「ごめんあそばせ 全二巻」 細野不二彦 (ソニーマガジンズ)



 細野不二彦といえば「ギャラリーフェイク」とは「さすがの猿飛」とか有名作がたくさんある人気漫画家さんであります。それらの代表作に比べればそんなに知名度はないけれど、わたしは大好きな作品です。
 なんといっても主役の鬼龍院ひな子がよろしい。細野マンガはいつも女性がカッコ良いけれど、このひな子はその中でもまたとびきり。美人で有能で無敵でプロポーション抜群だけれども、とんでもねー根性曲がりというキャラクターが痛快なのです。また、この根性曲がりっぷりが素晴らしいです。もちろん、とんでもないコメディマンガなんだけど、それでもそこかしこに、ひな子のせつない乙女心(あるんだ、一応)が見え隠れしているところが、またいいな。わたしは、どーしようもない面食いであるがゆえに、ひな子を諦めきれないプレイボーイの島くんがお気に入りです。だからひな子が秘書課に移動になってしまって、片想い相手の栗山係長と離れてしまって(係長への告白が「わたしずっと 係長のこと だいっ嫌いだったんですよ」というのが良いなあ)、島くんも登場しなくなるあたりからパワーダウンしてしまうのが寂しいな。
 強い女のテンポが良いコメディマンガがお好きなかたにおすすめです

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする