「CLAYMORE(8)」八木教広(集英社・ジャンプコミックス)


 

 とにかく絵と設定とキャラクターが好きで好きで。
 物語は王道だし、それらしすぎる感もありますが、決して達者ではなくアンバランスでもあるこの線で描かれる魔性の妖しさったらないです。美しい。単に綺麗とか整ってる線なら他にいくらでも見つかるでしょうけど、この線はこの作者のもの。衣装や化物がどこかでみたようなカタチに見えたとしても、それをちゃんと自分の線で消化しているのだなと思います。なにより、クレアやリフルが十分に美しく可愛らしい容貌であるにも関わらず、この世界ではそういうものに意味がまったくないのがいい。二人ともわたしにとって十分に萌えキャラですが、あらかじめそういう風に準備されていないものにこそ萌えるのがオタクの性。なんか訳の分からないこと口走ってますかわたし。
 時に過去に戻ったり現在に戻ったり、足踏みしたり進んだりという感じで、ゆっくりとした展開のように見えるこの物語ですが、確実にしっかりと進んでいるのが分かる一巻でした。あとはもう、続刊を待ち望むだけです。面白いなあ。

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