津山珍道中。

 さて、翌日は、みな11時に起きだすという健康的な睡眠時間でありました。岡山市内から津山市内となると、高速道路を使っても大差なく1時間はかかるということで、二台に分かれてすぐ出発することに。最初の目的は、津山市は久米の里(公式サイト)という道の駅にいらっしゃる7メートルのZガンダムです。稲葉浩志メモリアルロード参りのついで(笑)とはいえ、わたしはオトモダチにこれが見せたかったので、とても嬉しい。以前にもブログで紹介させて頂いたことがありますが、津山在住の一人の男性が、設計図から自分で起こし、7年間かけて作り上げた7メートルのZガンダムです。お台場のガンダムもそりゃすごかったでしょうけど、わたしは、この「一人で作り上げた」「あくまで趣味で」という部分にたまらなくロマンを感じて、大好きです。心が弱ったら逢いに行きます。なので、これで三、四回目となります(…)。しかし何度見ても、ときめくのだ。お天気も良く、まぶしいほどの陽光に照らされたZは、相変わらず美しく、立派に我々を見下ろしていました。
 ここはいわゆる道の駅でもあるので、津山のお土産が並んでいます。そして、700円という値段がついた椎茸の原木を前に、動かなくなってしまったMINTOSちゃん。しかしご主人には「椎茸以外にも、そこから生えてきたなんだか分からない茸を食べさせられそうだから」というMINTOSちゃんの人となりを知るものとしてはうなずくしかない理由で購入を禁止されてしまいました。それでも、ご主人が席を外した瞬間に「こっそり買って車に乗せちゃえばわかんないよね」と丸太を抱えようとするMINTOSちゃん。立ち上がったその瞬間に、ご主人が戻ってきたのは、さすが夫婦の絆という他は無いでしょう。あと三分遅かったら車に積まれていたことは間違いなし。
 お昼ごはんを食べて、Zガンダムを参ったあとは(いや本当にあの前に賽銭箱置けばみんなお金入れると思うよ)、いよいよ稲葉浩志メモリアルロードです。まずは最初の目的地として、稲葉氏の実家である「イナバ化粧品店」に向かうこととなりました。ファンにとっての聖地巡礼というわけで、この段階ですでに何かがみちみちと盛り上がっているMINTOSちゃんは「わたし、お店に行ってもお母さんの顔とか見れない…」「ふらっと寄った一般人のふりすると思う…」とつぶやきます。いや、岡崎ナンバーの車はふらっと津山に寄らないよ?
 そんな感じでふわふわしているMINTOSちゃんに、彼女のツボを押すのが巧みなKんちゃんがどんどん追い討ちをかけます。なんかたくさん言ってたうえに、いちいち爆笑してたので細かいことは覚えてないのですが、一番笑ったのはこれ。「小学校のときの習字とか飾ってるかもしれないですよ。愛のままに我儘に僕は君だけを傷つけない3年6組稲葉浩志」「なげーよ!」
 事前に調べていたのは、お店の住所だけです。小さなお店らしいし、行っても分かるかなあとか言ってたところ、正面のガラスに大判のB’Zのポスターが貼っており、なおかつ駐車場が稲葉氏のイラスト入りだったので、その段階で大受けしながら店内に入りました。すると、商店街によくあるような資生堂のアンテナショップと変わらない店構えなのですが、店の奥には稲葉氏の幼いころからのアルバム、ご家族との写真、記念品などなどがずらり。そして驚いたことに商品にも稲葉氏のプリシールや写真が封入されているのです。たいへん、MINTOSちゃんが限度額まで買い物しちゃうわ!稲葉氏のご母堂も(イナママと呼ばれてるらしい)もちろんいらっしゃって、次から次へと訪れるお客様ににこやかに対応されておりました。それが横で聞いてるだけでもときめくほどのファンあしらいの巧さ。バンドマンのお母様ってこういうタイプの方が多いのかしら。なんていうか、ファンが聞きたいことをさらっとおっしゃるのですよ。これを聞いていると、B’Zは大ファンというわけでもないレベルのわたしでもなんだかお買い物したくなる感じがしました。しかしいま思い出したけれど、大昔にライブに行っている。「太陽のKomachi Angel」のあたり。何年前だ…。
 そんなわけで、ファンの間で聖地と称されても不思議でない、とても良い雰囲気のお店なのです。稲葉氏のアルバムも拝見しましたが、感想はひとこと。「イケメンは小学生からイケメンです」。体育会系の部活をやって、大学進学もこなすくらい頭も良くて、歌も歌えて、イケメン。好みは分かれるでしょうが、才能に恵まれたひとであるのは間違いないでしょう。きっと神様は、本来は満遍なくぱらぱらとまかなくてはならない才能の種を、ときどき、きまぐれに一箇所にぼたっと落としてしまうことがあるのです。MINTOSちゃんはお店で写真撮影もさせていただいた上に、イナママに握手までされて号泣です。良かった良かった。
 続いて、稲葉氏の兄上ゆかりだという和菓子屋「くらや」へ。到着してみると、いかにも老舗の店構えに、茶房まである大きなお店だったもので、「そうか、お兄さん、ここで営業担当でもしてるのかな」と思ってたのですが、あとで知ったところでは経営者さまなのですね。失礼しました。ここは、イナママのお店と違って、B’Z饅頭があるわけでも、ウルトラソウルなクッキーを売ってるわけでもなく、B’Z色は皆無といってもよかったのですが、MINTOSちゃんは、楽しげにお菓子を買い込んでいました。お付の我々も苺わっふるなどを物色していたところ、そこに一枚のチラシが。
稲葉浩志メモリアルロード
 なんと、それによると稲葉氏ゆかりの三つの場所(イナバ化粧品、くらや、津山観光センター)のスタンプを集めて回ると、抽選でお買い物券が当たるというもの。なーんだ、津山の商品券もらってもねえ…と言いかけたところでMINTOSちゃんの目が光りました。ええ、スタンプを貰うためにイナバ化粧品店を再来ルート決定です。しかしわたしも十分に身に覚えがあるので分かるのですが、ああいうときって理性じゃないのね。動かずにはいられんのよね。女の我儘に付き従うのには必要以上に慣れている男性軍の優しい目をした承諾により、まずは津山観光センターのあと、イナバ化粧品店に戻ることになりました。このチラシ、化粧品店にも置いてあればいいのに(笑)。津山観光センターでは津山名誉市民になられたときの稲葉氏の写真も見られたので良かったのではないでしょうか。つづいて、イナバ化粧品店にてイナママからスタンプを頂いたことろで、すでに時間は夕刻に。高速に乗って帰る皆様とは、ここでお開きとなりました。
 なんか忙しかったような気もしますが、旅慣れてはいても、こんなに観光らしいことをすることはあまりないわたしと真夜には面白かったはずです。MINTOSちゃんは言うに及ばず(笑)。わたしの夫はMINTOSちゃんの夫のことを「良く出来たひとだねえ」と感想を漏らしていましたが、おそらく、向こうにも言われていることでしょう。Zガンダムも見せられたことだし、とても楽しかったです。B’Z岡山凱旋ライヴないしはグルグル映画館ワンマンツアーIN岡山の際には、あるいはなにもなくともぜひまた我が家にお立ち寄りいただければ幸いです。ありがとうございました!

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