再録本を発行しました(一年ぶり4冊目)

 というわけで、当サイト恒例の4月2日、次不の日企画です。pixiv投稿作の再録本を発行しました!

 タイトル「たどりついた場所

 2021.4.2発行/文庫サイズ/オンデマンド印刷/フルカラーカバー/全544頁(表紙込み)/全年齢対象/頒布価格1500円
通販はBOOTHのあんしんBOOTHパック(URL)で受け付けます。

 2019年にpixivに投稿した26本の中から選んだ17本に、2016年の投稿作からも1本加えて再録したうえに、書き下ろしも1本、というわけで全19本が収録されています。一本をのぞき、すべて次元×不二子、もしくはそれを前提とした内容となっています。全編に作者による解説を添えました。収録作は以下の通り。

「パーティへようこそ」(2016年発表)
「深く暗い川のほとりで」
「ナチュラル・ウーマン」
「雨上がりの虹よりも」
「天国、あるいは地獄」
「峰不二子には隠せない」
「たどりついた場所」
「月の光」
「きみの虜に」
「ルパン三世、高知へ行く」
「花火、首飾り、夢の国」(書き下ろし)
「たくさんのちいさな想い出」
「幸運を呼ぶ金の鈴」
「苦い嘘」
「花を召しませ」
「My Girl, My Girl」
「夢で逢えたら」
「恋は思案の外」
「クリスマスをあなたに」

 去年2020年には、2018年の投稿作の再録本を出しました。ですので、今年、2021年には2019年の投稿文の再録本です。あいかわらずちょっとなに言ってるか分からない(©サンドイッチマン富澤さん)。毎年書いてますが、どうしてそんなことになってしまったのかについては、一冊目のときの説明をご参照ください(URL)。うちの再録本は、年に一冊、一年の活動をまとめたイヤーブック形式となっているのです。

 それでもね、今年はちょっと一味違うと予感してたんですよ。だって、2018年までは週に1本の投稿でしたが(それ3年続けました)、2019年からは隔週に1本の投稿になったんです。投稿数から違ってきますから、今回から、再録本が薄くなっちゃうかな? まあ500頁超え文庫本ってたしかにどうかって感じだもんな! とか思ってたんですよ、いやマジで。

 結果はご覧のとおりです。

 544頁。これまでの再録本でいちばん厚いよ、並んでも変わりがないよ、見て見て!(ヤケ)。

 収録した本数はこれまでいちばん少ないのに、どうしてこんなことになったかといえば、やっぱり、わたしの書くものがどんどん長くなっているせいですね……。毎回、重くてすみません。

 今回の収録内容ですが、「パーティへようこそ」のみ、2016年の投稿作です。いちばん最初の再録本に入れたかったけど、長いので断念した話でした。で、わたしったら、今年は本数が少なくなってるから、過去作から1本くらい入れてもいいだろう、と思って準備しちゃったんですよね。最終的なページ数を見たときに削ればよかったんですが(これでも削った結果です。最初は600頁近かった……)、まあ、いろいろとバランスの問題があって、こうなりました。
 
 でも、この「パーティへようこそ」は、次元さんのお着替えとモテ、不二子ちゃんのヤキモチ、カッコ良くてやさしいルパン、宝石、ハーレクイン風のラブロマンス、と自分の好きなものをぎゅうぎゅうに詰めた話だったので、やっぱり入れたかったのでした。あと、いつものジゲフジ以外の話としては、やはりこれも思い入れが大きかった「ルパン三世、高知へ行く」、「LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘」から「苦い嘘」を入れました。

 さらに今回も書き下ろしを入れています。「花火、首飾り、夢の国」という題名で、あの実質二か月で終わった2020年のUSJ、ルパン三世ライブショーが元ネタです。ですが、ライブショー自体を体験していなくても問題なく読んで頂けるかと! わたしにしては珍しい雰囲気の、ちょいメタというか幻想的な内容となりました。甘い雰囲気で、ちょっとリリカル。もちろん、コテコテ(大阪だけに)のジゲフジです。

 この作もそうですが、再録本に収録する書き下ろしは、本をわざわざ手に取って下さるようなコアな読者さまになら楽しんで頂ける、と思うような話を書いています。ですので、今後、本が完売したあとでも、pixivやサイトに再録されることはありません。ぜひぜひ、ここだけのレアトラックとして読んで頂けたらと思います。

 そして、今年も装丁がカッコいいでしょ? 担当したのはわたしでなく友人なので、めっちゃ絶賛できます。嬉しいです。前三作が、コンセプト的に三部作だったので、今回はどうするかなあと思ったものの、これまでのちょっとダークな雰囲気から一転して、温かい雰囲気を狙いました。わたしが書く次元と不二子の仲もそれくらい落ち着いた、という意味合いを込めて。
 

 今回の本作りは、いろいろとバタバタしている時期と追い込みが重なったこともあり、ちょっとたいへんでした。なにがたいへんだったって、わたしの校正がたいへんだった。いつもながら、おおまかなストーリー展開などはpixiv掲載時と変わっていませんが、誤字脱字はもちろんのこと、文章と構成をいじり回しました。Webの画面で見る場合と紙の本で読む場合とでは読みやすさの基準が違うので、pixiv掲載分をいじろうとまでは思いませんし、読者のかたには、なにが違うとか気づかれることはない微調整レベルかと思います。だからある意味、よけいにたいへん。中学国語からやり直せレベル。

 ナルシストっぽくなりますが、わたしは自分の小説好きなんです。だって自分が好きなことしか書いてないからね! それでもさすがにこれだけの同じような話を何回も繰り返して確認していじってまた直してを繰り返してたら胸焼けを起こしそうになりました。信じられますか、このわたしが「ジゲフジはもうお腹いっぱい」とか思ったんですよ。でも食べることがそうであるように、時間がたてばまたお腹は空くのです。餓鬼だ、わたしのなかには餓鬼がいる……。

 なので、この経験はこれからの更新に生かしたいと思ってます。反省点いっぱいあった。とりあえず、うちの次元さんと不二子ちゃんはおたがいのことを大好きすぎ。まあ、それはいいか!(秒で終わった反省)

 そもそも、わたしは自分のことを基本的に同じ話しか書けない極めて限界的な書き手だと思ってます(だからオリジナルを書くことに興味ないの)。そしてその同じ話で言いたいこともとても限定的。要するに、次元と不二子を恋愛させたいの。あの水と油で犬猿の仲でカッコ良くて可愛くてちょっと情けなくてわがままで大人の男と女であるふたりがおつきあいしてるところを読みたいし書きたいのです。だから、もう、しょうがない! 自分がこれなのはしょうがない。

 でも、そうやって書いたお話を読んでくださるだれかがいることは、しょうがないなんて失礼なものじゃない、シンプルに奇跡だと思います。だからこそ、こうやって続けられるんだとも感謝しています。書くのは自由ですけど、読む人がいるからこそ、形にする意味があると思うので。再録本をなんのために作るかって、もちろん自分が紙の本が好きだからというのも理由ですが、やっぱり、わたしのそんな創作が、手に取ることができるかたちでどなたかの手元にある嬉しさ、というのも大きな理由ですね。ほんとうに嬉しいです。

 今回の本も、BOOTHのあんしんBOOTHパックで頒布させて頂きます(URL)。いつものように、諸般の事情によりイベント参加の予定はありませんので、通販のみの対応です。また、もしかして前回までの本と一緒にご購入したいと思われるかたがいらしたら、普通に一冊ずつご注文くだされば同時に送らせて頂きます。

 既刊の「その指が触れるのは」「あたかも祈りのように」と今回の新刊「たどりついた場所」を三冊まとめての注文の場合は、こちら(URL)からお願いします。

 とにかくほぼまるごと、次元と不二子がつきあってて、イチャついたりラブラブだったり、意識したり喧嘩したり、抱きあったりキスしたりしている本です。それで文庫本で544頁。みなさま、そんな本は好きですか。わたしは大好きなので作りました。というわけで、お好きな方にぜ手に取っていただけたらと願います。諸般の事情で、来年も同じように再録本が出せるかどうかちょっと不透明なんですが、できれば続けたいとも思っています。今回の本のご感想を頂けたら、ほんとうに幸せです。どうぞよろしくお願いします! 

 ※今回、疫病退散の想いを込めて特別出演のアマビエさま、友人の造形作家さんの作品です(許可済み)。とても可愛い張り子のアマビエさまです(URL)。

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