はーい、というわけで待ちに待った、GargoyleとImitation PoPs 宇宙戦隊 NOIZのカップリングツアー「狂い咲きサンダーロード」OSAKAMUSEに行ってきましたよ。楽しかったです。
整理番号はかなり早かったけれど、最前列を取る気は無かったので、上手数列目あたりに陣取りました。一人ぼっちの参加でしたが、いつもガーゴイルでお会いするS子さんとご挨拶が出来て嬉しかったです。
まずは、音鬼。今回のツアーに参加するということで、公式サイトをチェックしてから、なんだかいい匂いがするので楽しみにしてました(笑)。別にメンバーの顔とかそういうんじゃなくて、曲のタイトルとかで使われてる言葉レベルで何かが伝わってくることがあるじゃないですか。なんかよさそう。好きな匂いがする。
そして始まったステージは、当初の予想通り、和の雰囲気溢れる重厚な音だったんですが、それだけじゃない。一言で云ってしまえば、禁欲的。なのに、つまらなくない。甘えは無いのに、なんでしょうこのリリカルさは。リリカルといって悪ければ、ロマンチックさ。同じか。余計なもの一切を削ぎ落とした求道者のようなのに、こぼれるような可憐さがこのハードな音のなかに存在してる。うわあ。という感じです。まさにうわあ。厳しいけれど聞き手の存在を否定していない、確かな優しさはなんでしょう。こういうハードなものをやりたいひとたちにありがちな、己の美意識でふるいをかけたらそこには自意識しか残ってませんでした的な寂しさがありません。そして、美しい曲です。力強い音です。確かな声です。
音鬼はなにをやりたいかが明確なんですよね。それを表現するための技術力もある。あとはそれがどれだけ広がっていくかというレベルだと思う。すでに充分な個性と存在感を持っているけど、溢れるようなこれから感、未来に繋がる生命力を感じる音でした。いやもう本当に、曲が素晴らしい。ドラマチックでかつハード、なのに可憐。ドラムの音がとくにカッコ良かったです。音源を迷わず買おうと思いました。
さて、これだけ真面目な褒め言葉を並べておいてあれですが、あとボーカルが長髪だったらいうこと無しでした(笑)。いえ、私は短髪も行ける口ではありますが、これで長髪であれば曲の印象と相俟ってますます神懸かりな雰囲気になるのになあと(笑)。でも喋りではちょっと気のいい関西のおにいちゃんで、にこっと笑った時に見えた白い歯に、やられました(笑)。やっぱわたしはボーカルだな。衣装は和風で、「翔べ!必殺うらごろし」の中村敦夫ちっくでしたが(くさてるさんその例え分かりにくい)素敵でしたよ。
また見たいなあ。ワンマンいっちゃおうかなあ(笑)。
さて、二番手は、mitation PoPs 宇宙戦隊 NOIZ(公式サイト)でございます。待つこと久し。うん、1月よりずっと待ってた。なんせ直前に観た音鬼がとてもよかったもので、その余波もありましたが、形態はちがえど、NOIZもまた自分たちのやりたいことをしてるひとたちなので満足です。
今回のこの衣装は初見でしたが、夏らしくていいですね!リーダーの臍を見るのに必死な自分に気付いてプチ落ち込み。どうせそんな自分です。いやしかしあれはとても良い腹です…(駄目)。
あ、TAKAさん。「燃えるオオサカ・ナイト」ってもしそれがわたしの連想したネタだったなら、そんなこと云っても反応してくれたのは隊員たちよりもむしろガーゴイラーのお姐さまだったと思われます(笑)。
3月、ホワイトデーということで、ノイズから甘いお返しとキャンディを取り出し、真っ先にメンバーに配るTAKAが素敵です。リアクションとしては、TAKEswiyが光ってました。どきどきするんじゃない(笑)。
新曲「ミラクル★ロケットG5」も期待通り聴くことができました。とてもNOIZらしい可愛い曲です。これからのライブでも定番になりそうな明るくて元気がよい感じ。早く音源で聞きたいな。
今日はとても楽しくモッシュにもまれたので、細かい感想は振られた頭から零れてしまったような気がします。とにかく楽しかったのは確かなのですが。色々と気づいたポイントは数あれど、なんせ演奏中はモッシュに揉まれてるか振り付けを踊ってるかなので、すべてがただこぼれてゆく。NOIZを見てるときのわたしは、きっと世界で一番頭が悪いです(笑)。考えるよりも身体がうごくので仕方が無い。いいかげん疲れもするけど、それでも楽しくてしかたない。私に足りなかったのはこれだったんだ、と思います。根っからの理屈こね太郎な自分は変えようもないけと、考えるまもなく、楽しむことの大事さ。私がノイズから受け取るのはそういうものであると思います。
しかしどんなに楽しくとも「SPACE PIRATES (ch77.7) #1」の途中で、わたしはなにをこんなに一生懸命にモジモジくんのダンスを踊っているのかなどと思いもしましたが。駄目、気付いちゃ。
さて、トリはこれまた楽しみだったGARGOYLE(公式サイト)。姫が見たかったんだー。
いやもうとりあえず、一曲めが「死ぬこととみつけたり」だっただけでも来てよかった(笑)。確かにレアでもなんでもない定番曲ではありますが、壁にぶつかっているような思いに駆られるときはこの曲ばかりを聞いてます。勝手解釈ですが、死ぬことと見つけたからこそ、生きていく力をくれる、私にとってはそういう曲なのです。いま、聴きたかったんだ。
さて、KIBA姫のビジュアルですが。あれはなんだろう。ロシアの宮廷人形?最後の満州皇帝溥儀の幼年時代?帽子がたまんなく可愛いです。ああ、分かっていたことではあったけど、この笑顔が本当に好き。
とかうっとりしてたら「BALA 薔薇 VARA 」です。嬉しいよう。しかも「若草の君」です。さあ殺せ。「若草」なんてどれくらい聴いてないかなあ。これもまた「「死ぬことと?」と同じく、辛いときのわたしのささえになる曲です。しかしこの曲をTOSHIの傍らでTOSHIを見つめながら歌うのは反則ですってば姫…。あとは、客を全員座らせての「約束の地で」。嬉しかったなあ。
KIBAさんはなんだかテンションが高くておかしな感じでした。オーケー。それでこそわたしの好きな姫。よくわかんないナゾナゾ(「美しく縛れ」といっている食べ物は?でもこれ、KIBAは果物と云っていたような。実際の答えはそれでは成り立たないんだが)を出したり、「イベントだから良いヒトなんだから、良いヒトのうちにちゃんとやってね!」と「人の為」の振り付けを強要(笑)したり(あんたワンマンのときにはどんなんなんだ)、思いっきり歌詞を間違えただけでなくそのまま「ごめん歌詞間違えた!」と歌の最中に叫んだり、実に良い感じです。こんなになってる姫は、わたしにとっては可愛い限りなのですが、会場にいたかもしれない初見の皆さんにはどんな風に映ったのかプチ不安でもあります。ごめんなさい、あんなひとでそこが素敵なんです…。もっとも、KIBAさん本人は初見の皆さんにとっても呼びかけていた演出だったとは思いますが、それが上手い感じで上滑りしてるあたりが、とってもKIBAですね(達観)。
わたしにとっては、ああ、わたしは本当にガゴが見たかったんだなと実感できた時間でありました。定番曲でもなんでもいいもん。楽しくて仕方ないもん。「完全な毒を要求する」と「HALLELUYAH」。本当に楽しかった。たまらなく感じた。わたしはガーゴイルが好きです。
最後のアンコールは「上を向いて歩こう」の全バンドによるセッションでした。ここでマイクを渡されて「我々はここに完全な毒を要求する!」と叫んだTAKAと、迷わずベースを弾き始めたTOSHIと「ちがーう!」とむくれたKIBA姫の3ショットを見ることが出来ただけで、セッションの価値はあったね(しかし、皆がTシャツ姿で出てきたのにひとりオーバーオール姿だったTAKEswiyは、その、正直云って、S@TTONと変わらない横幅がげほげほ)。あと、TAKAのピンク毛皮に包まれたKATSUJIも可愛かった(笑)。
というわけでもちろん満足だった「狂い咲きサンダーロード」ですが、見ながらふと思ったことなど。
思うんですが、最近のバンドって技術的には確実に上手なひとたちが多いですよね(この技術には別に演奏力だけでなく自己演出やアピールの方法も含みます)。でも大事なのはそれらの技術を通してなにを見せたいかじゃないかしら。そこが空洞化しちゃうと、どんなに優れたひとたちでも続けてられない。本来、技術というのは、なにを見せたいかという目的によって求められ、存在しているわけで。当たり前のような話ですが、なにが出来るかじゃなくてなにをやりたいかというレベルでの己の存在理由について考えてるかどうか曖昧な表現者が多いと思います。それもまた好き好きではありますが。
で、今日わたしが見た3バンドはどれも、表現形態は違えど、より具体性をもってなにをやりたいって土台がしっかりしてるバンドだなーと。そしてわたしはそういうものが好きです。わたしが参加できる「狂い咲き」はあと一箇所ですが、とても楽しみに臨みたいと思います。
狂い咲きの余波のなか、とても元気をもらって、月曜日でもにこにこ仕事が出来ました。嬉しいな。わたしはこういう人間だ。単純でよかった。
そして現地で購入した音鬼のフルアルバム「吠ゆる民」<amazon>をずっと聴いてます。ライブであれだけ完成された音を出せるのはすごいなと思ってましたが、音源で聴いても文句なし。聴きやすい。BBSでの楓さんの指摘で「民族音楽」というキーワードを頂き、膝をうった。それだ。ライブ中にわたしが感じた「ハードなザバダック」という印象は間違いじゃなかった(いや、間違ってるから)。Voは以前のバンドでベースとプログラミングを担当してたとかで、打ち込みが良かったのも納得です。しかし打ち込みで和風民族でハードか。そりゃわたしは気に入るわな…。
大阪、狂い咲きで思い出したことをポロポロと。
・音鬼。あの鬼気迫るステージングと、一転してかわゆらしい照れ笑いのこぼれるMC、なおかつセッションのときにKIBAにマイクを渡されて「か、感無量…」と言葉を詰まらせたその様子を総合して考えるに、もしかしてものすごく緊張してましたか。可愛いんですけど。
・NOIZ。MASATOの四角枠眼鏡は反則。眼鏡萌えでなくともあれは大変。KYOのヒゲと同じくらいに大変。リーダーのヘソと(略)。S@TTONの後ろ髪(略)。TAKEswiyの横(略)。そんな風に、NOIZのメンバーはあの派手派手しい衣装で誤魔化されがちだが、みな、ポイントポイントで萌えスイッチを備えていると思われます。それを押す指先は客の萌え心。ロケットにして飛ばしましょうか(バンドが違う)。
・GARGOYLE。そうそう、髪の毛が伸び始めて茶髪にしてる姫ったらめっちゃ可愛い!でもMCで「もうね、いい年なんですよ…」とこぼし、「さっきもアメリカ村歩いてたら20歳くらいの店員に『おにいちゃん、可愛い格好してるね!』と声をかけられました。キミ、たぶん俺の半分くらいの歳(笑)。まあ、『中身も可愛いんやけどね!』と云っときました」とのたまった姿は本当に本当に本当に可愛い。云いたいのはそれだけ。てへ。
それにしても名古屋の狂い咲きを見てきたオトモダチのなかでNOIZ株があがってるのが嬉しいです。みんな、ワンマンツアーもよろしく!まあ、わたしの地元ではやるけど名古屋ではやらないんだけどさ!
…ごめんなさい。でもわたしはこれを云う機会を7年くらい待ってたんだから許してくれよ(笑)。