三島由紀夫、須永朝彦、倉橋由美子といった純文学から、赤川次郎や新井素子といったラノベ畑(この解釈間違ってる?)まで、広いジャンルから吸血鬼をテーマにした選りすぐりの短編を集めたアンソロジーです。
有名作が多いのか、既読もありましたが、個人的に面白かったのは、素敵なJUNEの(怒られないはずだ)中井英夫の「影の狩人」、幻想的でとらえどころがない物語ながら、読み終わったあとに印象に強く残る三島由紀夫の「仲間」、懐かしいけれど古くなってはいない新井素子の「週に一度のお食事を」です。
日本における吸血鬼テーマの作品を広く扱っているので、そこに興味があるひとは読んで損がないのでは。