オウム真理教元教祖、麻原彰晃の四女による手記。
けして文章的には巧みとは言えず、幼い目線のままで語られるまとまりのない内容であるかもしれない。けれど、それはそのまま、その言葉が彼女自身のものであることを伝える。もしかしたら、これが書かれるのはまだ早かったのかもしれない。彼女は未だ混乱の中にあり、それでも誠実でありたいと願っているように思えるけれど、ここから伝わる彼女の姿は痛々しいほどに幼い。オウム真理教という存在が、余りにも多くの人の幸せと人生を傷つけたことを理解する為に必要な一冊だと思います。