「セメント・ガーデン 」イアン・マキューアン(Hayakawa novels) 2010/4/18 本の感想, 長編小説(海外) 両親の死後、残された4人の子供たちは、その死を隠して自分たちだけで暮らす道を選ぶ。夏休みという短い期間でも、子供だけで築かれる家庭は、不穏で不完全で、奇妙な和みが奇跡のように行われた時間となっていく。その進む先に安息はあり得ないと思いつつ、時間だけが流れて、世界はどこまでも閉じて、腐って、その手に届かないままで終わる。傑作。 WEB拍手 0