大好きな人間のために生き神様に人間にしてもらった動物たち。かれらはその人間にそのことを信じてもらえないと元の動物には戻れない…という設定で統一されたオムニバス短編集。別PNで描いていた某芸人同人のころに大好きだった作家さんです。プロになったときいて、目についたこの一冊を購入したのですが、いやあ変わってない。絵はもちろんすごくこなれて上手になってるんですが、お話の基本線やコアな部分がそのままで嬉しかったです。ひとつひとつのシーンや台詞が、すごく優しくてせつない。しかしそれでいて甘いだけでない。TONOが好きなひとにおすすめかも。あと、動物好き。「うそつきと猫」にはボロ泣きしました…。
一応、いわゆるボーイズラブ物の範疇に入ってはいるんですが、そういうの関係なく読めると思います。なんせもとは動物だし（笑）。このひとはとにかくマンガを描くのが好きなんだろうな、と思ってたひとだけに、その姿勢が変わってなくてとても嬉しいです。ほかの単行本も探してみよう。
