さんは不二子ちゃんを前にするとルパンとは違った意味で少年に戻るんだよな……(だが、そこがいい)。

 不二子ちゃんはシャワーに向かい(そしてこの場面で映ったレリーフ、これ、明らかに大塚康生さんですね)、不二子は何かを隠していると話し合う三人。不二子はシャワーを浴びるついでに、水道屋に修理の断りの電話まで入れていたのです。ここ、ルパンの回想にも関わらず、その舌足らずな声に、次元さんが「いくつだよ」とツッコミを入れるのが楽しい。もちろん「……孫娘設定」と自分がやらされかけたネタを思い出す五エ門も。

 どうやら不二子はトイレのタンクになにかしらのブツを隠したに違いない、と結論を出したルパン。それはなにかと予想しあう男の子三人の会話がテンポ良くて!「……おれたちに黙ってるのが気に食わねえ」と次元が言うと、ルパンが能天気に「あとでサプラーイズ、かもよ」と笑うのがらしい。そしてそれに「サプライズでドカーン!」とか両手を上げちゃう次元も可愛い。男の子め。真面目に「爆発物か」と五エ門が確認すると「ああ……。不二子の場合、否定できねえ」とルパンは顔を覆っちゃいます。

 そんなルパンを見て、ちょっとやりすぎた?という感じで、次元は我に返った様子で、帽子をかぶり直しますが(こういう細かい描写がたまらない)、ルパンはそこで「次元、ちょっと聞いてこいや」と言います。さすがに驚いた次元が「なんでおれが」というと「これも経験だ」とルパンは答えます。しかし、次元は「不二子はおまえの管轄だ。おれは知らん」と、いらだたし気に言うのです。

 ……ええと、ちょっといいかな。とりあえず、ここがもうわたしのツボというか、ジゲフジ的にすごくツボで……。不二子はおまえの管轄って言ってるんだから、それはルパフジじゃないの?と思われるかもしれないんですが、わたし的には、ここでいきなりルパンにそんなことを振られて、面食らって、一瞬考えて、そう答えて、「おれは知らん」という結論までに至った次元さんの思考の流れを想像するだけで、くそ萌えたのです。

 それはともかく、次元に断られたルパンは、五エ門に視線をやりますが、五エ門が承知するわけもありません。とりあえずトイレ、とその場を逃げようとしますが、次元がそれを許さない。わたわたしてるふたりを見て、とうとう五エ門が「……しかたない」と立ち上がります。「さりげなくな?」と念を押すルパンですが、浴室から聞こえてきた五エ門の言葉は「不二子、トイレになにを隠した」というド直球なもの。それを聞いて「さりげなく!」とあきれるルパンと帽子に手をやる次元がいいですね。

 しかし、すぐに聞こえてきたのは五エ門の戸惑いの悲鳴と、ドアが開く音。あわててかけつけたルパンたちの前には、「何も隠してないでしょう……?」と、ついさきほどまでシャワーを浴びていたと思しき全裸の姿で五エ門を壁ドンしてる不二子の姿があったのでした。

 ゴエフジ?(違)ていうか、この展開が、五エ門じゃなくて次元だったらと思うと、わたしはいてもたってもいられないのですが、まあ次元さんはびっくりはするだろうけど、五エ門みたいに固まらないから、こんな展開にはならないだろうな……。ここでも、不二子ちゃんのあられもない姿にルパンは大喜びしてるけど、次元さんはあきれた感じで「少しは隠せ……」って言ってるもんな……。

 Aパートはここまで。アイキャッチは、単発話ではすでにおなじみとなりました、さいとー栄先生によるPART4モチーフの描きおろしイラストです(URL)。すでに単発話の楽しみの一つですが、今回のイラストも、PART4贔屓のわたしにはとても嬉しい……。ほんとうに、DVDのブックレットとかに再録してください……。

 Bパート。お風呂上がりで、じつに色っぽく顔を赤らめたタオル姿の不二子を見て、ルパンはデレデレ。自分もシャワーを浴びてこようかと浮き足だちますが、不二子に引き留められ、ストリップババ抜きをすることに。そのやりとりを煙草を吸いながら聞いて「すぐ取り込まれる」と次元さんが言うのがいいな。ババ抜きは順調に進んで、ルパンはぱんつ一枚に。しかし、ここの素顔の不二子ちゃんは本当に可愛らしいですね。

 そんな様子を見ておいて、部屋から出ようとする次元。え、あなた、ルパンと不二子がババ抜きしてるあいだもずっと同じ部屋にいたんですか?それってどうなの。こんな格好の大人の男女ふたりのあいだにえっちな雰囲気とか流れたらどうするつもりだったの。それとも、そういうことにはならないと踏んでたのかな。

 しかし、そこで、部屋を出ようとする次元を不二子がみとがめます。「あら、どこ行くの?」と言う不二子の言葉に答えない次元の鼻先を、不二子が投げたカードがかすめます。さすがにひるんだ次元をどかして、不二子は「ちょっと髪を乾かしてくるから入っちゃだめよ」と言い残し、トイレに戻るのでした。

 さあ、大変です。みなさまご覧になりましたか?不二子ちゃんが次元さんの体に触りました。肩から胸です。ここ、きたるルパン三世PART5ジゲフジ共通試験に出ます。もっと問題数増やしたいのでよろしくお願いします(いやわたしも動揺のあまりに訳の分からないことを書いている自覚はあります)。わーわー(喜)。PART5でのふたりの肉体的接触は初めてじゃないかな?

 一方、五エ門はひとりで味噌汁を作り、さらにかカフェの主人からそば粉を調達し、そばを打っていたのでした。こう書くと、なんで?って感じですが、いやほんとうに、なんでって感じ。しかし、それはさきほどの不二子ちゃんのお姿から浮かぶ煩悩を振り払い、無心になるための仕事なのでした。っていました。味噌汁はそばつゆ代わりらしい。

 そしてここで「いつまで置いておく」との五エ門の言葉に「そばって寝かせるんだっけ」とマジボケする三世さんのかわいらしさよ。もちろんそれは不二子のことで、なんとか追い出せないかという五エ門に、返事に窮するルパンと次元。そこに、なにか細長いものはないかと探しに来る不二子。「細長いものでなにを突っつくつもりだ」と次元に聞かれ「なんでもいいでしょ!」と不二子はソファに座り込みます。「ホントに覚えてないのね」とつぶやきつつ。

 そこに鳴り響いたドアブザーの音。まさかの五エ門の味噌汁の匂いをかぎつけて、銭形警部がやってきたのでした。なにこの超展開(笑)。しかし、五エ門はそばを打ち、ルパンは応対に出ている、というわけで、残された次元と不二子のツーショットを拝めました。ですが、2秒後に五エ門が来ました(二回目)。だから空気読んでくれないか、サムライ←ええ、無茶を言っております。

 和食が恋しい銭形警部のお腹の虫の音を聞いちゃったルパンはついほだされて、アジトに入れちゃうんですが(冷静になれよ)、残された次元たち三人は台所に隠れてその様子をうかがうことになったのでした。しかし、ここで味噌汁を飲んで幸せそうなとっつあんは可愛かった。新ルのころの、ちょっと抜けてるけど一生懸命でまっすぐな銭形ぽいですね。ヤタくんはまだいない時期なのかな……。
 
 そしてここで「狙った獲物は逃がさない、極悪非道の大泥棒……」と自分のことを言った台詞を、当の銭形に「ははっ、それはちと違います。たしかに、とらえるべき犯罪者ですが、やつはそれだけじゃない。ほかの有象無象といっしょにしないでもらいたいですな」と言われちゃって、ちょっと感動してるルパンがくそ可愛かったです。老人メイクでも(笑)。

 とっつあんがやってきてのプチどたばたはなんか楽しかったですね。すごくわざとらしい感じでごまかすルパンのノリがなんか懐かしかった(笑)。ルパンと銭形がそんなべたなやり取りをしているのをドアの向こうで銃を構えて耳を澄ましている三人も良かったですが、あの五エ門、出来たらあなたはそばを打っててくれたら次元と不二子がツーショットにね(ごめんなさい)。だって、銃を構える二人が並んでるカット、すごくカッコ良かったんだもの……お似合いだったんですもの……。、とっつあんが席を外した際の作戦会議で、次元と不二子の二人が並んでる姿も良かった……。

 しかし、不二子はここで頬を染めてなにかを気にしている様子。それをルパンは見とがめます。「なあ、不二子。なにも横取りしようっていうんじゃねえ。大事なもんなら守るし、ヤバいもんなら一緒に戦う」ってこの台詞が大事でヤバいよね……。三世さんのこういうところ、好きだ……と、じんとした思いにさえなったのです。が。

 が。そのあと、不二子ちゃんがさらに顔を赤くして、指まで噛んで、視線をそらした先に次元がいたので、わたしのそんな感情は露と消えました。蒸発した。画像を一時停止したら、なんかもうR18だった。やだもう何してるんですか、次元さん!(次元はなにもしていない)(なにかしているのはわたしの脳)そのまま、その場を去ろうとする不二子ですが、五エ門に止められ、「トイレ行くの!」と大声を上げることに(ここ、次元のほうも見るんだよー)。「おぬしひとりを行かせるわけには」という五エ門の台詞、わたしも不二子ちゃんといっしょに「なんでよ!」と言いました。笑いながら。

 そしてとうとう、次元に振り向き「あんたの部屋のトイレ貸して!」と怒鳴る不二子。その勢いに戸惑う次元に「ここでしろっていうの?!」とさらにヒートアップ。ここで「まあ、それもありだけど」って言っちゃうルパンの顔が、PART5始まって以来のみごとなモンキーフェイスでこれも笑った。ようやく「分かったよ、仕方がねえな」と老人メイクになる次元ですが、不二子に「さっさとして」と言われちゃうと、目を光らせて「それがひとに頼む態度か」と言っちゃいます。すると、顔を真っ赤にした不二子はとうとう「お願いしますぅ」と目を潤ませてお願いをするという流れに。それを見たルパンは「珍しいもん見たなあ」とあきれ、五エ門は「あとが恐ろしい」とつぶやくのです。

 あの。えっと。これまでさんざん、五エ門空気読めとか言っててごめんなさい。ツーショットが見られたとか触ったとか言ってたけど、それどころじゃなかった。このふたり、ギャラリーの目前でなにをなさってるんですか、もしかしてプレイの一種ですか。だって、皆さんはお気づきですか、わたしは必要以上に気づいているんですが、この不二子ちゃんの「お願いしますぅ」はね、ルパンにも五エ門にも向けられてないの。次元ひとりにまっすぐに向けられたものなんですよ。

 そう、このPART5史上最強に可愛いうるうる目の不二子ちゃんのおねだりが、あの髭のガンマンひとりに向けられてるんですよ!え、なにこれ。もしかして、このふたり、AパートとBパートのあいだにおつきあいをはじめたとかそういうことですか?そんな超展開あったんならちゃんと言ってくれないと。こちらにも心の準備というものがですね(動揺)(ぶっちゃけ、初見時には自分が何かの幻覚を見ているのかと思った)(4人の立ち位置とか会話の流れを勘違いしている可能性も検討した)(でもほんとうに不二子ちゃんは次元さんに言ってた)(ブラボー)(ハラショー)(神は存在した)

 そして、ふたりが消えたすきに、ルパンは五エ門にタンクを切るようにお願いするのですが、あっさりと断られる始末(ルパンもうるうる目になればよかったんじゃないの)。その理由が「つまらぬ」と聞いて「詰まってんだよ、今まさに!」と怒るルパン。今回の話はルパンと五エ門がすっごくいですね。このお願いするときのルパンのポーズと、それがはねつけられたときの変化が楽しい。これはここに限らずだけど、アジト内のみで進行する話なのに、キャラクターの動きがじつに生き生きしてて、楽しいんですよ。

 戻ってきた銭形の対応に追われるルパンと五エ門。その隙に、窓からトイレに侵入し、歯ブラシを使って(ルパンのですよね……)タンクの中を探る不二子の姿がありました。そして銭形を送り出し、一息つくルパン。そばの感想を気にする五エ門のずれっぷりがらしいです。感想を聞かれ「味噌煮込みうどんならぬ味噌煮込みそばですな、これはうまい!」ととっつあんの絶妙な声真似をしてみせる三世さんがまた可愛いです。芸が細かい。

 そして、ふと、テーブルに置かれた濡れたプレゼントの包みに気づくルパン。しかし、たいして気にも留めず、ごみ箱に放り投げてしまいます。そこに老人メイクで帰ってきた次元。不二子は、と問われるも、その行方は分かりません。トイレの詰まりは直っていて、タンクに隠されたものは不二子が持って行ったと悟ったルパンの「とられた!」という叫びを背に、きちんと化粧をした姿の不二子はアジトを後にします。昨夜、酔っぱらったルパンが自分を迎えたこと、「今日はわたしたちの……」という言葉をルパンが分かっていなかったこと、(おそらく)自分が用意した包みを、捨てようと思ったものの、思いとどまり、トイレのタンクに放り込んだことを思い出すのでした。「……バカ」とつぶやきながら。

 次回予告。担当は不二子です。ルパンのもとに届けられた、大富豪からの挑戦状。かれが雇った殺し屋は元傭兵の狙撃手、ミラージュ。次元はその過去を知っているよう……。「ねえ、次元?」とじつに色っぽく不二子ちゃんがささやくもので、わたしはこれはなんの接待かと(待て)。そんな次回、第19話のタイトルは「7.62㎜のミラージュ」でした。次元回キター!

 というわけで、ドタバタ劇の単発話でした。もちろん、シリアスな大勝負や、血沸き肉躍る大冒険や頭脳戦、というのもルパン三世の魅力ですが、こういう日常話も嬉しいよね。PART4で言えば、「ルパンの休日」です。ただでさえ魅力的なキャラたちなので、身内でわちゃわちゃやってるだけの話でも、十分に楽しくて面白い。今回はとりわけ五エ門が輝いてましたな。やっぱこのひと面白いんですよ……(笑)。

 ルパフジが根底にありつつも、ルパンと五エ門、次元とルパン、ルパンと銭形それぞれの関係性があちこちに顔を出して、ただ単にトイレが詰まっただけの話がこんなに面白いって、やっぱ「ルパン三世」最高だな!という気になりました。不二子ちゃんが用意してたらしいあの包みは何なの?と思わないでもないですが、あれはあくまでマクガフィン、正体は明かさないほうが粋ですよね。あの日はふたりの記念日かなんかだったのか、それともふたりで過ごすための特別な一日だったのかな。それを忘れられてたのか……・。

 でもフランスに来たばかりの頃は、まだルパンと不二子は気まずくなってなかったみたいですね。ということは、いまの連続話は、フランスに来てから相当年数がたっているということなのかな。そこらへんは、あんまりしっかり突き詰めて考えられるものじゃないかもですが。しかし、今回のようなエピソードの積み重ねで、不二子とルパンの間に距離ができちゃったのかなと思うと、ちょっとせつない。不二子ちゃんはしっかり女なんだなー。

 しかし、そんなことを言いながらも、わたしの心はすでにジゲフジに飛んでいるのでした。というか萌えなきゃうそだろあんなもん!というくらいの勢いであります。本篇の感想でもさんざん騒ぎましたので、繰り返しませんが、いやあいいものを見せて頂いた。この世に神は存在した。

 ていうかですね。このPART5(例の6話をのぞいて)、次元と不二子が同じ画面に映ることも稀じゃないですか。だけどそれに比べれば、今回の話は、ふたりが同じ画面に映っていることが多かった。それを眺めていると、やっぱりわたしは、このふたりの組み合わせが好きだなーとつくづく思いました。だってお似合いなんだもん。この、クールぶった武骨なハードボイルドなくせにどこか隙がある男と、どんなものにも物おじしない大胆不敵な性格なのに、少女めいた可愛らしさも持ち合わせている美女の組み合わせが大好きなんですよ。ほんとうに実感した。公式はもちろんルパフジで、それが正しいと思うけど、やっぱりわたしは、ジゲフジがいい。ほんとうに。

 そして次回ですよ!待ちに待った次元回というだけでも胸熱なのに、脚本が時雨沢先生ですよ!なんだこの奇跡。しかも、次元さんの過去話、スナイパーものっていうことないでしょ。あと、気になるんですけど、予告でちらっと映ったミラージュと思しき人間の顔、とても整っているように思えるのですが、あれ、もしかして女性だったりしますか……・。それはもう、すごいイケメンでもいいんですけど、万が一にでも女子だったら、わたしのなかの次元贔屓の部分が大変なことになる。ああもう、楽しみすぎる。期待しかない。

 いやあわたしはほんとうにPART5が大好きです。PART4のときも思ったんですけど、こんなに自分がルパンを好きな時期にリアルタイムで製作されているTVシリーズがこんなに自分好みで完成度も高くて、夢のようだと思います。そんな気持ちに浮かれて毎回、こんな感想を書いております。今回も長くなりましたが、そんな文章を読んでくださって拍手まで押してくださる方々の存在が本当にありがたいです。オタクの語りなんてひとりごとに過ぎないところはあると思うんですが、そんな語りでも、読んでくださっているかたに楽しんでいただけたりうなずいていただけるような文章が書けていたら幸せです。最終回まで頑張れます。というわけで、これからもどうぞよろしくお願いします、ありがとうございました!

2件のコメント

  1. とりこ。さん、実は私も予告を見て、もしかして女?・・と思った1人ですw
    何はともあれ楽しみ過ぎますし、今回のジゲフジ神回に乾杯!という感じです!

    1. >RYUさま
      こんにちは、コメントありがとうございます。
      わたしももしかして……と思ったのですが、公式予告の画像を見ると女性確定ですね!
      楽しみすぎてめまいがします。今回のジゲフジ神回の次回がこれかと思うと、ドキドキです。また感想書きますので、読んでみてくださいね、これからもよろしくお願いします♪

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