9歳の少女が母親と兄とともにハイキングに出かけます。用を足したくなった彼女は、山の中の遊歩道を離れて茂みのなかに入ったけれども、人目が気になって、少しだけ奥に進みます。少しだけ。しかし彼女はそのまま、元の遊歩道を見失ってしまうのでした…というサバイバル・ストーリー。
作者曰く「最初の状況設定だけを除いては、まったく成り行きに任せた作品」らしいですが、それでこれだけの分量を書くキングはすごいなあ。シンプル極まりない話なので、凝った感じはしないのですが、それでもどんどん読み進めずにはいられないのはさすがキング。オチもある意味分かりきってるのに、そこにたどりつくまでがたまらない。ところどころはさすがキングの超自然的色合いもありますが、基本的には普通小説でしょう。それでも面白かったです。
