GOAHEAD!

今日はお休みなので、一人でカラオケに行ってきました。忘年会のシーズンなので、少しでも(人前で)歌える唄を練習しておかないと!という気持ちからの行動だったというのに、機種でUGAを選ぶ段階で間違ってます。犬神サーカス団をたくさん歌えて嬉しいのですが、最近の曲も入れてほしい(「形而上のエロス」から、せめて「道行き」と「千里眼」を!)。
 それでね。犬神をざっと歌ったあとに、なにげなく入れたのね。聖飢魔llの「サクラちってサクラ咲いて」。イントロが始まった瞬間、画面いっぱいに広がったイメージ映像の桜の花を見たとたん、涙が出た。びっくりした。それでも歌いながら、歌詞を読んでたら、今度こそ本当に、涙が止まらなくなった。しょうがないので、ひくひくしゃくりあげながら、歌った(せめてマイクを置けわたし)。カラオケなので、演奏は聖llではないけれど、歌詞は閣下の書いたものだ。たまんなくなって、それからずっと聖llを歌った。思えばわたし、聖llの曲はみな好きでも「THE OUTER MISSION」以降のものを偏愛する傾向があって、とりわけ「NEWS」以降の曲の歌詞にはやられてしまうことが多かったのです。泣いた泣いた。「Masquerade」でも「正義のために」でも「SAVE YOUR SOUL?美しきクリシェに背をむけて?」でも「GO AHEAD!」でも「世界一のくちづけを」でも「CENTURY OF THE RAISING ARMS」でも、涙が出た。
 どれももう7年以上前の曲で、その当時にも色んな気持ちを感じたというのに、しばらくぶりに聴いても、また新たな気づきを与えてくれる曲ばかり。本当に、自分がどんどんあの頃の構成員の歳に近づいてくるにしたがって(…)その言葉の意味することを、また深く感じることが出来る。いまとなってはあの解散間際の3枚の大教典でのかれらの目線が、どれほど過ぎ去っていく「いま」というものを大事にしていたか、それを信者に伝えようとしていたかに感じ入ってならない。大人だったんだ、聖飢魔llって。
 まあそんなことを思いながら、ひとり涙ぐみながら歌い続けたわけです。はたから見たら失恋でもして思い出の曲を歌って悲しんでるイタい女に見えたかもしれない。歌ってるのは聖飢魔llだけどな
 そういうわけで、家に帰ってから、どうしても映像の聖飢魔llを見たくなったんだけど、ビデオはDVDを購入するだろうと処分してしまっているし、そのくせ解散後はかれらの姿をまともに見ることもできない状態が長く続いたため(わたし、ミサ映像見るのに解散後5年を要しました)、DVDもほとんど未購入だった。ようやくあった「SATAN ALL STARS」を見ると、参謀は黒髪だし、閣下は若くて綺麗だし、長官は軍服で黒髪長髪だし、ライちゃんは可愛いし、和尚は和尚だし、で、また号泣してしまいました。なんでダミアン殿下が出ると閣下はあんなにはしゃいじゃうんだろう…(いえ、そこが泣いたポイントではありませんが)。
 これがBD4年だから、1995年。わたしが聖llを知ったのは、わたしが14歳のときで、それからずっと好きだった。そのことを考えていくと、やっぱりわたしは聖llで人生を決めたような気がする。村上春樹は自分が18のときは女の子と寝ることしか考えていなかったと読者の質問に答えてましたが(これ、春樹が云うからやらしくない)、わたしだって18のときは男の子のことしか考えてなかった。そんな風に、聖llから遠ざかりそうになった時期もあったけど、それでも聖llがあったから、わたしはバンドが好きだったりヲタクだったりする自分を捨てないままでこの歳まできたんだと思う。じゃなきゃいまごろ、三人くらい子供を生んで、庭でガーデニングとかしてたかもしれない(結婚できてたらね…)。そのかわり、なんとか好きなこと楽しみながら自分で稼いでいく道を選んだ。別にガーデニングしてたかもしれない自分を否定するわけじゃないけど(両方やるひとがいることも知っている。尊敬する)、わたしはいまのわたしがけっこう好きだから、これでよかったと思うんだ。これからどうなるかは不明だけど、どう転んでもこれまでの自分があったからこその自分だ。そう思う気持ちは、やっぱり聖飢魔llがくれたもの。聖飢魔llがこの世に存在してた時期に、わたしが感じた色んなことのおかげ。
 バンドで人生が変わることはあるよ。もしわたしが若いオトモダチに云えることがあったらそれだと思う。バンドで、自分の生き方が変わることは(良いことばっかりじゃないにしても)、あるんだよって。
 だからいまでも聖飢魔llが大好きです。バンドを続けていくにあたってのかれらなりのものすごい苦労を知ったいまでは、余計にそう思う。続けてくれて嬉しかった。途中で投げ出さないでくれて感謝してます。わたしの人生に、存在してくれて、ありがとう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする