とうとう30周年を迎えた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」。もちろん嫌いなわけはなく、しかし最近のアニメ絵と女性キャラの巨乳化はプチ苦手なんです。マリアは男のままのほうが良かったのになー。。
 ちなみにわたしがもっとも愛するこち亀キャラは本田君です。どこのジャンルでも情けない男好き。
 この本は、これまでのこち亀の歩みをまとめたものと、秋本氏と著名人の対談、様々なジャンルのマンガ家さんによるコラボやコメントなどで構成されています。すいません、鳥山明目当てで買いました。他にも、1P以外の、ちゃんとしたマンガでのコラボは、ゴルゴ13(さいとうたかを)、キン肉マン(ゆでたまご)、ルパン三世〈モンキー・パンチ〉などがありましたが、意外と、ゆでたまご氏によるキン肉マンとのコラボが面白かった。ゴルゴとルパンは、コラージュかと思ったくらいに、線からして違和感ありすぎだったの。鳥山明のは、こち亀部分がドラゴンボールの描線に合わせてる感じで、内容も楽しかった(フリーザ様!)うえ、久々のベジータがとってもとっても愛らしくって、うはうはしました。うはうは。
 ずらり並んだ1Pコメントも、実に豪華なキャストでありますが、単なるイラスト〈自分のキャラと両さんが並んでるだけのレベル〉のものもあれば、ちゃんと自分の作品世界で消化している1Pマンガまであって、実に面白かった。わたし、デスノートって読んだことも見たこともないんですが(誰がヲタクだって?)、大場つぐみ・小畑健コンビのは、絵的にもちゃんと自分の描線でこち亀の主要キャラを描き、なおかつデスノートの登場人物も絡めた見事な四コマ作品でした。感心した。そういう意味では、さすがジャンプ系の「BLEACH」の久保帯人、「銀魂」の空知英秋、「STEEL BALL RUN」の荒木飛呂彦、「アイシールド21」の稲垣理一郎・村田雄介]なども良い感じでした。ジャンプ系でなくとも、「鋼の錬金術師」の荒川弘のには笑ったけど(笑)。あと、さすが本宮ひろしというかひどいな本宮っていうか(笑)な、本宮ひろしのコメントイラストも見ものでした。本宮以外許されまい。
 こち亀というマンガとして普遍的なテーマに従うと、1Pイラストでもマンガでも、これだけ作者の力量とセンスが明らかになるんだなあ。その面でも面白い一冊です。ご自分の好きなマンガ家さんのコメントを見るだけでも楽しいかと。
 

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