「狂い咲きサンダーストーム」(GARGOYLE/宇宙戦隊NOIZ)(岡山IMAGE)

 お久しぶりです。さて今日は、岡山IMAGEにて、「狂い咲きサンダーストーム」(Gargoyle/宇宙戦隊NOIZ)に参戦です。
 ガーゴイルは二月にも名古屋で見たし、コンスタントにツアーごとのライブに参加し続けていたのですが、一方のNOIZといえば、少しばかり複雑なものがありまして、ライブに参加するのは約3年ぶりくらい(!)。もちろん、そのあいだでも音源は押さえていたものの、様々な要因が重なって、ライブには行かずじまいでした。間違いなく楽しめること請け合いの彼らのライブと分かっていながら、つい腰が重くなってしまっていたのは、ぶっちゃけ身体がついていかないからかもしれません。モッシュピットに入らなければなんとかなるとは思うのだけど、その、それはそれ(笑)。
 結局、自分なりのNOIZライブの楽しみかたを確定する前に(ちょうど病気になった時期とも重なって)、自然とライブからは遠ざかってしまったというのが正直なところ。けれど、きっと実際に再び体験したら、あの熱に間違いなく圧倒されちゃうんだろうということをなんとなく予感しながら、小雨模様の待ち列に並びました。
 IMAGEは一袋五百円で荷物を預かってくれるのです。そして、前以外に柵はなく横に広いハコです。ガーゴイルFCで取った整理番号の良さから、スルッとドセンのかなり前に陣取ってしまいびくびくしました。まあ、O.Aがあるからこんなもんなんでしょうが、NOIZのときは下がろうと心に誓った(笑)。岡山でこんなに客が入ったガーゴイルは初めてかもしれないわ!(一行前と認識が違う)。
O.A Rugia(g)Gram (公式サイト
 まったく事前情報が無いまま、ステージに登場するメンバーたちを見たのですが、眺めるうちになんだかほのぼのしてしまいました。えーと、目以外を黒布で覆ってたり、全体的に黒と赤のズルズルしたガーゼ状の布切れが長く垂れてたり、くるりと回ったらレースが広がる、と、まあこう書けば、皆さんに浮かんだ音がありますよね。その通りです。個人的には嫌いではないが興味もないジャンルなのですが(こう書くと見も蓋もないな)、意外と楽しめたのは「NOIZさんとガーゴイルさんの準備運動として楽しんでください」とはにかんだMCが現しているように、短い時間ながらも自分たちの見せどころを懸命にアピールした素直さのおかげでしょうか。ドラムがいないのにカウント始まったのにはたまげたけどな(笑)。  
 ちなみに、わたしは、イベントでこういう若いバンドを見るときは、いつも弟を見るように視点を切り替えます。優しくなれます。最近の若いバンドを見たら、つい、いらついてしまうイカ天が記憶にある貴女にオススメの方法です(もしかしたらこんな弟冗談じゃないともっとイラつくかもしれない両刃の剣でもありますが)。
 GARGOYLE
(アイコノクラズム?ジェットタイガー?ZIPANG?人の為?神風ギャング団?完全な毒を要求する?HALLELUYAH)
 とにかく暑かった!O.Aは実は良い仕事をしたんじゃないのか(実はって失礼です)と思うくらいに、沸点に達するのが早かったです。「アイコノクラズム」始まりにわたしが弱いというのもありますが、一気に楽しくなって、ハイになれました。メンバーもそうだったんじゃないかな?いつもそうといえばそうなんですが、みんな、にこにこ加減が素晴らしかった。わたしはイベントでの「人の為」は大好きです。すっごくKIBAがにこにこするから。
 確かにいかにもイベントなセトリでありますが、効率よく場を温めるやりかたとして嫌いではありません。コンパクトにガゴの魅力を訴えるのには悪くないでしょう。KIBAだけでなく他のメンバーもテンション高く、なんだかとても熱いライブでした。ガーゴイルはやはりこうでなくては!そしてイベントのお約束でしっかりワンマンが恋しくなりました(笑)。
 宇宙戦隊NOIZ
(BAD MUSIC FREAKS?メリーゴーランド?死ぬこととみつけたり?ホワイトキャンバス?CRY?ハードロマンチッカーズ?Everything for my love)
 さて、いよいよ、NOIZです。そう、わたしは今日、ここにNOIZに会いにきたと云っても過言でないのだから。そんな、ガーゴイルで十分温まった身体にみなぎる期待に、必要以上に応えてくれたのは、まず、DJ、S@TTO-Nでした(笑)。ひとしきり笑ったところで始まった、あの大好きなOPが相変わらずで、自分も振りを覚えていたことに驚きつつ、美化された記憶を遙かに上回る美麗さに磨きがかかったエンジェルのルックスにうっとりしたのもつかの間でした。
 一曲目の「BAD MUSIC FREAKS」に、うわあうわあとくるくるしながら(モッシュピット行かないんじゃなかったですかくさてるさん)、久しぶりの感覚に揺れつつステージを見て音を聞いて歌を聞きました。そして、愕然とした。TAKAの声に。ごめんなさいひどいことを書きますごめんなさい。でも、わたしの耳にはそうだった。
 TAKAの声の出て無さに愕然としました。耳を疑った。でも、本当にそうだった。
 もちろんライブだし、音源なみの声などは求めない。だけど、目の前にいるTAKAのルックスも仕草も表情も、すべてが記憶よりずっと生き生きしていて、素晴らしかったから、だからこそ余計に目立ったんだ。その声が。もっとも、これはNOIZのライブを三年ぶりくらいに見たわたしの荒い印象でしかないし、だから駄目だというつもりはないので誤解はなきよう。ただ、それこそ三年前のペパーランドでわたしを震わせた、あの響きではなかったことが衝撃だったのです。セットリスト的には、ものすごくこちらのツボを押すものだったので、よけいにTAKAの声が万全なものであればと思わずにいられなかった。それが、残念です。
 ただ、MCでのTAKAは、本当に相変わらずで、安心した(笑)。岡山に来るのは三年ぶり…という話で「小動物なら死んでるね」ってそりゃないだろう(笑)そりゃ「普通はそこで三才だった子供も大きくなるとかいうやろ!」という叫さまのほうが正しいです。久しぶりの叫さまはタトゥーも増えてヒゲで眼の下もクマってましたが、そんな叫さまがある意味で常識人に見えるエンジェルマジック。かーわーいーいー(調子が戻ってきた)。
 NOIZ版の「死ぬこととみつけたり」も聞きましたが、かなりNOIZっぽいアレンジなので、音源で確認したい気持ちがしきりです。まあ、ライブ中の、脱水にかけられている洗濯物みたいな状態では、よく分からなかったというのが本音ですが(だからモッシュピットには略)。そう、ライブ中は、とにかく揉まれてくるくるして脱水された。でもそうやってすれ違う隊員さんたちの顔がみんなとても明るくて笑ってて、ああ、NOIZのライブに来たなあと思い出した。「ホワイトキャンバス」?「CRY」の流れには、胸にクるものがあった。わたしは、NOIZのこういうところが好きだった、とまた思い出した。センチメントであるけれど、ダサさを恐れず、まっすぐにこちらを選んで突き刺さる言葉。なにかを信じた瞳。これがNOIZだった。NOIZはこんなに素敵だった。ため息をつくような気持ちで、わたしはTAKAを見つめました。やはりこのひとの、この瞳にはかなわない。
 本篇終了後のセッションでは、そんなTAKAのラブリートークがKIBA姫相手に炸裂していて、それもまた楽しかったです。「このツアーを通して嬉しいのは、KIBAさんが俺を強めにツッコんでくれるようになったことです!ボーカルで強めにツッコまれるひとってなかなかいないでしょ?!」と明るく言い放ったあとにKIBAが「太平洋ベルトの吉川」とぼそっと云ったのが、すごくおかしかった(笑)。「時々、ホンマにうっとおしくなる」そうです(笑)。後にも、トリビュートアルバムについて「一番のペーペーです!」と胸を張ったところを「吉川がいるから大丈夫」と云われて「はーっ、はっ、はっ、なんや吉川おったんかい!」(池野めだか師匠のアテレコでお願いします)と、強気に笑うTAKAが異常に可愛かった。その直後すぐに「ごめんなさいごめんなさいジョークですから」的にぺこぺこするリアクションまで含めて、なんていうの?萌えの重要無形文化財?(真剣)
セッションでは「上を向いて歩こう」と「死ぬこととみつけたり」が演奏されました。ガーゴイルのメンバーとNOIZのメンバー、どっちもが過不足なくふざけあい楽しんでいる様子が伝わってきて、とても楽しかったです。
終わってみれば、イベントとしてとても楽しかったです。正直云って、各バンドのコアなファンには物足りない内容かもしれませんが(そりゃワンマンがいいのに決まってる/笑)、やはり参加してよかったです。どっちも大好き。どっちもこれから見続けていきたいです。ありがとう、GARGOYLEと宇宙戦隊NOIZ。

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