LUPIN ZERO第4話 「ウイスキー・パイプを狙え」感想

「LUPIN ZERO」第4話 「ウイスキー・パイプを狙え」の感想です。公式によるあらすじはこちら(URL) 。以下の感想は、完全にネタバレですので、大丈夫な方のみご覧ください。では、どうぞ!  

 花火工場を爆発させて、逃げるルパンと次元の場面から物語が始まります。花火が見たかっただけ、と悪びれないルパンは、次元にライターを渡しますが、それはぼろぼろ。自分のライターだと次元は怒りますが、もちろんルパンは気にした様子もありません。そんなふたりの前に現れたのは、家政婦のしのぶ。ルパンを迎えに来たのです。おとなしく、しのぶに連れられて帰るルパンですが、しのぶが次元を見る目は厳しいもの。アバンはここまで。

 ここ、次元を見るしのぶの目が厳しいのは「おぼっちゃまを悪の道に誘う不良」扱いなのか、「おぼっちゃまにとって特別な存在となりえるかもしれない少年」を見定める気持ちからなのか、どちらでしょうね。前者なら、間違いなく悪の道に誘ってるのはルパンなんですけど。ただ、ルパンにとって、自分と五分で渡り合える同年代の友達って次元が初めてぽいですよね。となると、初めて仲間を得たことで、ルパンがどう変化していくかを見逃さないようにしているのかもしれないとも思います。しのぶ奥が深い。二世との関係超気になる。

 学校で、ルパンは次元に「家出したい」と言い出します。一世に呼ばれたあの日から、しのぶの監視が厳しくてかなわない、とうんざりしたルパンは、学校に自分の秘密のアジトを作ることを思いつきます。「おまえもやるだろ? 次元!」というルパンの言葉に「ま、悪い提案じゃねエなあ」と賛成する次元。しかし、ルパンの思いつきと行動力は無駄に半端なく、それに付き合う羽目になった次元は学校中をルパンと共に右往左往し、怒り心頭。「いちいち思い付きだけで行動してんじゃねえよ!」とルパンにアジトの設計図から始めることを要求します。すらすらっと書き上げるルパン。その設計図には、ウィスキーが出てくる蛇口が描かれていました。次元は「悪くねえ」と身を乗り出します。飲んだことないですけど。

 ルパンの学校の構造、友引高校なみに異次元設計だなと思いました。そして、思い付きだけで行動して無茶をやるルパンに、ときに感心して、ときにあきれ、逃げるときは一緒で、雷を落とすときは落とすけど、調子に乗るときも一緒、という次元ちゃんの姿が既視感すごい。ルパンの性格の根本的な問題点というか、よく言えば天才肌、悪く言えば一分先のことも考えない感じがよく出ているので、同時に、こんな年齢からおっさんになるまで(そしてきっとじじいになっても)、そんなルパンに律義に付き合い続ける次元ちゃんがいろんな意味ですごいと思いました。どういう星の下に生まれたらこんなことになっちゃうのかな。

 でも、ところどころで設計図を描くように要求したり現実的なところを指摘するあたりも、次元ちゃんぽいんですよね。そこがこどもだけどプロ。でも、ルパンがあっという間に設計図を書き終えちゃうの見て驚くときのおめめが超かわいかったです。そして、ウィスキーは飲んだことが無いんですね。煙草はあれだけスパスパやってるのに、酒は飲ませてないあたりに、次元パパの教育方針が窺えます。

 ルパンは、この近くの地下に、戦時中に軍が作ったパイプを発見していたのです。そこに米軍が密輸したウィスキーを隠していると勘づいたルパンは、それを横取しようとします。さすがに止めようとする次元ですが、ルパンが聞き入れるわけはなく、二人は大げんか。次元と決裂したルパンは屋敷に戻り、ひとりですべてやろうと決意します。一方、次元もまた自分の家(?)で、ルパンに壊されたライターを修理しながらイライラと過ごすことに。

 この大喧嘩の流れが、ほんとにおっさんになったふたりもずっとやっていることなので、なんというか、仲良しだねキミたち……という思いになりました。あのひとたち、おっさんになっても枕投げ合ってると思う。

 しかし、この次元の忠告が自分を心配しての言葉だと、おっさんになったルパンなら分かるはず。でも、この少年ルパンくんには分からないんだろうな(まあおっさんのルパンでも枕は投げそうなんだけど)(そっちの方が面白いから)。そして次元ちゃんもまた、自分が純粋にルパンを心配してることを分かってない気がする。あと、まだルパンが不可能を可能にするとんでもないやつだとまだまだ理解しきってないからこその心配なんだと思うと、ふたりの友情はまだ始まったばかりなんですね。いいなあ。

 で、次元ちゃんの住んでるとこ、あれはお家なのかいわゆるヤサなのか。次元パパの仕事柄、定住してるわけじゃなさそうだけど、イライラした気持ちを紛らすようにライターを修理するところがすごく次元ちゃんぽかった。吸殻が溜まっていくあたりも、次元ちゃんはすでに完成されてるんだな。

 一方、米軍クラブでお仕事(?)中の洋子さん。その視線の先には、闇ウィスキーの横流しで得た金を山分けする米兵たちの姿がありました。一方、川岸で煙草を吸う次元は、パイプラインを巡回警備する米兵の姿を見かけ、後をつけます。パイプラインの先には「ルパン次元専用」の文字が。学校でルパンの姿を探す次元ですが、見当たらないまま「クヤシカッタラミツケテミヤガレ」のメッセージだけが届きます。ルパンは、そんなイラつく次元の姿を隠れ家で監視しています。

 洋子さん、殿方のたらしこみ方が実に不二子ちゃんぽい。ルパンがそもそもこういう女性がタイプなのか、あるいは洋子さんがルパンの初恋(もしくは淡い憧れ)で原体験の結果、ああなったならば、洋子さんも罪深い(もちろん次元ちゃんも洋子さんにはぽーっとなってましたね!)。まあ、この当時、女性が男に頼らず、ギリギリの危ない橋を渡って生きていくならば、みな似たような振る舞いになってたんだとは思います。洋子さんには彼氏いるはずですけどね。

 しかし、カウンターで札束山分けとか、いかにクラブとはいえ、米兵大胆すぎか。そして分かりやすく説明しすぎか。「あ、あれは古生代に生まれたはずなのになぜか現代の日本に蘇ったラドンだ!」というネタを思い出した。そして次元ちゃん、もしかしてルパンの話からあたりをつけてなんとなく様子を見に来てたのかなあ。その行動は次元さんぽい。そこで「ルパン次元専用」の文字を見て、馬鹿と言いつつ、ルパンに忠告したくなるあたりとかもすごく次元さん。でもたがいに意地を張りあってるのは、すごく少年。ルパンも次元も。

 雨が降るなか、パイプラインに向かう場所に足跡を見つけた米兵たち。一方ルパンはウィスキーを頂くべく現場にやってきますが、そこに米兵がやって来て命を狙われ、地下水道内を逃げることに。いっぽう次元はルパンに壊されたライターを見ながら落ち着かない顔をしています。やがて、ルパンを追う米兵の数は増えていき、追い詰められたルパンは秘密道具を出して逃げようとしますが、それも壊され、絶体絶命に。そこを救ったのは、駆け付けた次元の放った銃弾でした。

 「次元」の文字に×を入れるルパンがこどもで笑った(こどもです)。次元ちゃんのヤサ、壁にはってる新聞が気になるんですよね。お父さんが陰で仕事した事件の記事だったりするのかな? そしてルパンの危機に駆け付ける次元ちゃんがお約束だけどほんとカッコいい。一瞬だけ驚くけど、すぐに笑うルパンも可愛い。この少年、次元に腹を立てることはあっても、次元が自分の期待を裏切らないことは分かってるというか、次元が自分を助けることに疑問を抱かないあたりがほんとルパンオブルパン。「ミツケテミヤガレ」の伏線が生きるのもいいですね。

 地下水道内を逃げ回りながらも、やっぱりやりあってしまった二人。次元の撃った弾がパイプに当たり、ウィスキーが噴き出てしまいます。一方、ルパンたちを追った米兵はルパンの囮に引っかかり放った銃弾がこれまたパイプラインに当たってウィスキーが流れ出る始末。酔っぱらった次元とルパンはじゃれあいながら、囮(学生服を着せた人体模型)を振り回し、米兵たちを翻弄します。冷静さを失った米兵たちの前に降り立ったルパンたちは懐から無数の物体(だるまとか洗濯板とかその他もろもろ)を取り出して米兵を攻撃し、噴き出たウィスキーのなかボートに乗って脱出して事なきを得るのでした。

 最初のけんかはすでにじゃれあいですね。でもそこでウィスキーをまともに飲んじゃってからの「酒だー」のふたりがボーナスステージなみに可愛い。ほんとに可愛い。こんな次元ちゃんとルパンちゃん、年の瀬に頂くなんて本当に有難い。しかし、米兵がほんとうに馬鹿で良かったですねという思いにもなりました。

 その米兵相手に囮を振り回すふたりも死ぬほど可愛かったです。酔っぱらってるふたりはもう可愛い以外ないな。そして、このあたり、ルパンがふところから取り出すさまざまな物体が、地味に面白かった。冷蔵庫がちゃんと氷で冷やすタイプの冷蔵庫だ! ずっと可愛い可愛い言ってますが、噴き出たウィスキーの中ボートに乗って「前方におカーブであります」の次元ちゃんの破壊力はすごかった。すごい。こどもだ。おカーブて。ここらあたりの超展開が昭和アニメって感じで楽しかったです。

 やがて、学校のアジトにたどり着いた二人。寒そうにするルパンを見て、暖炉に火を入れようとした次元は、壊れていたライターが直っていることに気づきます。そのままアジトで床に就いたふたりですが、先に眠ってしまったルパンに対し、次元は直ったライターを見て、満足そうに笑うのでした。

 ライターはふたりの友情の比喩ですね。しかしふたりとも明日の朝が二日酔いで地獄だと思います。お水飲んでね……。

 というわけで第4話でした。もう可愛いなあ! というのがいちばんの感想なんですが、次元とルパンのじゃれあいながら関係が深まっていく感じがとても良いです。でも、すでに関係性が完成しているような気もするので、このるぜろの世界観では、この年齢からおっさんにいたるまで次元ちゃんはあのルパンに振り回され続けているのかと思うと、ほんとうに可哀想だと思いました(目を輝かせながら言ってます)。

 次回からはシリアス展開なのかな? 二世さまも登場するみたいだし、あと2話で終わるなんて信じられない! でもこの身近さだからこそいいんだろうなと思います。楽しみです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です