「岡山女」岩井志麻子（角川ホラー文庫）
…なーのーにー。こんな面白い話も書くんだもの、と頭を抱えた。無理心中を迫った男に刀で切り付けられ左目を失った女が、その代りに得たものは...
「楽園に酷似した男」岩井志麻子（朝日新聞社）
だから、読んでいくと誓ったそばから、こんな作品を読んでしまって、目を白黒させているわたしです。内容的には、それこそ「私小説」の続きとい...
「私小説」岩井志麻子（講談社）
この本は「チャイ・コイ」のある意味で続編ともいえる、著者自身の恋愛遍歴を描いた小説です。 が、ひとりの相手との一度の逢瀬を濃く描...
「海馬が耳から駆けてゆく（1）?（3）」菅野彰（新書館・ウィングス文庫）
以前、共著である「ベトナムよちよち歩き」を購入したことから、なんとなく手に取ったエッセイ集。 BL系の作家さんなのかな、小説のほ...
「炎のごとく 写真家ダイアン・アーバス」パトリシア・ボズワース（文藝春秋）
服装倒錯者、ヌーディスト、フリークスらを被写体にした写真で有名なアメリカの写真家、ダイアン・アーバスの伝記です。 わたしは、写真という...
「いじわるばあさん（全4巻）」長谷川町子（朝日新聞社）
えー、ここにカミングアウトいたしますが、現在のわたしを形作った要因の一部に、幼少期の市民図書館での読書が挙げられます。そこには、手塚治...
｢アフターダーク｣村上春樹〈講談社文庫)
わたしにとっては久しぶりの村上春樹の長編読書でした。 いつ以来かといえば「ねじまき鳥クロニクル」がどうしても読み通せなくて挫折して以...
「機動戦士ガンダムさん つぎの巻」大和田秀樹（角川書店・コミックエース)
ファーストガンダムをネタにした健全アニパロ4コマ集…ですが、4コマのほうは前半のみ。後半は「隊長のザクさん」なるMS小隊の隊長となった...
「寓話」榎本ナリコ（双葉社)
童話や伝説や神話を下敷きに、迷い多い年代の人との触れ合いやセックスしても恋にまで至らない関わりを描いた短編集です。 短編の連作集だっ...
「さんさん録 全二巻」こうの史代（双葉社）
妻に先立たれた男が、息子夫婦と同居することになった。働き始めた嫁のかわりに、主夫として働き始めたかれのやもめ生活を支えたのは、亡き妻が...