THE SPECIAL BLACK MASS オールスタンディング処刑(一部を除く)(なんばHATCH)

 今回のツアー唯一のスタンディング参加。ホールと選曲が違うことは噂で伝わっていた(しかし具体的な曲名はいっさい流れてこなかったあたり、本当に信者ってすごいね。余談になりますが、聖llがどれだけ『ネタバレ』に気を遣っているかは、デーモン閣下の公式サイトの啓示板をご覧頂ければ分かります。だからわたし、帝國のときにあんなに自分でこだわったんだなあ)。しかし、スタンディングは今回で終了。なので、ネタバレOKで参ります。といっても内容にはあんまり触れられないのだが、夢を見たときといっしょ、終わってしまえば忘れるの。

 そう、ここがリアルで、そとが非現実でしょう?繰り返し思ったのはそれだった。いま、BD7ぐらいじゃない?隣の和月に何回云ったかわからない。彼等が解散してからこれまで何回見たかわからないミサの夢。それがいま目の前で行われている。その現実に、何度も、ねえ、これは夢でしょう、と思った。そして、これこそが現実というのなら、分厚いドア一枚で遮られてる、外こそが、夢でしょう。

 拳を上げながらそんなことばかり思った。ホールと一曲以外全く重ならない選曲に、イントロだけでいちいち悲鳴をあげたりいきなり息をのんだり。隣の和月とタイミングが一緒なのが笑った。うん、一緒の時期に見てた人間には、本当に信じられないような選曲。

 それにしても「正義のために」で声をあげて泣いてしまった理由は、自分でもよくわからない。でも、まるで生の心臓を粗塩て揉み合げられたような胸の痛みに、泣いた。この曲の純粋さに、若さに、自分がすでに失ってしまったものに。ラスト横綱三連発には、もう泣くとかじゃなくて、ただありえないから。閣下、有り得ないから。

 人が生きていく為には必要なものがたくさんある。カタチのあるものもないものも。そして、いまのわたしに必要だったのは、閣下だったんだ。普通ってなにか、自分が他人にどう見えるのか何も知らないまま傷つきっぱなしだった14歳のわたしに、そのままでいい、人間ひとりひとりが宇宙なのだからと教えてくれたのが閣下でした。。あれからこんなにながい時間がたって、またすごいタイミングで教えてくれる。しょぼくれてるんじゃないぞ、と背中を叩いてくれる、わたしのなかの閣下は、いつもわたしを見守り続け許してくれる。生きてていい、と言葉をくれる。それを邪魔するやつらはどうしたらいい?大声で叫ぶその答えは。いつもたまらない解放感に満ちていて、なによりも先に、自分自身の卑下すべき部分を殺してくれる、潰してくれる。閣下、あなたはわたしという存在を許してくれるんですよね。そこにいていいと。

 …ほら、宗教ですから。本当に良いミサでした。閣下が、とても綺麗でした。

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